漂着の浜辺から
囁きのような呟き。
 



 そこから先は、サイクロンのうなりや悲鳴のような音が途切れることなく響く中を、巨大な波を乗り越えて前進しました……。竜巻は去りました。けれども我々が嵐に打ち勝てたのかもしれないという期待を持つことができたのは、それからさらに一、二時間が過ぎてからでした。
 風が戻ってくると、航海士と水夫の一人が舵を取りました。しかし、最大限の注意を払いながら操舵したにも関わらず、我々は何度もくたくたにさせられました。海は恐ろしく荒れて気の抜けない状態だったからです。我々はまだ嵐の通った跡を進んでおり、風が《ピラミッド形の波》を普通の嵐の波程度にまで鎮めるには時間が経過していなかったからです。けれども、波は大きいとはいえ、船がその波に乗るだけのチャンスは与えられるようになっていました。
 その後、船員の数名が航海士の指揮の下――操舵は水夫の一人と交替していました――斧とナイフを手にメインデッキへと下りてゆき、嵐の渦の中で失ったスパーや破損した物品を片付けました。それは容赦のないリスクを背負った時間でした。しかし、我々が嵐のせいでやられてしまったものを片付けた後、痛ましいほど青白い顔をした、傷だらけのスチュワード(司厨長)が、船尾楼へと水を滴らせながら這うように上ってゆき、木製の甲板バケツから我々にラム酒を分配してくれました。
 この時点で、我々は天気が回復するまで船を波に任せることに決めました。リスクを出来る限り減らすために、我々は二袋の新しい油袋(訳注:荒天時に油を入れて海錨につけて流し、波を沈静化するための袋)を作って、既に用意していましたが、本当はもっと早くに使うべきだったのでしょう。波がまた繰り返し船に襲いかかってきて、みんなあっというまにまた少なからぬ水を浴び始めたからです。
 私たちは船首から大索を取り、船の周囲と、そして船尾のすぐ後ろに、まるで巨大なログバッグか、あるいは三重のカンバスで作ったかのような海錨を結びつけました。
 我々は二つの油袋を海錨に結びつけて、それからまるごと船側へと投げ入れました。船がその袋を引っ張ったとき、我々は舵を切って、急いで風上へと向かいましたが、大きな波を被ることもありませんでした。一か八かではありました。しかし、我々が既に通り抜けてきたものに比べれば、何ということもありませんでした。
 ゆっくりと、気の遠くなるほどゆっくりと、一分そしてまた一分と、夜の残りは過ぎてゆき、そしてついには、永遠の彼方の夜明けがやってきました。空には嵐の気配に満ちた弱々しい光がありました。どちらを見ても、混沌とした海のうねりがどこまでも続いていました。そして船は……!難破船としか呼べない外観をしていました。ミズンマストはなく、デッキの上に数十フィートの根元が残っているだけでした。メイントップマストもなく、ジガートップマストならありました。私は船尾楼のブレークへとよろよろと向かい、デッキを一望しました。救命ボートは一艘も残っていませんでした。鉄の排水口のドアはどれも曲がっているか、なくなってしまっていました。右舷側には、ミズンマストの切り株の向かいの鉄製のブルワーク(舷墻)に大きなデコボコとした穴が開いていましたが、それはマストがさらわれてゆく際に衝突したものに違いありませんでした。他の数カ所では、トガラント・レールが破壊されているか曲がっているかという状態になっていて、スパーが落下した時にぶつかったのだと推測できました。チーク材のデッキハウス(甲板室。最上甲板上の構造物)の側面には穴が空いていて、船が揺れるたびに水が大きな音を立てて出たり入ったりしていました。羊小屋はなくなっていましたが――後に分かったことですが――豚小屋は残っていました。

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 映画「300(スリーハンドレッド)」
 ザック・スナイダー監督作品

をDVDで観た。

 史実である、ペルシャ戦争のテルモピュライの戦いを映像化した作品。スパルタの300人の屈強な兵士が100万のペルシャ軍を相手に死闘を繰り広げるという内容で、公開当時、ほとんどがスタジオ撮影だが、CGを駆使することによって、スペクタクルな映像を創りだしたということで話題になったのを覚えていて、ちょっと観てみようと思った。
 内容は、アメコミを原作にしただけあって、ひたすら解りやすい。余計な、というのか、無理やり内容に重みを持たせようとするようなエピソードは一切なし。「北斗の拳」や「聖マッスル」のような少年マンガを読んでいるような気持ちで見るのが一番よさそうだ。映像は、なかなか不思議な感じ。とはいっても、やたらとコマ送り映像が多すぎることをのぞけば、CGならではの鼻につく感じはあまりない。ペルシャの王が、気持ち悪くて、なかなかいい感じだった。

