唯識に学ぶ・誓喚の折々の記

私は、私の幸せを求めて、何故苦悩するのでしょうか。私の心の奥深くに潜む明と闇を読み解きたいと思っています。

唯識入門

2019-12-31 21:56:15 | 唯識入門
 今年もあとわずかの時間になりました。ブログも長い間綴っておりませんでしたが、ここにきて、また書こうかなという気持ちが生まれてまいりました。それは僕の気持ちを揺り動かせてくれた人との出会いが大きいと思います。
 私は、私の力で、私の意識で何事も推進できると思い込んでいますが.,私の力ってほんの微々たるものです。それは人との触れ合いの中で教えてもらいました。触れることの大切さを再認識させられた今年の後半期でした。人との触れ合いの中で、喜んだり、悲しんだりという感情が生まれてきます。喜怒哀楽という感情ですね。この喜怒哀楽は自分の内面から生じてくるわけですが、内面を見せてくれるのが触れることに由るわけですね。
 唯識は、触れることに於いて感情が生まれ、言語活動を通して意識が働くと教えます。
 つまり、何に触れるかが人格形成に大きな影響を与えるのですね。
 私たちは、一瞬一瞬新しい命をいただいています。意識が働くには、意識の背景として対象に触れることが要求されます。触れないと意識は働くことを停止します。例えば居眠りをしているときは意識は働いていませんね。触れて初めて心が動くのです。エンジンの始動と同じ仕組みだと思います。キーを入れると同時にエンジンが活動しますが、私たちは対象に触れると心のエンジンが始動し、そこに喜怒哀楽という感情が生まれるのですね。そして対象に触れたことに言葉を与えて、それを複雑に組み合わせて自分の思考を完成させているわけです。
 人との触れ合い、異性との触れ合い、仕事との触れ合い、書物との触れ合い、師との触れ合い等が自分という一個の人間を作り出してくるのです。自分では何も作り出せないことが教えられます、お蔭さまの世界ですね。
 ようこそ唯識の世界へ。少しづつ心の内面に踏み入ってまいりたいと思います。
 こうして、また唯識を語れることに感謝します。本当にありがとうございます。また年が明けましてもよろしくお導きのほどお願い申し上げます。南無。

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