漂着の浜辺から
囁きのような呟き。
 




「アヒルと鴨のコインロッカー」 伊坂幸太郎著
創元推理文庫 東京創元社刊

を読む。

 吉川英治文学新人賞受賞作。後の作品群と比べるとやや薄っぺらく感じるけれども、面白く読める。小説でなければ成立しないトリックが使用されている。
 何となく、「村上春樹と村上龍の影響を受けて書かれた小説、あるいはオマージュ」という感じがした。


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「球形の季節」 恩田陸著 新潮社刊

を読む。

 東北の小さな地方都市を舞台としたホラー。以前に読んだ、同じ作者の「六番目の小夜子」と印象が似ている。学校を舞台にした青春小説の形をとったホラーで、最後が曖昧なあたりも。
 最後が曖昧すぎて、どこか投げっぱなしのような印象になるのは、作品が推理小説のように「はい、これが答えです。小説はここでおしまいです」という風にしたくなかったからだと思うけれども、単なる雰囲気ものになってしまいそうな危うさもある。
 

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「ネコソギラジカル」(上中下) 西尾維新著
講談社文庫 講談社刊

を読む。

 というわけで、『戯言シリーズ』を読了。
 これまでの登場人物がまとめて出てきて、大団円というか大サービスというか、そういう感じなのだろうけれども、袋小路に入ってしまったシリーズを力技で強制的に打ち切った、という印象もあった。推理小説として始まったこのシリーズをここでこうやって打ち切ったことで次の「物語シリーズ」への布石を打った、という言い方もできそうに思ったが、どうなのかな。小説としては、膨大な分量を持つ失敗作だろうが、作者にとっては、だからこそ書いておかなければならない、一里塚のような一作だったのだろう。

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「サイコロジカル」(上下)
「ヒトクイマジカル」
ともに西尾維新著。講談社文庫

を続けて読んだ。

 西尾維新の出世作「戯言シリーズ」の中の二編。以前に何冊か読んだが、それほど面白いと思わなかったので、続きは読まないままだった。けれども、ここしばらくでまとめて西尾維新の作品をはじめとするキャラクター小説を読んだので、あらためて続きをよむことにした。とはいえ、以前の物語はあまり覚えていないのだけれど、そこはまあ良しとすることにして。
 一読して、「物語シリーズ」を読んだ後では、初々しいと感じた。物語の背後にいる著者の声が、節々に見える。主人公の名前が「いーちゃん」としか明かされず、そのニックネーム(のようなもの)が「戯言使い」というのは、どういう意味なのだろうと以前に思ったのだが、ここまでくると、「いーちゃん」が西尾維新のことで、「戯言使い」というのが、物語を生み出す力であるということが、はっきりと書かれているわけではないけれども、わかってくる。つまりこのシリーズは、京都の学生「いーちゃん」が作家西尾維新になってゆく、その精神の過程のようなものを物語にしたものと言えそうだ。少なくとも僕はそう思った。特に、ヒトクイマジカルではそれが物語の表面近くにまで浮かび上がってきていると感じた(完成されずに終わった小説が示唆されているように思うキャラクターが出てきたりね)。
 残り一冊。というか、上中下なので三冊、ここまできたらまとめて読んでしまおう。

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疾走  


「疾走」(上・下) 重松清著 
角川文庫 角川書店刊

を読む。

 今年最初の読書記録がこんなに暗い話というのもどうかと思うけれども、読んでしまったものは仕方がない。
 負の連鎖も極まり、といった内容。山野一という漫画家がいるのだけれど、読みながら、その山野一の描いた「四丁目の夕日」というどうにも救いのない漫画を思い出した。ジャニーズの手越祐也主演で映画化もされたらしいが、いったいどんなふうに、どこまで映像化したのだろう。
 去年の暮れに、同じ重松清の「カカシの夏休み」という短篇集を読んで、その流れでこの長編に手を出したのだけれど、印象はかなり違う。それでも、登場人物を描きこむ巧さは一貫しているように思う。まあ、ここまで一人の少年が悲惨の全てを抱え込むなんてことはちょっと考えられないし、途中やりすぎの感もあるけれども、この「どうしようもなさ」が物語に力を与えていることも事実。
 余りにも凄惨で、目をそらしたくなるような現実が次から次へと襲いかかってくる物語だけれども、主人公は中学生だし、中高校生くらいでこんな劇薬のような小説を一つ読んで、「何かすごいものを読んじゃったなあ」と思うのも悪くないような気もしなくはない。

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遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

今日は江ノ島へ家族ででかけた。
毎年の年初の恒例参り。
天気がよかったので、富士山もよく見えましたが、途中で雲に下の部分が隠されてしまいました。
おみくじは、中吉。

年始に、タブレットPCを衝動買い。
出る前にはKindle Fireを買おうかと思っていたのだけれど、実際に出ているものを手にとってみると、
スキャンした本のビューアにはちょっと中途半端な大きさのように思えたので、結局Androidの10インチタブレットを買った。
単なる読書端末としては、Kindle keyboardがお気に入りなので。
未だにガラケーを使っていて、スマートフォンにも慣れていないので、最初は四苦八苦。
手軽だとは思うけれども、使い勝手はやっぱり慣れたデスクトップのPCの方がいい。
だけど、漫画やスキャンした本のビューアには丁度いい。
目的によって、使い分けることになりそう。

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