 昨日は葉山へ。朝からよい天気だったが、午後からやや崩れて雲が広がり始めた。帰りにちょっと横浜に寄ったが、大桟橋にいたときに雨がパラつきはじめた。

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 我々のニードル・レイ(針光線)は、古い要塞の金属の壁の一点に集中した。その金属が、かつてはエクシドの流れが大きな強度を与えることによって、とても固かったということは知っていた[*35]。それはほとんどの光線に対しては有効だろうが、たかだか壊れて放置されていたものにすぎず、小さな穴が開いてしまうと、金属は溶けて流れ始めた。
 開口部はどんどんと大きくなっていったが、老ゼイトの居所は、その穴からはまだずっと遠くにあった。こちら側の部隊は、我々を危うく一掃しかけた光線を防ぐために設置された導電性の扇状の光(ファン・オブ・レイ)と、力の円錐(コーン・オブ・フォース)の動的な放射によって、生存者を一掃し撃退するほどの強い光のエネルギーの流れの両方によって守られていた。だが、エルダー・ゼイトの要塞の壁に向かって円錐状に伸びた光線は、我々を避けるために、やや上部に当たっていた。要塞にはゼイトのための開口部があり、彼はそれを利用した!
 黒い金属の塔から突然回転する彗星が飛び出した。唸るほどのエネルギーを回転する動きの中に封じ込めたエレクトリカル・ボルティックス(電気性渦巻)で、投げたボールがカーブするのと同じ原理で回転運動を引き起こし、円弧を描くのだ。これらの円弧を描く電気的な火球は、我々の防護壁の上を乗り越えて曲がり、隊列に切り込み、弾み、あちこちへと予想の出来ない跳ね方をして、一ダースもの曲がりくねった巣穴の中のあらゆるものを焼き尽くしていった。
 火球の振る舞いは制御のきかないものだったから、問題とはならないものもあるにはあったが、千もの燃え上がる火の玉は全軍隊を混乱に陥れ、誰もが次にそれがどう動き、回転し、跳ね、消えるのかと考えながら身をかわすことで精一杯だった。
 多くの兵士たちは、回転する火球から身を守るために持ち場を離れなければならなかった。その退却は、老ゼイトが我々の陣営に激しく密集したdisを投げかけた時にはほとんど群れのようになっていた。そして残された兵士たちがそれを中和するための充分な対抗力を持つ前にそれを破壊し、大地に設置されたコンダクティヴ・レイ(伝導性光線)は吹き飛んだ。そして我々の陣営の中心には、巨大な穴が穿たれた。

*****

原注
 35) 金属や石を「硬くする(hardening)」ことで壊れにくくする(カヴァーン(大洞穴)の天井が崩れてくるのを防ぐために使われている)原理は、この文書の中で幾度となく言及されてきた。それは物質の中に追加のエクシドを強制的に加えることによって、究極的には、現代の我々がneutronium(中性子星)として理解している状態に達するまで、強固にすることが可能である。さらなる物質を物体の粒子間の隙間の中に加えることにより、いわば圧縮することによって、より大きな密度と結合力を生み出すのだ。この結合力が、実際には、重力の「流れ」なのである。――(編者)


****************

Now our own needle rays concentrated on a single spot in the old fortress' metal walls. That metal, we knew, had been hardened in the past by subjecting it to exd flows of great strength. [*35] It would resist most rays, but it was just a matter of throwing enough dis at a small enough opening point till the metal began to blaze and flow in a stream.
The opening grew larger, but the defenses of old Zeit were a long way from being pierced. Our own forces were protected both by conductive fans of rays which grounded any ray that threatened us and by flows of energy which were so strong that any ray that struck them was repelled or swept out of existence by the out-massing kinetic of the cone of force. But since these rays coned out at Elder Zeit's dero fortress on a level with its walls, there-was little overhead to protect us. It was an opening for Zeit and he took advantage of it!
From the towers of black metal suddenly sprang whirling comets; electrical vortices packed with howling energy in circular motion, which can be thrown in such a way that their circular motion causes them to describe an arc, for the same reason that a pitched ball curves. These arcing electronic cannonballs curved over our outflung protective wall and, striking our lines, bounced and leaped unpredictably from one point to another, searing everything within a dozen feet of their erratic path.
A few of these would not have mattered, since their behavior was uncontrollable, but they came flaming over by the thousands and set the whole army into confusion, dodging about, trying to guess where the howling, whirling, pausing, leaping things would go next.
Since many of our men had to leave their controls to dodge the rolling fire, their retreat almost became a rout when old Zeit threw a hellishly dense concentration of dis on our protective fields, breaking it down before our remaining men could swing enough counter-force into action to neutralize it, burning down our grounding conductive rays; and boring a huge hole through our center.
*****

