概要からの続き。
■朝までプリキュア!オールナイト上映
(本記事は私の記憶・思い込みに依るものであり、実際の演者の言動・意図とは大きく異なる場合があることをご了承ください)
【諸々開場前】
イベントの参加賞は特製ポストカードとミラクルライト。
ポストカードはこのイベントのためだけに作成したそうです。
絵柄はいつものとは言え、企画側の気合が伝わってきます。
ミラクルライトは「DX2」「フレッシュ」「DX1」の3つ。
会場の客層は予想以上にバラバラでした。
イベントの性格上、低年齢層はいませんでしたが、それ以外はあらゆる人たちがいた。
カップル、兄弟姉妹、女性一人、男性一人、女性複数、男性複数、中年会社員に学生さん等々。
3割前後は女性だったように思う。
ちなみに大塚監督もツイッターで紹介されてましたが、ベリーさんのコスプレされてる方もおられた。
バルト9さんはもちろん通常営業中。他の映画も上映されてます。
ですが、チケット売り場上の大スクリーンでは延々「プリキュア」映画の宣伝動画を流しまくり。
とうに放映の終わった「プリキュア5」の宣伝動画が、堂々と流されてる様は、感覚喪失する勢いでした。他にも、全員のサイン入り宣材の展示等、おかしな状況。
(上述のスクリーン)
開演前に水樹さんと水沢さんによるコメント映像が流されました。
チケットが即完売したことから、てっきり水樹さんが原因かと思っていたのですが、違ったらしい。
逆にいえば、声優さん単独人気に頼らずとも、オールナイトを売り切るだけの需要があるということか…。
また司会のお姉さんによる「こんにちはー」や「ライトと応援の練習」も行われました。
最初から、企画側のテンションもおかしなことになっている。
でもやってくれたおかげで、こちらも心おきなく楽しめる準備ができました。
(以前の2年前のプリキュアコンサートの教訓を活かされたんだろうか…。
あの時は、どこまでやっていいのかの線引きが提示されず、盛り上がり損ねた空気があった)
■トークイベント 第一部(沖佳苗、小松由佳)
トークは司会のお姉さん+ゲストの形式で行われました。
(その1)
司会の方:
「それでは『フレッシュプリキュア』について思い入れなどありましたらお願いします」
沖さん:
「そうっすねー…」
小松さん:
「…『そうっすね』?」
沖さん:
「違っ!?『そうですねー』!」
(その2)
司会の方:
「お二人は絡むことが多かったと思いますが…」
沖さん:
「ええ、ラブとイースは一緒にいることが多…」
小松さん:
「今、『イース』って言った?」
沖さん:
「違っ!?『せつな』!」
桃園さんがどんだけ愛されてるか、それだけはとてもよく分かりました。
(その3)
小松さん:
「子供向けのイベントで一つだけ不満があって」
「イースの話題ができない」
「だから今日はイースの話をしようと思って来た」
(その4)
小松さん:
「アフレコの現場では、一時期」
『馬鹿な子』 (※騙しても騙しても騙され続ける桃園さんに対して発せられたイース様の名台詞)
「が大流行した」
「誰かが台詞間違えたりするたびに」
『馬鹿な子』
イースさんが愛されてることも分かった。
あとタルトさんの物真似も流行ってたそうです。謎生物も愛されている。
そして何て楽しそうな職場なんだ。
一発目のトークイベントの時点で予定時間は大幅超過。
小松さんの「普段話せないイースの話を…」からも分かるかと思いますが、出演者の皆さまからしてこの手のイベントが求められてたのかもしれない。
「フレッシュ」の二人に限らず、皆さま全く話が止まらない。
■映画プリキュアオールスターズDX2 希望の光☆レインボージュエルを守れ!
見るのは3回目。そしてやっぱり花咲さんが立ち上がるシーンで泣いた。
思うに、あの場面の台詞が「私も頑張りたい」なのがツボ。
「私も頑張ります」ではなく、「私も頑張りたい」。
明らかに研修不足のまま、いきなりとんでもないトラブルに対面した花咲さん。
怖いしきついし、ていうか無理!な状況で、それでも立ち上がる。
みんな頑張ってた。だから私も、同じ一員として頑張りたい。
もう頑張れる気すらしないほどに大ピンチなので、「頑張る」とは言えないけれど、とにかく「頑張りたい」。
涙をボタボタ流し、ガクガク震えながらも立ち上がる花咲さんを見てると、私も「頑張りたい」と思えてくる。
割と真剣に、新社会人の人はここから何か受け取るものがあっても良い気がする。
承知の通り、この映画ではミラクルライトを振るシーンは2回あります。
1回目は会場内に結構照れ笑いが満ちてた。
2回目は普通に真剣に振っていた。何せ映画の説得力が物凄いので、揶揄する気持ちなんて吹っ飛ぶ。
EDのダンスムービーでも、誰彼ともなくミラクルライトを振りたくり始めました。
さすがに(映画上映中ですので)コールが上がることはありませんでしたが、ほとんどそれと同じノリ。
物凄く楽しかったです。
真面目な話、大スクリーンを使用した「プリキュアライブ」は高い需要と可能性があると思った。
「マクロス」の世界が現実味を帯びてきた。ミク姉さんはやったとか聞いてますし、ぜひ実現して欲しいです。
【トークイベント 第二部】(本名陽子、ゆかな)
まず、司会のお姉さんが興奮しきっていたのが素敵だった。
あの!初代の!黒と白がここに来る!
