老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

NHKスペシャル「カラーでよみがえる東京 ~不死鳥都市の百年~」

2015-02-11 21:57:00 | 戦争・平和
2月11日再放送されたNHKスペシャル「カラーでよみがえる東京 ~不死鳥都市の百年~」 を見ました。

東京レビューや銀座のネオン、街を行く女性の服装など、華やかで綺麗な色であふれています。人々の表情もカラーで見るせいか、いきいきと血の通った人間の暖かいものに映っています。

しかしそれが、2.26事件の後、日本が次第に戦争へと突き進んで行くうちに、次第に街からは色彩が消え単一のカーキ色に替わっていきます。それでもまだ千人針を作り協力する女性の着物の半襟には、綺麗な色がみられます。

やがて街からはネオンが消え、夜の銀座も闇の中に沈んでいきます。そしてついに1941年、出征に赴く兵士が不足する状況の中で、雨の中明治神宮外苑の国立競技場で学徒出陣の出陣式が行われれます。東京大空襲で焼け崩れる家と炎の赤。それが写真ではなく過去の東京で確かに起きたできごとだと思い知らされます。

やがて日本の敗戦。昨日まで敵だったアメリカの指導の下に、東京は「民主主義国家日本」の首都へと変貌を遂げていきます。

しかし番組の中で、映画監督の伊丹万作氏は「だまされた、だまされたと言っている者達は、誰も自分がだましたとは言わない。それでは何度でもだまされる、いや既に違う嘘に騙されているのかもしれない」と語っています。

学徒出陣式を神宮の国立競技場で見た作家の杉本苑子氏は、東京オリンピックを同じ国立競技場で見た時「今日のオリンピックあの日につながり、あの日も今日につながっている。私にはそれがおそろしい。祝福に満ち、色と色彩に飾られた今日が、いかなる明日につながっているか誰にも予想はつかないのである」と語っています。

ファシズムが台頭し戦争への道を歩み始めると、その都市も人々も色が単色になっていきます。正にパブロフの「茶色の朝」の到来です。

このドキュメンタリーで私が見たのは、色彩に満ちた東京と日本が戦争に突き進む中で、単色の色に支配された人々の姿でした。それは杉本苑子氏が語っていたように、今日が明日に明日が今日につながっているのかもしれないのです。

けれど私は単色に支配された社会に生きたくはありません。あの日議事堂を包囲した女性達の赤のように、そして様々な色彩に満ちた社会にこそ生きていきたいと思っています。

「護憲+BBS」「明日へのビタミン!ちょっといい映画・本・音楽・美術」より
パンドラ
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(続)NHK籾井会長の「政府方針がポイント」発言について

2015-02-11 18:40:51 | マスコミ報道
=NHK経営委員長「籾井氏の真意ただす」慰安婦巡る発言で=
          (1/10日経ニュースより)

NHKの最高意思決定機関であるNHK経営委員会の浜田健一郎委員長は10日、従軍慰安婦を番組で取り上げるかどうかについて籾井勝人会長が5日の記者会見で「政府のスタンスがまだ見えない。慎重に考える」と発言したことを受け、「本人の真意を聞きたい」と述べた。さらに波紋が広がれば、全会一致が原則のNHK予算案の国会審議に響く可能性もある。

 籾井会長は昨年1月の就任会見で歴史認識などについての「個人的見解」が国会などで批判を浴びた。今回の発言は「政府の方針が決まらなければ報道できない」とも受け取れ、中立であるべき公共放送の長として問題視する声が出ている。

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ10HSC_Q5A210C1TJ1000/?n_cid=TPRN0006

NHK経営委員会は対応が遅すぎる。いずれにしろ、経営委員長と籾井会長の八百長相撲にならないように、国会総務委員会の監査機能に期待したい。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔
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NHK籾井会長の「政府方針がポイント」発言について

2015-02-11 18:33:24 | マスコミ報道
NHK籾井会長、即刻辞任を」 ジャーナリスト団体など (朝日デジタルニュースより)
http://www.asahi.com/articles/ASH2B3RG7H2BUCVL00B.html

>新聞や放送、出版など各分野のジャーナリストで組織する「日本ジャーナリスト会議」と市民団体「放送を語る会」は10日、NHKの籾井勝人会長が定例記者会見で戦後70年にあたり従軍慰安婦を番組で取り上げるかどうかについて、「正式に政府のスタンスがよくまだ見えない。慎重に考えなければ」などと話したことを受け、政府の方針に従って番組を制作することを表明したにほかならないとして、即刻辞任を強く求める要望書をNHKに出した。経営委員会に対しても籾井会長の罷免(ひめん)を求めた。

>市民団体「NHKを監視・激励する視聴者コミュニティ」も同日、経営委に対し、籾井会長の罷免を求める申入書を提出。罷免決議ができなければ浜田健一郎委員長が辞職するべきだと主張した。

この件について、「NHKを関し・激励する視聴者コミュニティ」共同代表の醍醐聰さんが、ご自分のブログで詳しく紹介しています。
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/nhk-add8.html

===
籾井会長あて申し入れの要旨)
 今回の発言は、放送の自主、自立に対する外部からの干渉、介入というより、NHKが進んで政府の方針に順応することを明言した放送の自主、自立の放棄宣言に等しい。NHKの信頼を貶めるこうした言動を平然と繰り返す籾井氏に残された道は会長職を辞すこと以外にない。一日も早い辞任を強く要求する。

NHK経営委員会申し入れの要旨)
 1.籾井氏を即刻、会長職から罷免すること
 2.経営委員会で籾井氏を罷免できない時は、籾井氏を会長に任命した責
  任、同氏を厳正に監督しなかった責任を取って浜田経営委員長は辞職
  すること
 3.浜田委員長ほか、全経営委員は籾井会長に対する監督責任の懈怠に関する責任を取って、本年上期の期末報酬を返上すること
===

安倍ファミリーは、批判に耳を貸すことは「負けを認める」ことになり、決して容認できないと決め、どんな不祥事も「問題ない」のひと言で乗り切ることにしているようで、NHKも恐らく政府の圧力で会長罷免ができない状況なのだろうと推察されます。

しかし、NHKの偏向報道は国民世論を偏った方向に誘導し、国の行方を誤らせる結果を生む可能性があることを、もっと真剣・深刻に受け止めてもらいたいと、切に願っています。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
笹井明子
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