#footnote#
^99:35 This principle of "hardening" metal and stone so that they become unbreakable (used to prevent the roofs of the cavern cities from collapsing) has been mentioned several times in this manuscript. It is accomplished by forcing additional exd (which the reader will remember is the ash of disintegrated matter, or more properly, the basic energy from which matter is again integrated) into the substance to be toughened until it reaches a state whose ultimate end would be what we today conceive of as neutronium. By adding more matter, packing it so to speak, into the interstices between the particles of matter, a greater density and therefore a greater cohesiveness is obtained. This cohesiveness is actually the "in-flow" of gravity.--Ed.

"I Remember Lemuria"
Written by Richard S. Shaver
(リチャード・S・シェーバー)
Translated by shigeyuki




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 繰り返し繰り返し、小さな山のような巨大な波が船を襲いました。波はあらゆる方向から、一斉に持ち上がってくるように思えました――闇の中に聳え立つ、生ける海水のピラミッドが、耳を覆いたくなるようなうなりとともに、上方へと向かって投げつけられるのです。
 船尾の手すりから船首副肋材に至るまで、船はすっかりと波に洗われました。しばらくの間、船首から船尾に至るまで、メインデッキの上はほとんど水面下にあり、生物が生きることの出来ないような状態になっていました。実際、ともすると船の全体が混沌とした水面下に沈んでしまうように思われました。海水と泡沫が船に覆い被さってきては滝のように流れ落ちてゆき、その度に私たちはもう終わりだという気がしました。
 時々、船長や航海士のしわがれた声や暗がりの中で誰かが互いに呼び合う声、あるいはどこかにしがみついている水夫たちの声を聞いた気がしました。そしてそのときまた、激しい水の音がして、波が我々の頭上で炸裂しました。それはすべて、不自然な雷光の輝きが雲を切り裂く時と、そして我々を浮かべた三十マイルの大釜の輝きを除けば、ほとんど見通しさえ利かない闇の中での出来事でした。
 さらにはまた、そうした長い時間を通じて、船を取り巻いている水平線のあらゆる方向から巨大な音が響いてくるように思えましたが、それは遠く離れた場所からの怒声、あるいは金切り声のような音で、その神経に障る音の中には時折、辺りに聳える水丘が砕ける、溢れ出すような轟音が混じりました。音は今では左舷正横の上の方でより大きくなっているようでした。嵐が私たちの周りを旋回しているのです。
 しばらくして、船の上空の大気中に強烈な轟きが響き渡り、そして遥か彼方から甲高い音が聞こえてきたかと思うと、それは急速に大きな悲鳴にまで成長し、その直後にこれまでに最大の突風が船の左舷に打ち付け、右舷の方へと船を押し倒しました。船はそれから何分も、デッキがほとんどハッチの縁材の上まで水面下に沈んだままで、横倒しになっていました。やがて船は、重々しくゆっくりと元に戻りましたが、その際に、おそらくは五百トンもの水が船から流れ落ちていったと思います。
 ふたたび風には小休止が訪れ、それからもう一度突風が近づいてくる大きな音がしました。風は我々を襲いました。けれども今度は、船は追い風を受けることに成功し、再び横転することはありませんでした。

