漂着の浜辺から

囁きのような呟き。

僕の大事なコレクション

2013年04月12日 | 映画

「僕の大事なコレクション」 リーブ・シュライバー監督

を観る。

 chakaさんに教えてもらった映画。良い映画だった。
 ユダヤ人のジョナサンが、祖父のルーツをたどってウクライナへと向かう。そこで祖父と一枚の写真に隠された真実を知ることになる……というストーリ。第二次対戦の生んだ悲劇を、軽快なロードムービーに仕立てている。細部にこだわりぬき、練られたストーリーも感動するのだが、アレックスをはじめ、俳優の演技がとてもいい。
 映画の最後のほうで、いくつかのきちんと解決されない謎が残される。だがそれは、解決されなくてもよいものなのかもしれないと、そう思えるから不思議だった。それはおそらくは、「大切な余白」とでも呼ぶべきものなのだろう。

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4 コメント

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Unknown (chaka)
2013-04-12 22:57:15
ちょうどいま本を読み返してたのです(装丁もいい).
原作と映画は別ものと思いますし,この原作ももっとこまごまとしたことが詰め込まれていてわかりにくいですが,よく,こういう映像にしたてたなと感心してます.

以前,アービングの『サイダーハウス・ルール』を読んだことがあり,ごく最近映画になったのも見ました.これも良かったです.かなり長い小説を映画にするのは難しいと思われたのですが,原作者が本編を変えつつ作ったようで,仕上がりがとてもいいのではないかと思いました.映画化というのに期待してなかったのでずっとみなかったけど,どうして見たかって言うと,『シービスケット』のトビー・マグワイアが良かったから.この映画もかなり好きになりました.
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Unknown (takako)
2013-04-13 00:42:40
chakaさん
トビー・マグワイアは良いですよね。サイダーハウスルールは私も見ました。細かい事は忘れてしまいましたが、いい映画だったように思います。tvのロードショウでやるようなB級映画も結構好きなので、スーパーマン放映時は必ず見ています。マグワイア=スーパーマンになりつつあります。
「僕の大事なコレクション」とても良かったです。映画中の一面広がるひまわり畑とたくさん干された洗濯物の風景は、マルチェロ・マストロヤンニとソフィアローレンの「ひまわり」へのオマージュなのかな、とちょっと思いました。
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Unknown (chaka)
2013-04-13 21:11:43
『僕の大事なコレクション』はまったく何も期待せずに手にしたものです.これは同じくユダヤ出身の監督の直観のたまものかも.ブロド川が幻想的で美しくて,そういうシーンを作っただけでもすごいと思う.ちょっとトム.ウェイツを思い出すような音楽もいいと思ったら,それは,アレックス役の彼が手がけていたようですね.

http://www.youtube.com/watch?v=qZ2RhwQirLk

http://www.youtube.com/watch?v=9M1mxq83btY&list=PL7EB0AAD45CE5EFD8
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chakaさんへ (shigeyuki)
2013-04-14 00:08:25
 リンク先の、アレックス役の彼の音楽を聞いてみましたが、うーん、なんとも言えない味です。一瞬、別人かと思った。
 昔見た、「アンダーグラウンド」というミール・クストリッツァ監督の強烈な映画をちょっと思い出しました。
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