その結果、トークを決して止めることがなかったため、第一部に引き続き時間はオーバーしました。
ゆかなさんがおっしゃてた「監督は普通のことを普通だと言い、やり遂げるのが凄い」と言うのが印象に残りました。
プリキュアさん自身もやってることは普通です。とんでもないレベルでやってるので異常に思えますが、やってる内容自体は異常じゃない。
しかしこれを出来るというのは社会人として見習いたい。
苦労話として「『プリキュア』の名称を浸透させるのに苦労した」と初代ならではの話も。
「プリキュア」さんの成功要因の一つには、完全に造語の「プリキュア」なる語句を作れたこともあると思う。
大先輩の「セーラームーン」さんと比較すると、「美少女戦士」や「セーラー戦士」と比べ、はるかに可能性に満ちてる。
トークイベントでは、自己紹介がてら変身台詞を全員言われていました。
お馴染みの「光の使者キュアブラック!……美墨なぎさ役の本名陽子です」とかそんな感じ。
基本盛り上がるわけですが、黒白のお二人の時は妙な間が空いた。言ってる本人たちも、違和感ありまくりな顔されていた。
ゆかなさん:
「いつもブラックの後に続けて言ってるから」
「一人でホワイトやるのに慣れてない…」
なぎほののラブラブぶりがこんなところにまで…。
【映画ふたりはプリキュア マックスハート】
【映画ふたりはプリキュア マックスハート2 雪空のともだち】
九条さんの可愛らしさを再認識しました。ひたすらに再認識しました。
初代映画の「黒白が変身できないので、一人で戦うルミナス」のシーンなんて、もはや逆に不安が無いです。
その期待通り、秒殺される九条さんが光輝いてる。
(希望の郷から「すぐに助けに来て欲しい」と言われて)
九条さん:
「今日は日曜日で…」
この後に続く台詞、普通ならば「日曜日だから時間がある」です。
しかし九条さんは違う。
九条さん:
「タコカフェがかき入れ時だから、出かけることはできない」
意味が分かりません。これが女子中学生様の言う台詞か。
続く「MH2」でも、先輩方が遊び倒してる中、疲れ切った表情で店番です。
アカネさん…。光のクイーンをどんだけ教育しきってるんだ…。
美墨さんが、ゲスト謎生物との別れを嘆くポルンに対し、「頑張っていれば、また会える」と言うシーンがあります。
実際、頑張った結果、また「DX2」で会えた。
まさか美墨さんも脚本家さんも実現するとは思わなかったろうに。凄いな「プリキュア」さん。
ところで「ダイヤモンドライン」って商品名(企業名)だったんですね。気がついてなかった。
【トークイベント 第三部】(樹元オリエ、榎本温子、三瓶由布子、仙台エリ)
初めに樹元さんと榎本さんが舞台に。
お二人はお揃いのワンピースでした。
それもちゃんと日向カラーと美翔カラーで色分けして。格好いい。
榎本さん:
「こんなに戦闘の激しいアニメはやったことがなかったのでアフレコは大変だった」
「演じ方は、カレハーンに教えてもらった」
樹元さん:
「ほら今着地したよ!キックしたよ!とか教えてもらってたねー」
ダークフォールの敗因はカレハーンさんにあった。
他の幹部さんにも良くしてもらったそうで、退場する際には花束を贈っていたそうです。
聞けば聞くほど素敵な職場だ…。
榎本さん:
「(映画の見どころを熱く語られた後)…まぁそういうところも良いんですが」
「私は『絶好調なり!』と咲が叫んだ後の」
『どこが絶好調なの?』
「が好きです。まさかの全否定」
「SS」映画は「どこまでやったら美翔さんは切れるか」の実験映画とも言えます。
美翔さんの舫い綱のような堪忍袋の緒に、ぶら下がり健康法をする日向さんの悪さは、ちょっとフォローができないレベル。
思わず飛び出る全否定の台詞には、確かにぞくぞくするものがある。
そんな日向さん役の樹元さんはブラック家族でお馴染み。
同じブラック家族の沖さん同様、アフレコの際には拳を振り上げじたばた走りながら演じられてるそうです。
見たい。あのお二方は何をやっておられるんだ。
その後、同じくブラック家族の三瓶さんおよび仙台さんも合流。
三瓶さん:
「舞台裏で鷲尾さんが『お客さん達はみんなお行儀が良くて良い』と褒めてました」
確かに皆良い子で映画を見ていました。
上映中に奇声を発する人が居てもおかしくはなかったんでしょうけど、そういったことをする人はなし。
もちろん雑談やらで雰囲気を壊す人も、ほとんどいなかった。