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 「amazon kindle3」を購入した。
 日本未発売なので、amazon.comから購入する必要があったが、申し込んでから、なんと三、四日ほどで到着した。amazonのkindleにかける意気込みが伝わってくるような気がした。
 最近、翻訳をブログにアップしたりしているのだが、もともと英語が得意でもないので、辞書をいちいち引きながら読むのは面倒だった。家のパソコンでは、FirefoxのMoseoverdictionaryというとても優れたエクステンションを利用できたが、読書するためにモニタをずっと睨んでいるのはストレスになるので、もっと読みやすい、辞書も手軽に利用できる電子書籍リーダーが欲しいと思っていた。ところが、このkindle3が日本語表示に対応し(日本語入力は出来ない)、しかも英辞郎Mobiという辞書も導入できるというので(ちなみに、オックスフォードの英英辞典がデフォルトで入っている)、まさに思っていた通りの製品だとわかったのだ。
 電子辞書リーダーとしては、iPadがすぐに思い浮かぶけれども、あれは最初から選択肢になかった。重いし、でかいし、高いし、必要以上に高機能すぎるし、Appleだし(最後は余計かな?)。ノートパソコンの代わりになら利用価値も高そうだけれど、ブックリーダーとしては、余りにも中途半端な気がする。
 まだ触り始めて時間が経っていないが、色々と試してみて、これは良い買い物をしたと思う。電子ペーパーなので、多少表示に時間がかかるかもしれないが、目が疲れない。本を普通に読むのと、余り変わらない感覚で文章が追える。大きさも重さもちょうどいい。操作性は、タッチパネルではないので、良いとは言えないかもしれないが、このくらいの方がかえっていいのかもしれない。この端末なら、電子書籍と本が共存できそうだ。なにより、現在のところはまだ日本では電子書籍が本格的に始まってはいないので、日本の書籍では青空文庫のものを読むくらいしかできないかもしれないが(青空文庫のテキストを、kindle用のpdfに変換してくれる「青空キンドル」というサイトもあって、ここでは自作のテキストもキンドル用のpdfに変換してくれる。僕も試しに自分の書いたテキストを変換してみたが、とても良い出来だった)、英語の本を読んで、英語の学習に役立てるには、これ以上ないほどの優れた端末だと思う。余計な機能がないので、気も散らないし。
 僕が買ったのは、wi-fi専用だったが、3Gが使える機種もあって、そちらでは、なんとインターネットの通信費がamazon持ちだというから、太っ腹。そちらを選ぶというのも悪くはなさそうだった。値段も50ドルしか変わらないし。ただ、そうは言っても日本語入力は出来ないし、それにそんなにネット端末として使うつもりもなかったから、こちらを選んだけれども、結果としてどちらがよかったのかは、まだよくわからない。
 

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 最終章
 
 死を賭けた戦い
 
 百マイル、あるいはもう少し進んだところで、ついに戦闘になった。我々は前エルダーであるゼイト(ex-Elder Zeit)、アトランの老火頭(fire-head)[*33]の《センター・ムー》の隠れ家を取り囲み、《ティーン・シティ》を含め、我々が判断できる限りの地域への警報を鳴らさせることなく彼を隔離することに成功した。デロたちが、殺人者たちの黒幕からの指示がない限り、殺戮のための破壊装置を使わないということは分かっていた。そして彼らはその指示を得ることはないはずだった。なぜなら、我々roが全ての通信手段を押さえていたからだ。
 だが、その老愚者は大いに警戒をしていた!アトランの要塞に備えられていた兵器が一斉に火を吹き、彼のもとへと続く巣穴には死が溢れた。結果として、我々が充分に短い[*34]光線を古代のジェネレーター(発生機)から地獄の炎の凄まじい流れの大地に向けて発射するまでに、何千人ものノールの人々が死んだ(だが、生き残っていた人々の方が遥かに多く、致命的というほどではなかった!)。ゼイトの隠れ家の兵器は、驚くべきものであった!

*****

原注
 33) ここで使われている「ファイアー・ヘッド」という単語は、ゼイトがカッとしやすいとか、せっかちだとか、あるいはそれに似た単語の現代的な意味とは異なる。それはより深い意味を持った、精神の状態を示す。読者は脚注を参照するのは、完璧な定義を知るためだ。老ゼイトの頭、彼の頭脳は、太陽の永遠の炎に冒され、その影響によって思考のプロセスが極めて軽蔑的(derogatory)なものとなり、その唯一可能な結論として、あらゆる思考の中で頂点を極める有害性を持つ殺人という形をとった。読者はここで、「軽蔑的(derogatory)」という単語に目を止めるだろうが、これは現代の英語に取り入れられており、その語源がこの古代レムリアの「デロ(dero)」という単語である。注目して貰いたいのは、古代からその意味が変化していないという点である!――(編者)
 
