漂着の浜辺から
囁きのような呟き。
 




 この前の日曜日、檜原村にある神戸岩へ出かけた。
 神戸岩は、「こうべいわ」ではなく、「かのといわ」と読む。東京都の指定天然記念物である。

 そもそも、ちょっと行ってみようと思ったきっかけは、たまたまgoogle mapで奥多摩あたりを眺めていて、目についたせいだった。ぼくは神戸出身なので、その字面につい引っかかったわけである。それで、少し調べてみた。すると、なかなかおもしろそうな場所で、どうやら余り知られていないが、パワースポットにもなっているともいう。
 パワースポット云々はともかく、紅葉見物に出かけるにはちょうど面白そうな場所じゃないかと思った。一応、武蔵五日市からバスも出ているらしいが、一時間に一本程度だし、しかも最寄りのバス停からでも、歩くと40分ほどかかるという。アクセスは多少不便そうだということで、今回は車で出かけることにした。
 ネットの情報によると、神戸岩の近くに無料の駐車場があるということだったが、十台ほどの駐車スペースしかないらしい。なので、紅葉のシーズンでもあるし、もしかしたら駐車するのはかなり難しいかもしれないと思ったが、いったいこの道でいいのかと不安になるような道を辿ってとりあえず行ってみると、意外とすんなり停められた(たまたまタイミングがよかったのか、それとも不人気な場所なのかと思ったが、後でそのどちらでもないらしいということが判明した)。
 道中、秋川渓谷が美しく紅葉に彩られているのを眺めながらドライブしてきたが、車を降りてみると、枯れた葉のよい香りが少しひんやりとした大気の中に漂っていて、心地がよい。ふと見上げると、駐車場から、すぐに神戸岩らしきものが見える。それが、上の写真である。
 神戸岩は、駐車場のごく近くに聳えていた。正直に言えば、ただの岩肌にしか見えない。
 神戸岩の真下に、岩伝いに歩ける道がある。
 道というのもおこがましいような、岩に打ち込まれた鎖を伝って歩くような道である。しかし、これが神戸岩観光のクライマックスになる。それが、下の画像。



 ちょっとした冒険のような、そんな道があるということはネットで知っていて、その道を歩くことを楽しみにしていたのだが、なんとこれが、なかなかの残念な観光スポットだった。
 一言で言えば、あまりに短すぎる。さっと歩けば、五分もかからずに通り抜けてしまえるような場所である。抜けた先は、林道になっていて、もう観光スポットではなくなっている。
 きれいじゃないわけではないけれど、いったい何なのだろう?
 駐車場の空きがあるのは、つまり、回転が早いということなのである。
 それでも、久々の森林浴は楽しめたので、とりあえずは満足したけれど、まあなかなか、不思議な場所でした。
 

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