ミラクルライトを一斉に振っていたことにも感動するものがあったらしく、呼びかけに応えてゲスト4人の前で振ることになりました。
「プリキュア頑張れ」の声援付き。
榎本さん、大喜びしすぎ。
トークの中で「他のシリーズの出演者は仲が良くて一緒にいるが、5の面々は割とバラバラに行動している」とおっしゃってました。
もちろん仲が悪いわけではなく。
この辺、「バラバラだけど相性ばっちり」を体現されてると思った。
【映画ふたりはプリキュア Splash☆Star チクタク危機一髪!】
弊ブログは「好きなプリキュアは?」と聞かれたら、「キュアドリ……!…あぁ、うん、イーグレット、かな…」と腫れ物に触るように答える、という立ち位置を長らく取っています。
何でそんなことやってんだろうとも思いましたが、久々に映画を見て納得しました。美翔さんのスペックの高さは異常。
そのスペックの高さを、何かが致命的に台無しにしてる感じも含めて異常。これは惚れる。踏まれたい。
(会場のサイン入りポスターから美翔さんの部分)
演じておられるのが榎本温子さんなのも、プラスに働いてるなぁ…。
イメージ的に中の人と外の人は、比較的近しい方々が多いですけど、榎本さんに関しては全くそんな気がしない。でもそこがいい。
あの方の仕事に対する熱意と行動力は、社会人として見習いたい。(こればっか書いてる気がする)
【映画Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険!】
色んな意味で特殊な立場になった「5」。
コスチュームも必殺技も、今では幻となってしまった。
まぁ黒白先輩もそうなんですが。
この映画はレモネの「私もう行きますね。ドリームが呼んでいるので」の下りが最高に好き。
「役者の夢なんてくだらない」と嗤う闇レモネへの回答は、「馬鹿は放置」。
また、この時点でのレモネと「GoGo!」終了後のレモネでは、同じ「役者の夢」に対するスタンスも変わってる。
「1年前の私よりずっといい私になる」とは夢原さんの弁ですが、現在のレモネが「鏡の国」の闇レモネと戦ったら圧勝するんだろうな。
戦闘能力が上がってるから、とかそんな単純な話ではなく。
映画開始前の「ライトの注意事項」のミニコーナーは大喝采でした。
見事に前座の役を果たしておられた。
作られた当時は、こんな使い方をされるとは思いもしなかったでしょうけど、連続して映画が流れる中、良いアクセントになってた。
【映画Yes!プリキュア5GoGo! お菓子の国のハッピーバースディ♪】
ここに来てようやく、映画はその年のシリーズのテーマを1時間に圧縮リメイクしたものだと気が付きました。
「5」は「表面上はバラバラの道を歩んでいるけど、本当に必要な時は助け合う人たち VS 表面上は同じ目的のために団結してるけど、内面ではバラバラな人たち」との戦闘。
「GoGo」でも「コミュニケーション」というシリーズテーマが主軸になってる。
単に「話せば分かり合える」ではなく、「受け取る側に問題がある場合は、コミュニケーションは成立しない」に踏み込んでるところも熱い。
よくあるビジネス系の研修では「相手が馬鹿だからこちらの言うことを理解できないのだ、とは考えるな。伝え方を学べ」と説明されます。それこそ馬鹿げている。
相手のレベルが低い場合、会話は成立しない。話して欲しければ、こちらのレベルに上がってこい。傲慢とも思える夢原理論は、でも実体験としてはかなり共感できる。
クライマックスのミラクルライトシーンでは、劇中の掛け声通り「ドリーム!ドリーム!」の声援が上がりまくりました。
夢原さんは神!夢原さんは神!「あの人になら絶対的に任せられる」「全力で応援したい」と思う人に、声援を送るというのは想像以上に楽しかったです。
これまた真面目な話、ギリシア神話とかこうやって誕生したんじゃなかろうか。
【映画フレッシュプリキュア! おもちゃの国は秘密がいっぱい!?】
希代の問題作「おもちゃの国」。
バンダイ様の「おもちゃの国」との戦争を描いた衝撃のドキュメンタリですが、ここまで通して見てると変化を如実に感じます。
今までは「応援してくれる」「一緒に戦ってくれる」側だったゲスト謎生物と不思議の国が、今度は敵。
「フレッシュ」さんのライトは、他のライトに比べて白光のせいか光が強いです。