 34) 、ミュータン・ミオンは、「より短い(shorter)」という言葉によって、光線の成長が長くないということを言いたかったのではなく、ゼイトのジェネレーターからのエネルギーの流れを「軽くあしらう(shorting)」能力があるということを示したかったのだ。それはきっと、ノールの人々に向かって放たれた破壊的なビームが的を射る前に吸収する、避雷針と同じような働きをするイオン化した光線に違いない――(編者)


****************


CHAPTER XI

Battle to the Death

At distances of a hundred miles and more the battle was joined at last. We surrounded the old fire-head, [*33] ex-Elder Zeit, of Atlan in his center-Mu lair and succeeded in cutting him off without alarming Tean City or any other post so far as we could judge. We knew the dero would not use the destructive machines to kill the people without word from the old master of murder. And they would not get that word; for our ro sat astride all communications.
But the old idiot himself was actively alarmed! Every weapon that ones-time Atlan stronghold held was throwing fire and death through every boring we could approach him by. Nor-men died by the thousands (and they are not enamored of death for they have much to live for!) before we finally brought up enough shorter [*34] ray to ground those tremendous flows of hell-fire from the ancient generators. Zeit's hideout was a super arsenal!

*****

#footnote#
^98:33 The word "fire-head" used here does not mean that Zeit was a hothead, or impetuous, or any other similar modern meaning of the word. It has a deeper signiflicance, denoting his mental condition. For a complete definition the reader is referred to footnote . Old Zeit's head, his brain, was infected by the ever-fire of the sun, and the infection was so derogatory to this thinking processes that the only possible result was detrimental thought culminating in murder, the most detrimental of all thoughts. The reader is here requested to note the word "derogatory," an accepted word of our English language, which has as its root the ancient Lemurian word "dero." Note that the ancient meaning has come down unchanged!--Ed.

^98:34 By the word "shorter" Mutan Mion does not mean the rays brought up were not as long, but that they were capable of "shorting" the energy flows from Zeit's generators. They must have been ionizing rays which served in much the same capacity as lightning rods, grounding the destructive beams hurled at the Nor-men before they were able to strike their target.--Ed.

"I Remember Lemuria"
Written by Richard S. Shaver
(リチャード・S・シェーバー)
Translated by shigeyuki




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「シャーロック・ホームズ」 ガイ・リッチー監督

を観る。

 妻の友人のシャーロキアンが、「全然期待しないで観に行ったけれど、存外に面白かった」というので、DVDで観てみた。彼女の言葉に偽りはなく、かなり面白い映画だった。最近見た「K-20」もそうだったけれど、このくらいの時代設定で、ややスチームパンク的味付けをした映画が流行っているのだろうか。
 それにしてもホームズ像は、これは妙にリアルで、僕は逆に納得してしまった。確かに原作をテキストに解釈すれば、このホームズ像はアリだよなあと思った。その他の登場人物も然り。みんな人間臭くていいですね。ホームズファンにはもしかしたら不評かもしれないけれど、実際のところ、ホームズってこのくらいやや迷惑で変なやつだという方が的を得ている気がするし、僕は好きです。

 今日は高校の文化祭を三つほど回った。娘の志望校の下見のためだ。高校に入るというのも、随分と久々のような気がするけれど、みんな一生懸命な感じが、なかなかいいなあと思ったり。なんだか色々と懐かしかった。

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 それからほどなく、我々はデッキに戻りました。
 既に述べたように、正午には海は本当にひどい状態になっていました。けれども、午後四時頃までにはさらに状況は悪化しました。甲板を船首や船尾へ移動することも不可能となり、百トンもの水が一度にどっと甲板に押し寄せてきて、手当り次第にものを攫ってゆきました。
 その間、サイクロンの吠える音は信じ難いほどに大きくなり、デッキの上で話そうが叫ぼうが――直接耳に話しかけるのでなければ――はっきりとは聞こえず、我々が他の人と意志の疎通をはかろうとするなら、身振りに頼るしかないという有様でした。そんな状況なので、風の圧力による疲れや苦痛から少しの時間でも逃れるために、船員たちは交代で(一人、あるいは二人ずつ)サロンに降りていって、束の間の休息をとって、煙草をふかしました。
 こうした短い「喫煙休憩」の中で、航海士は私に、このサイクロンの渦はおそらくこの船から八十から百マイル以内にあって、一時間に二十から三十ノットほどの速さでこちらに向かっており――そしてそのスピードはこちらの進む速さを遥かに上回っている――おそらく午前〇時前には追いつくだろうと語りました。



