「詩羽のいる街」 山本弘著
角川書店刊
を読む。
人と人を結びつけることを仕事とすることで、何年もお金を使わず(触れることさえなく)、自宅さえももたずに(いわゆるホームレスになることもなく)、生活している詩羽という女性を主人公とした連作短編。ありえない設定、と一刀両断することは簡単だけれども、それはとりあえず考えないことにして、読むのがいい。ぼくはとても面白かった。こんなことがあってもいいよな、と思えてくる。
作中に、全体を結びつけるひとつのキーとなる架空のマンガ「戦場の魔法少女」というものが出てくるのだが、このストーリーがなかなか秀逸。高校生くらいの子供たちにぜひ薦めたい一冊だった。
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