今年も、気がつくともう僅か。
今年は、引っ越しをしたり、まりの・るうにいさんに会うことが出来たり、結構自分としては大きなイベントがあった年だったけれど、こと本に関して言えば、あまり印象に残る本がなかったように思う。それは、なんだか軽い本ばかりを読みたい気分だったせいなのだろうが、もうひとつ、引っ越しに伴って、帰りにさっと寄れる図書館がなくなってしまったこともあると思う(これまで二十年以上に渡って使い勝手よく利用していた武蔵野図書館が利用できなくなってしまったことは、結構ばかにならない影響がある気がする)。あ、あと忘れていた、今年に入って、やや老眼が出てきたと感じることが多く、長い間画面を眺めたり、本を読むことがやや辛くなってきたというのも、ある(これは、あまり認めたくないことだけれど)。
それでは、今年印象に残った本を。
「少女庭国」 矢部嵩
「know」 野崎まど
「青年のための読書クラブ」 桜庭一樹
「一九三四年冬―乱歩」 久世光彦
「グランド・ミステリー」 奥泉光
「物語シリーズ」 西尾維新
正直、小説本では、こんなものかもしれない。ベストテンが、選べない。ちょっとひどいですね。
最後の「物語シリーズ」については、ちょっと説明が必要かもしれない。これは、「化物語」から始まるシリーズもので、全18冊。2006年から刊行が開始され、今年シリーズ最終作「続・終物語」で完結した。完結記念ということで、入れてみた。結構複雑な作品だったから、どう終わるのかと思っていたけれど、さすがというか何と言うか、きれいに伏線も回収されてすっきりと終わったので、一応はちゃんと読みきった感がある。一応、というのは、正直ファイナルシーズンの6冊にはあまり面白さを感じず、やや惰性で読んだということが否めないから。個人的には、「化物語」「花物語」「猫物語(白)」の順で好きかな。特に、シリーズの時系列でいえば一番最後にあたる「花物語」は、ファンにはあまり人気はないようだけれど、僕は何だか妙に気に入っている。
まあ、今年はこんなところ。西尾維新や辻村深月の作品にもやや飽きがきたことだし、来年の抱負としては、もう少し読み応えのある本に積極的に手を出してゆきたいですね。