 「逃れるチャンスはないのですか?」私は尋ねました。「進路を少し変えて、今より少し速く航路を横切ることは?」
 「無理だな」航海士は答えて首を振り、考え込みました。「やろうとしても、寄せ波がおれたちを飲み込んでしまうだろう。盲滅法に船を走らせたって、破滅の時が来るまで、祈ることしかできねえだろうさ!」彼は力なくそう結論を出しました。
 私は同意して頷きました。それが真実だと分かっていたからです。我々はしばらくの間黙り込んでいました。それからデッキに戻りました。デッキでは風が強さを増しており、フォアスルはもはや形を留めていませんでした。しかし、風圧が強くなったにも関わらず、雲の中に裂け目が現れ、太陽が不気味な明るさで輝いていました。
 私は航海士の方をちらりと見て微笑みました。それが良い兆しのように思えたからでした。けれども彼は首を振って、言いにくそうに言いました。「これは悪い兆しだな。何か悪いことが起こるサインだ」
 彼の否定的な見解が正しいことは、すぐに証明されました。十分も経たないうちに太陽は姿を消し、雲が我々の船のマストの先端に触れそうなほど低く下りてきました――大きく撓んだ、黒い待機の織物。それはまるで泡と飛沫の雲を混ぜ合わせたものであるかのようでした。風は時間が経つにつれて力を増し、忌まわしい悲鳴のようになり、時には耳を殴られているかのように思えるほどでした。
 そうして一時間が過ぎました。船は二枚のトップスルだけで懸命に前へと進み、フォアスルを失ったことで速度を落としたようには思えませんでした。とはいえ、船は以前よりもさらに喫水を深くした可能性がありました。
 午後五時頃、私は上空に大きく鳴る音を耳にしました。バカでかい深い音で、唖然として、肝を潰すほどでした。その途端、二枚のトップスルがボルトロープ(縁索)から引き剥がされ、続いて鶏舎のひとつが船尾桜からそっくり吹き飛び、そのまま上空に舞ったかと思うと、降下して、メインデッキに「音もなく」叩きつけられました。幸い、それは私のカメラをしまっておいた方の鶏舎ではありませんでした。

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 その後、ずぶ濡れの、うんざりするような時間が、ザラザラとした補助支索(プレヴェンター・ステー)の索具(リギン)の中で過ぎてゆきました。そして残りの、高級船員たちに負けないほどの熟練水夫たちは、船尾から船尾楼へと移動しました。そこで待機して、人間の持つちっぽけで取るに足りない力でも我々を救うことができるかもしれないと、どんな危険にも対処するために必死で準備をしました。
 大変な努力をして、船大工がなんとかウェル(貯水タンク)を修理し、嬉しいことに、我々は水を作る必要がなくなりました。それゆえ、壊れたスパーの一撃は、致命的なものとはならずに済みました。



 真昼になるにつれて、打ち寄せる波は実に恐るべき高さとなり、舵は二人がかりで半裸なって操りました。ほんの僅かな操舵の不注意でも、間違いなく恐ろしい結果を招くことが容易に想像できたからです。
 午後の航海で、航海士と私は何かを口に入れるためにサロンに降りてゆき、ここで、耳をつんざくような風のうなりから逃れて、やっとのことで上官と少し話をすることができました。
 サイクロンの最初の急襲である竜巻について話をしながら、私はその発光現象のことに言及してみました。彼は、それはおそらく雲と海のあいだの巨大な電気の活動によるものだろうと答えました。
 それから私は彼に、どうして船長は船を止めて嵐を乗り切る代わりに、急激に舷側を風に向け、疲れきるリスクを犯して、嵐の前を走っているのかと尋ねました。
 これには、航海士は正しい判断だと答えました。つまり、我々はまっすぐに渦の中に、あるいはサイクロン中心に向かっているから、船長は最善を尽くして、迫りくる恐るべき〈海のピラミッド〉をもつ中心部に飲まれる前に、風下へと船を進めようとしたのだということでした。
 「もし避けることができなかったら」と彼は厳かに結論しました。「お前はたぶん、時間の止まった世界を撮影する機会が手に入るんじゃねえかな」
 私がどうして船がまっすぐに渦を追いかけているということを知ったのかと尋ねると、風は強くないが、どんどんと状況は悪くなっているという事実と、晴雨計が着実に下がっているということから、確信を得たのだと答えました。

