さうぽんの拳闘見物日記

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拳闘見聞の日々。

今の「日本バンタム級王者」はこの人 栗原慶太、IBF4位にKO勝ち

2019-11-17 06:44:30 | 関東ボクシング




金曜夜、ホールで栗原慶太がIBF4位スックプラサート・ポンピタックに2回TKO勝ち
A-signの動画で、即日見ることが出来ました。ありがたや。


スックプラサートは、タイの元王者やランカー常連選手に時々居る「世界ランク配給王」みたいな見方もされますが、その反面、その実力自体は一定以上のものがあります。
前回来日時の小國以載戦でも、小國のロングのボディアッパー、コンビネーションを浴びても怯まず出て、ダメージ甚大とはいかなくともダウンを奪い、その後の攻勢では小國を厳しく追い込む場面も再三。

あ、こりゃけっこ強いな、そもそもちゃんと勝つ気あるやん、と見えたのを覚えています。
そりゃ「世界で4番目に強いバンタム級コンテンダー」では全然ないですが、本気のタイ国ナショナル王者、くらいには充分見られる選手である、と。

今回の試合でも、栗原の強いリードに対し、ダック、スリップで外して左右のフックを強振。
隙があったらアタマも添えて、という感じで、良し悪しはともかく、ちゃんと本気でした。

しかし栗原、その大振りに巻き込まれ、お付き合い...と見せといて、2回にコンパクトな右ショートを地味に決め、スックプラサードを止めると、強いワンツー、右で攻め、下がりながら返しの左フックでダウンさせる。
追撃でタイ人の腰が二度落ちたところ、レフェリーが止めました。まだ手を返してはいたのですが...。


栗原慶太はその実力からすると、不思議なくらい低いランクに甘んじていた選手、というのが第一印象でしたが、上位ランカー対決で田中一樹を倒し、小林祐樹を下してOPBF王座獲得、パレナスを初回で倒し、そして今回の勝利。
IBFランクがどの程度上がるか、というのが周辺の狙いなのでしょうが、部外者のいちファンとしては、ここ数年の間、井上拓真が担っていた「日本バンタム級チャンピオン」の仕事を受け継いでいる、と言える選手になってくれたなあ、というところです。

井上拓真と比べると、全体的にまだ緻密さで劣る感じはありますが、正攻法でパンチもあり、好機に決め手をもって詰めるところの迫力、確信の深さのようなものは、試合のレベルが多少違うにしても、勝るとも劣らないものがあるように見えます。

その井上拓真、実際の日本王者たる鈴木悠介、指名挑戦者澤田京介、そして一度破ったアジアパシフィック王者小林に加え、WBOでは何故かバンタム級4位の石田匠、その上の2位にいる赤穂亮、そしてブランク中にもかかわらずWBC5位に記載された比嘉大吾。
さらに先日のゴッドレフト大会準決勝で、アマチュア時代からのライバル南出仁を初回で倒したサウスポー、中嶋一輝も遠からず浮上してくることでしょう。

こうして見るに、なかなかの顔ぶれが揃うクラスですが、その中でも一定以上の水準の相手とコンスタントに闘い、勝っている栗原慶太は、国内におけるこのクラスの軸、メインキャストたりうる存在だと思います。

この辺、どう組み合わせても面白そうです。ひとつでも多く、お互いにリングの下でなく、リングの上で避けて打って、というのをやって見せてもらえたら、ファンとしては幸いです。
それは「真の日本一」を争奪する闘いとして、先の「真の世界一」を争う試合と同じく、見る者を納得させるものになるでしょう。
その中心のひとりとして、栗原慶太の今後に期待します。


ということで、動画を紹介。
画質は充分、試合前のインタビューはあるし、画面表示もあって、これでKOシーンのスローリプレイがついたら、もうTV局なんか要らんわい、と蹴たぐれるところですね(^^)





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あと、アンダーで寝屋川石田ジムの石脇麻生が、池田竜司をこれまた2回TKOで下した試合もご紹介。






全日本新人王を惜しくも獲れなかったあとも、アクティブに活動している石脇、15位とはいえランカーに快勝です。
同僚の福井貫太と共に、積極的に格上に挑み続けている石脇、今後も要注目です。

それにしても寝屋川石田ジム、先日の新人王戦にも複数、選手を送り出して来ましたし、新興ジムならではの勢いを感じます。
今後、西の一大勢力になってくるかもしれません。
セコンドに立つと、その長身で非常に目立つ石田順裕会長を超える逸材が、いつかこのジムから現れるのかもしれませんね。



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ということで、一曲。
THE WILLARD ”SILLY GAMES” です。






コメント (2)
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