goo blog サービス終了のお知らせ 

老人党リアルグループ「護憲+」ブログ

現憲法の基本理念(国民主権、平和、人権)の視点で「世直し」を志す「護憲+」メンバーのメッセージ

初めて一致、野田首相と輿石幹事長「一票の格差」

2012-10-29 09:23:10 | 民主党政権
10月28日朝日新聞に、野田首相が「新区割り画定前の衆院解散可能」との見解を示したことが報じられている。
http://www.asahi.com/politics/update/1027/TKY201210270376.html

一方このことについて民主党の輿石幹事長も記者団に対し、『「衆議院の解散権は、誰がどう言っても、唯一、総理大臣にある。野田総理大臣の判断に委ねればいいのではないか」と述べ、支持する考えを示しました』とNHKは報じている。輿石氏が幹事長に就任以来両者の足並みがそろったのは初めてではなかろうか。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121027/k10013064761000.html

最高裁から現在の衆参院での1票の格差は違憲との判決をうけ、衆参両院の選挙制度改革法案成立後に新区割り設定とその周知を図ってから、選挙実施、というのがこれまでメディアを含めた一般の見方であったように思う。

しかし上記の野田首相と輿石幹事長の発言は、行政の長としてまた行政府を支える与党の責任者として、最高裁が参院の選挙制度のあり方まで踏み込んだ判決を下したことに対して、「そう簡単には問屋がおろさないぞ」と言わんばかりのようにみえる。

また野田首相は衆議院議員、輿石幹事長は参議院議員であることから、両院を代表して歩調を合わせたようにも見え、これまでことごとく両者の足並みは揃っていなかっただけに、最高裁の大胆な判決に対して両者が一致して行政府と立法府の三権の立場を最高裁へ示した感じである。

だが、その意気はよしとしても、1票の格差の是正は民主主義の原点の問題であり、定数削減等の選挙制度とは分離して優先して進めるべきであり、最高裁に格差が5倍、6倍になるまで放置しておくのは行政府と国会の怠慢と審理されてもやむをえまい。主権者である国民感情は2倍が限度であろう。また比例区の定数のみを削減する当初の民主党案と自民党案は二大政党に有利で二大政党制を進めようとする狙いがありそうで、民主主義に逆行しているとも言える。

経費削減の観点から言えば、国民が求めているのは定数削減より、議員への報酬削減と直接間接経費の削減である。

「護憲+BBS」「マスコミ報道を批評する」より
厚顔の美少年

解散か・総辞職か、それが問題なノダ

2012-10-19 17:01:02 | 民主党政権
今の野田首相はまさにハムレットの心境であろう。政治路線として右に行くか左に行くかの問題でもある。解散を選択すれば民主党分裂覚悟で政界再編をにらんで自公と保守連立再編路線(右)指向となろう。総辞職を選べば、結果論として民主党延命策(左)になり、そうなれば民主党国会議員による民主党代表選挙がまた実施され、新首相が実質選挙管理内閣を組閣し極力遅く衆議院解散となるか。とにかく野田首相の下では選挙をしたくない議員心理がそこにある。

また昼のニュースによると先日就任したばかりの田中法務大臣が検査入院したらしいが、スキャンダルが明るみになり、そのための心労であろう。しかしこれは民主党執行部の解散回避―内閣総辞職戦略の一環と見えなくもない。田中議員はそのための捨て石として大臣を引き受けたのではなかろうか。

何れにしろ田中氏の法務大臣就任を飲まされた野田首相の任命責任は重い。このような状況の中で復興予算の復興事業以外への流用が明るみになり、国会やメディアで追求非難されている状況で、今夕の3党首会談はどうなるか。重要法案(特例公債法案、1票格差是正)成立と引き換えに解散か、内閣総辞職か、あるいは「近いうち信を問う」を首相が反故にした場合、自公は内閣不信任案を提出する覚悟と成立させる見通しがあるのか、それが問題なノダ。結局小沢氏頼みしかあるまい。

「護憲+BBS」「政権ウォッチング」より
厚顔の美少年

野田首相の論功行賞、出ていけ人事

2012-09-26 20:14:43 | 民主党政権
野田首相の民主党人事は完全に首相に対する論功行賞人事に終った。最たるものは代表選に担がれながら辞退した細野大臣を政策調査会長に抜擢したことであろう。彼が出馬すれば野田首相も危ういと言われていただけに、これほど分かりやすい論功行賞人事はあるまい。安住、山の井氏の副幹事長、国対委員長人事もまたしかりである。

一方総裁選に出馬した他の3人は党人事では無視された形である。もっともこれは代表選挙戦での野田批判から見れば推して知るべしで、おそらく近日行われる内閣人事でも干されるであろう。そうなれば「党を出ていけ」人事同然である。

仮にそうだとしたら、どうやら野田首相には民主党のことより、次の衆議院選後に自民党が比較第一党になったとしても、自民党政権下で保守勢力が結集して政界再編した方がよいとの思惑がありそうである。今回の民主党代表選から任期は3年に延長されており、次の衆議院選に破れて野田首相は首相を降ろされたとしても、民主党代表は辞めないであろう。