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 一瞬の後には、辺り一面に飛沫がバッと舞い散り、一ヤード先も見通すことが出来なくなりました。風の力で、私はチーク材の天窓に叩き付けられ、しばらくはそこで為す術もありませんでした。船は恐ろしい角度に傾き、転覆という二文字が頭をよぎりました。それから船はいきなり揺れ返して体勢を立て直し、私は顔に打ち付けていた水と目を覆っていた遮蔽物がなくなったことで、ある程度自分の周りのものが見えるようになりました。近くでは操舵士――ダゴという若者――が舵にしがみついており、ずぶ濡れの猿以外の何物にも見えませんでしたが、あまりの恐ろしさに、立っているのも難しいといった有様でした。
 彼から目を離して、船の確認できる範囲に視線を這わせました。そうしてスパー(訳注:船のマストの円材)の上に目をやった時、すぐになぜ船が救われたのかを理解しました。ミズン・トップマストは外れて、トグランマストのちょうど下にあり、それからフォア・トップマストは檣帽の少し上にありました。メイン・トップマストは唯一その場所にありましたが、スパーを失っており、そのおかげで船が解放されて、さっと体勢を立て直すことが出来たのです。驚いたことに、フォアスル――小さな、新しい、一号(訳注:0号を起点として、布の厚さを指す)帆布のストームスル(荒天帆)――がピンと張られていたのですが、今では風を孕みながら高い位置に上り、布は風圧ではっきりと波打っていました。さらに異様なことといえば、フォアとメインのロウアー・トップスルが張られていたのですが、さらわれてしまい、今ではむき出しのアッパー・スパーが両方のフォアとミズンマストの両方の上にあるだけとなっていました。
 サイクロンの最初の恐ろしい強襲が、船が体勢を立て直すのと同時に過ぎ去った今、最大級の試練をくぐり抜けて張られているのは三枚の帆だけでしたが、船は嵐のとてつもない推進力のもとで、波を切り裂いて、高速で前へと進んでいました。
 次に私は自分自身とカメラに目をやりました。どちらもびしょ濡れでした。それでも、後にわかったことですが、カメラはまだ写真が撮影できるようでした。私はなんとか船尾のブレーク(船楼端)にまで行くと、メインデッキをじっと見下ろしました。波が砕け、次々と船に覆い被さってきていました。飛沫が我々の頭上を絶えず飛び交って、巨大な白い雲と化していました。そして私の耳には、荒々しく渦を巻く嵐の怪物のように吠え狂う音が、止むことなく聞こえ続けていました。
 その時、私は航海士の姿を目で捕らえました。彼は風下の手すりにしがみついて、手斧で何かを斬りつけていました。時折、水が彼のもとから退いて、膝まで見えましたが、そのうちにまた完全に水没してしまいました。それでも水の混沌のただ中で、彼の武器は忙しく動き続けていました。彼はへとへとになりながらも、船腹にぶつかっているミズン・トゲルンマストを繋いでいる索具を切りつけていました。
 私の目に、彼がちらりと辺りを一度見渡し、その様子を見ていた二人の水夫が、波が洗っているデッキを船尾に向かって悪戦苦闘しながらやってくる姿に、手斧で合図を送るのが映りました。彼は大きな声を出したりはしませんでした。常軌を逸した風のうなりの中では、いくら叫んだところで聞こえるはずはなかったからです。実際、風によって生み出された音は異様な騒々しさで、私の耳には、トップマストがさらわれる音さえ届かなかったのです。大きなスパーが壊れる音は、巨大な大砲の音にも等しいものであったに違いないというのに。次の瞬間、私は自分のカメラを船尾楼の鶏舎の一つに押し込むと、振り返って、船尾の甲板昇降階段へと悪戦苦闘しながら向かいました。斧がなければ航海士の助けにはならないということが分かっていたからです。
 まもなく私は甲板昇降階段に辿り着き、留め具を外しました。それからドアを開いて階段にとりつくと、ドアをピシャリと閉じ、かんぬきを締め、下へと向かい、そこで二本の斧を手に入れました。それを手にすると、昇降階段のドアを慎重に閉じて船尾楼へと戻り、しばらくはメインデッキの上で水の中に首まで浸かりながら、残骸を取り去る手伝いをしました。もう一つの斧は、水夫の一人の手に押し込みました。
 ほどなく、我々は索具を取り去りました。
 それから皆で一斉にデッキの前の方へと、先を争うようにして逃げました。波が轟音を立てながら乗り越えてきて、水と泡が激しく渦巻き、船を洗いました。我々は二等航海士の手伝いに行きましたが、彼は手がいっぱいで、何人かの見張りと一緒に、索具によって繋がれた、船の腹にぶつかって大きな音を立てている壊れたフォア・トップマストとヤードを取り去ろうとしていました。
 けれども、この仕事を何の危険もなく成し遂げたとは思わないでください。我々がその作業を終えた途端、巨大な波が甲板に襲いかかり、予備のトップマストにもたれていた水夫の一人をさらって、ピンレール(ビレイピンを取り付けるための支材)の下の舷墻に叩き付けたのです。かわいそうに、気を失った彼を波に押し込まれたスパー(マスト用円材)の下から引っ張り出したところ、左腕と鎖骨が折れているようでした。我々は彼を船首楼の水夫部屋に連れてゆき、そこで多少荒っぽい応急の外科処置をして、出来る限り安静にさせました。彼を残して立ち去りましたが、彼のことはずっと気になっていました。

