「カウントダウン・シティ」 ベン H ウィンタース著 上野元美訳
ハヤカワ・ポケット・ミステリ 早川書房刊
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以前読んだ、「地上最後の刑事」の続編。小惑星が地球に衝突するまで、いよいよ三ヶ月を切った時点での物語。前作よりも社会は一層混迷を増しているが、いまだにどこか非現実感が漂っている。主人公のパレスは、既に刑事ではなくなっているが、ある女性から、自分の行方不明になった夫を探して欲しいという依頼を受ける。その依頼は、思いがけないところへと、彼を連れてゆく。
P.K.ディック賞を受賞したというだけあって、前作よりもずっとSF味を増している。完結編となる次作への布石が多くうたれており、先が楽しみだが、本国では既に完結しているようだから、さほど待たされることなく、翻訳出版されるだろう。
「スラッグス」 ショーン・ハトスン著 茅律子訳
ハヤカワ文庫NV モダンホラー・セレクション 早川書房刊
を読む。
人喰いナメクジがウヨウヨと登場する、B級ホラー。小説の方は、まさにB級としか言いようのない怪作だったが、映画化もされており、僕はあまりスプラッター映画は見ないので詳しくないのだが、カルト的な人気があるらしい。まあ、見ないでもだいたい想像はつくけれども。
もし小学生でこれを読んだり、映画を観たりしてたら、軽いトラウマになりかねない。バカバカしいだけに、かえってその程度の破壊力は持っていると思った。
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写真は、GW中に出かけた逗子海岸。赤潮が発生していました。