老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

「護憲+」は第十六期に入りました

2018-08-01 09:40:52 | 憲法
2003年6月に「政治に責任を持ち、これからはだまされないぞ、と自覚をもって集まろう」という、なだいなださんの呼びかけで誕生した「バーチャル政党・老人党」の中で、当時の自民党政権が、現行憲法を「改正」し、平和主義否定・国家主義の色彩が濃い「新憲法」を制定する方針を打ち出したことに危機感を抱いたメンバーが集って、2004年1月に「老人党リアルグループ「護憲+」」は発足。2018年8月1日より第十六期(*)に入りました。

この間私たちは、憲法の根本原理「立憲主義」と基本理念「国民主権・人権・平和」の視点に立って考え、判断し、行動することの大切さを広く伝え、憲法が政治に真っ当に反映される社会を実現したいと願って、ホームページやブログによる情報・メッセージ発信、学習会・意見交換会の主催など、多岐に亘る活動を展開してきました。

この間の政治状況を振り返ると、2009年9月に、多くの期待を担って民主党政権が誕生しましたが、紆余曲折を経て、2012年の衆院選、2013年の参院選であえなく大敗。自民・公明が、圧倒的多数を占める政権与党として返り咲きました。

こうして誕生した安倍政権は、「アベノミクス」や「地球俯瞰外交」など、力強さを印象付ける政策を打ち出して国民の支持を取り付け、同時に、マスコミへの介入、内閣人事局制度による官僚支配などの強権的な手法を使って一強体制を構築。

その上で、2013年12月には「秘密保護法」、2015年9月には「安保関連法」、2017年6月には「共謀罪」と、国民の多くが不安を感じ反対する法案を強行採決で次々に成立させ、安倍首相の執念である「改憲」=「国家主義的国家造り」の歩みを進めてきました。

一方、2017年2月以降は、森友学園、加計学園にまつわる不当な利益供与の疑惑が浮上し、「総理のご意向」を忖度した閣僚や官僚の隠蔽、虚偽発言が国会の場で繰り返され、公文書改ざんの事実まで明るみに出ました。

しかし、本来なら内閣総辞職に値するこうした事態に対し、政府の最高責任者であり、不祥事の源である安倍首相も、組織ぐるみの虚偽・改ざんを行った財務省のトップ麻生財務相も、何ら責任を取ることなく開き直って、居座りを続けて今日に至っています。

この間の内政を見てみると、「沖縄辺野古の基地建設強行」「原発再稼働推進」「社会福祉費の削減と防衛費の増大」「TPPの積極的推進」など、安倍政権は、時に公約を破り、地方自治を踏みにじってでも、米国と財界偏重の政策を採り続け、今国会終盤には、こうした国民不在の政治の象徴ともいえる「働き方改革法案」「IR法案」「公職選挙法改正法案」を、十分な審議をすることもないままに、強引に可決成立させています。

また、世界に目を転じれば、トランプ大統領の登場で世界情勢は大きく転換し、声高に叫ばれていた「北朝鮮の脅威」は解消に向かい、その一方でトランプ政権の「アメリカ・ファースト」の政策が世界を混乱に陥れていて、こうした状況を考えれば、安倍政権の従来の「北の脅威の強調」「日米同盟一辺倒」の安全・外交政策が見直しを迫られていることは明らかです。

さて、「モリ・カケ問題」に続き、2018年7月の200名を超す死者を出した西日本豪雨災害での安倍首相の気のない対応や、自民党議員のLGBTに対する人権侵害の差別発言を不問に付す自民党幹部の対応を見ると、安倍首相を頂点とした自民党議員たちの眼中に、もはや主権者=国民の存在はない、という空気を感じます。

私たちは、行政や政治システム全体を歪め、国会の権威を貶め、国民の命と暮らしを守ることに無関心な安倍政権に、これ以上国政を任せておくわけにはいきません。首相の意に添う者を重用し、意に反する者を干すという党内の「恐怖政治」で安倍首相が総裁三選を果たしたとしても、主権者である私たちには、最終的に審判を下す「選挙権」という手段があります。

私たち「護憲+」は、この原点に立ち返り、憲法の根本原理や理念の大切さを訴え、政治への関心をより広く喚起すると共に、立憲主義を尊重し市民と共に政治を作っていこうと志す政党や政治家が、選挙に勝つ力量をつけるよう、積極的に応援、支援して、真の「受け皿作り」に尽力していきたいと思います。

また、日本社会、そして北東アジアの一員として、これからの安全保障をどう構築すべきか、日本の平和や安全に資する安全・外交政策はどうあるべきかの将来像についても考え、議論し、積極的に提言していきたいと思います。

以上の認識のもと「護憲+」は、第十六期も以下の活動を行っていきます。

1.憲法誕生の歴史的背景と、「一人ひとりの暮らし・命を大切にする」という日常的視点に立って、憲法の根本原理「立憲主義」と、基本理念「国民主権・人権・平和」の意義を伝え、政治への関心を広く喚起する。

2.「憲法尊重・擁護義務」を蔑ろにし、国民の暮らしや命に無関心な安倍政権の退陣を求め、それに代わる、立憲主義・憲法秩序を守り、国民の暮らしや命を大切にする政党や政治家を応援、支援し、選挙に勝てるよう後押しをする。

3.世界情勢の変化の中で、日本の平和や安全に資する安全・外交政策はどうあるべきかについて、考え、議論し、提言を行う。

4.上記のために、積極的に掲示板・ブログでの発信を行う。また、集会・デモへの参加、議員との対話、議会への請願、違憲訴訟など、主権者として可能な様々な方法で主体的・積極的に行動し、意思表示をする。

5.翼賛体制を支えるメディアや、「言論の自由」に対する規制の動きを指摘・批評し、改善を促す。国民に必要な情報や客観的視点に基づく情報を収集・分析・伝達する。

〔*第十六期:2018年8月1日から2019年7月31日まで。当グループは、運営全般に関して一年ごとの見直しを行っています。詳しくは「運営」をご覧下さい。〕

趣旨に賛同された皆様のご参加を心から歓迎します。

「護憲+HP」【趣旨】より
笹井明子

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