"THROUGH THE VORTEX OF A CYCLONE"
Written by William Hope Hodgson
(ウィリアム・ホープ・ホジスン)
Translated by shigeyuki




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 少しづつ読んでいた

「Gods of Riverworld」 P.J.ファーマー著

をやっと読了。ひと月ほどかかってしまったが、ちょっとこれは・・・という感じ。こういう終りしかないのかもしれないけれど、ある意味、これまでの物語を全部台なしにしてしまうような最終巻だった。ちょっと翻訳は出そうにないなあ。こうしたチープさもまあファーマーらしいといえばらしいので、仕方ないのかもしれないけれども、最後はちょっと余りにも。。。

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その時、航海士は私の肩を肘で小突いて、指を差しました。そちらに目をやった私は息を呑みました。巨大な竜巻が船の四百ヤードほど後方に発生し、こちらに向かって来ていたのです。その竜巻の根元の辺りの海は、異様な状態で泡立ち、全体が目を引くような発光を帯びているように思えました。
 今考えると、私にはそれが自転しているということを知覚したとは言えません。けれども私は、それがとても速く回転しているのだという印象を持ちました。竜巻が前へと進むおよその動きは、熟練の男たちが操るギグ(競漕用ボート)と同じくらい速いように思えました。
 竜巻を最初に見た瞬間の衝撃は忘れられません。航海士がフォアスルのことについて何かを船長に向かって叫んでいるのを聞きながら、突然、その竜巻がまっすぐに船に向かって進んで来ているということを悟ったのです。私は船尾の手すりに向かって走り、カメラを構えてシャッターを切りました。その時、竜巻はあっという間に頭上高く塔のようにそそり立ちました。そのあまりの大きさに、突然の恐怖に襲われた私は、慌てて後ずさりました。同時に目も眩むような閃光が私の顔を照らし出し、続いて凄まじい雷鳴が鳴り響きました。そしてその雷が船から五十ヤードも離れていない場所に落ちるのを見ました。すぐ下に広がる海は、水が固形化して大きなハンモックにでもなったかのように激しく揺れ、泡はまるで海の中に投げ込まれた家と同じくらいの大きさの何かの物体のようでした。そして我々の方に向かって押し寄せ、船尾を打ち、トップスルのヤードの高さにまで飛沫が飛び散って、私はデッキの上にひっくり返りました。



 立ち上がりながら慌ててカメラから水を拭き取っていると、航海士が私に向かって、怪我はないかと叫ぶのが聞こえました。それから、私がそれに応える暇も与えず、こう続けて叫びました――
 「来るぞ! Up hellum! Up hellum! みんな気をつけろ!死ぬんじゃねえぞ!」
 その直後、甲高い、怒声のような音が耳をつんざき、空一面に満ちたかのように思えました。私は慌てて左舷の船尾方向に目をやりました。その方向では、海の表面全体が、飛沫の巨大な雲の大気に変わってしまったかのようでした。その怒号のような音は、大きな悲鳴のような音へと変わり、一瞬ののちには、サイクロンが我々を襲っていました。

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