それが一斉に館内に灯った光景は、とても綺麗でした。
これはクマさんも納得する。
現在のところ「フレッシュ」映画だけ本編の敵組織が出てこない。ジャアクキング様とかダークフォールとかコワイナーとか。
「5」のところで書いたとおり、劇場版は本編の圧縮リメイクだとすると、「フレッシュ」さんがこうなったのも必然なのかもしれない。
桃園さんが戦っていたのは、ラビリンスという明確な「これを倒したら勝ち!」な相手ではなく、日常生活そのものだったんだなぁと勝手に思ってみる。
【映画プリキュアオールスターズDX みんなともだちっ☆奇跡の全員大集合!】
榎本さん曰く「出演者全員が魂を込めて作った」。
鷲尾さん曰く「今でこそ『DX1』と呼んでいますが、当時はナンバリングされるとは思わなかった」
DSゲームや「ちょ~短編」での狂喜を経て、「DX」映画化決定時にはもはや狂気のレベル。
まだ1年しか経ってないと思うと不思議な気分です。
当時は「美翔さんが!また大スクリーンで!」と感極まったのに、今では「来年もあるよね!ね!」とかそんな調子に乗ったことを思ってる自分がいる。
感動になれて薄れさせちゃダメだと、そんなことを思ってみた。
【終了後のサプライズ】
まず水樹さんと水沢さんからのコメント映像。
「この後はハートキャッチをよろしく」(イベント終了したのは土曜日30時)の言葉を始め、録画物とは思えないほど会場内の反応とリンクしてた。
会場もやたらに盛り上がる。
その後、参加されてた鷲尾さんからのコメント。
元々予定してなかったそうですが、会場の様子を見て一言コメントしたくなったそう。
失礼ながら顔を知らなかったのですけど、前からイベントで「あのやたらオーラのある人は誰だ?」と思ってたその人が、鷲尾さん本人だった。
「概要」記事でも書いた通り、「こういったイベントを増やしていきたい」と言ってくださるほど好意的にとらえていただけました。
「これからも日曜朝という時間枠の関係上、子供を意識していく。ですが、皆さんの存在も忘れない」「18人目のプリキュアは皆さんだ」。
コメントの一つ一つが、ファンの一人としてとても嬉しかったです。
あと鷲尾さんもまた、話し始めたら止まらない方だった。徹夜明けだと言うのに、全く疲れた素振りも見せず。
関係者の皆さまの「プリキュア」愛が凄すぎる。
僭越ながら、関係者様自身のためにも、こういった場を増やす必要があるような…。
【感想】
色々な意味で素晴らしいイベントでした。
「プリキュア」というコンテンツが、どうして成功したのか、その一端を見た。
何より関係者の皆さまの想いが凄い。
表面的には「子供向け」ですので、「子供向けのものに熱中している痛い行為」といった反応をされることを期待(?)する向きもあるかと思いますが、そんな次元はとうに超えてる。
例えば先日の東京国際アニメフェアでも、あまり慣れていない感じの人たちが「大人が声援送ったら出演者もひくだろうなw(それをあえてやってる俺達は痛い&格好いい)」といった会話をしている様子をちらほら見ました。
が、そんな認識はもはや古すぎる。(実際、アニメフェアでもステージが進むにつれ認識の遅れに気づき、沈黙していく様子がおかしかった)
もちろん観客一同も素晴らしかった。(この書き方は、一観客に過ぎない私が書くには、自画自賛だったり、あるいは偉そうな表現だったりもしますが)
本気でプリキュアさんを応援してたし、映画が終わるたびに自然と拍手が沸き起こってました。
スタッフの方からも客層の良さに対する言葉が何度か出てました。素直に喜びたい。
今回のイベントで一気に映画を振り返りましたが、7年間という期間は長いような短いような…。
7年前には予想もしなかったことが、今現実になってるし、1年前にも予想できなかったことが、やっぱり現実になってる。
というか、毎年毎年「予想もしていませんでしたが…」という前置きで語られる進展を見せてる。
去年は「DX1」、その前はDSゲーム、もっと言うなら5人になるとか、二世代目が始まるとか、二年目決定とか、単品での映画化とか。
どれもこれも「予想もしなかった」のに、どんどん実現していく。もう凄いとしか言いようがない。
来年の今頃も、同じことを思えてるんだろうな、と期待できることもまた凄い。
つくづく「こんな仕事ができる人間になりたい」と思った。
関係者の皆さまとプリキュアさんたちには、心からお礼を言いたいです。