その上で自民党を中心にした保守連立を組めば、旧社会党の議員はついていけなくなり離党に追い込まれる。こうして野田首相は日本の保守政治復活を夢見ているような気がしてならない。今日の自民党総裁選で安倍元首相が総裁にカムバックし、さらに衆議院選で大阪維新の会が躍進すれば、圧倒的な保守連立政権が形成されるだろう。戦前の大政翼賛会と同じ光景が目に浮かぶ。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年

輿石幹事長の粘り勝ち

2012-09-24 16:59:17 | 民主党政権
民主党人事で輿石幹事長は21日、野田首相の幹事長続投要請を受けて回答を留保していたが、23日のNHKニュースで輿石氏が続投を承諾した旨報じられた。当初野田首相は、次の衆議院選挙対策のためと、自民党と公明党に受けの良くない輿石幹事長を更迭したい、との本心が各メディアに報じられていたが、その通りであろう。

しかしここでも野田首相の洞察の弱さが露呈した感が否めない。即ち輿石氏を更迭すれば党内が対立し、さらに離党者がでかねないということを軽視していたようである。そしてそのことに気が付き輿石氏に幹事長続投を要請すればそれで済むと思っていた節がある。

しかし洞察力にたけた輿石幹事長は、当初から自分が更迭されれば党の結束はもつまいと予測して、逆にそれを盾に続投を留保していたと思われる。そして続投の条件に自分なりの人事要望を野田首相に突きつけたと思われる。

想像するに、先の代表選で反野田票が衆参で114票も出たことを重くみさせ、代表選に立候補して敗れた3人の候補者を党と内閣の重要ポストに就けないと党の結束が持たない、ということを野田首相に突きつけ、下駄を預けたのではあるまいか。あす(9/24)以降の党と内閣改造人事での3人の処遇が見ものである。

「護憲BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年

「政権交代」に託した夢は今・・・

2012-09-22 17:44:32 | 民主党政権
人は「夢」を見る。

「夢さ」とか、「夢のようなこと言って」などと笑い飛ばされて幕となる「凡人の夢」とは違うレベルの夢を見る豊かな才能は、人類の「今日」をつくりなお無限の明日へと誘い続けてくれる。

それに比肩し得るなどは戯言の類とそしられようが、多大の犠牲の上とは言え、タナボタでなった主権者が描いたのは、「政権交代」という夢であったろう。

人は身勝手なものではある。故に、満ち足りていれば無用な変化は望まぬ。その流れの中で延々と続いてきた事実上の一党独占。その綻びが見え始めての「取り敢えずは政権交代」であり、その夢は現実となった。

だが、所詮 夢は夢なのか。

交代後初代の総理は、延々と続く「戦後体制」に風穴を開けるべく「基地問題」に言及したが、一歩も進まずして頓挫した。実現には多大の力を要するこの問題に、与党一丸となって取り組んだのか。市場原理と無縁の世界で満ち足りている勢力に立ち向かうには、あまりにも非力であったと言わざるを得ぬ。
 
二代目は、政権基盤の弱体化を招いた上での災害襲来に、これまた敢え無くその座を降りた。

党代表として再選された三代目の有様は、見ての通り。一体改革然り、エネルギー戦略然り。領土もオスプレーもまた。

だが、野党第一党が繰り広げる代表選も、その実は美男(?)コンテストと勘違いしているのかと思えるような異口同音ぶり。その心は、隠せども色に出にけりで、東西二大都市圏で気勢を上げる右肩の競りあがった首長さんへの迎合か。

「夢」は見てはいけないのか。実現のためにこそそれは見、そして人に託す。託すに足る人の輩出を夢見て何年、過ごしてきたことだろうか。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
百山

民主党代表選を観て

2012-09-21 22:00:49 | 民主党政権
今日民主党の代表選で野田首相が再選された。メディアはポイントの数のみで野田首相の圧勝を報じているが、内容を見れば前途多難である。特に国会議員で110名以上の反野田票が出たことは、今後衆参両院議員から離党者が何名か出れば不信任案可決となり、参院でも第二党になりかねない。

一方党員・サポーター票の投票率が30%未満だったと報じられているが、これは党員・サポータですら民主党から心が離れている何よりの証拠である。今週初めの東京新宿での民主党代表選候補者による街頭演説会では、野田首相の演説が始まるや、「うそつき野田」とか「うそつき民主党」のプラカードと共に罵声が浴びせられている映像がテレビで流されていた。これは党員サポーターの投票率と表裏一体の現象であろう。

そして秋の臨時国会で自民党が内閣不信任案を提出できるか否か、また提出されたとして賛成か否決か、そのキャスティングボートは、「国民の生活が第一」など、民主党を離党した議員が握ることになりそうである。今後も針のむしろに座り続けねばならない野田首相の対応を見守りたい。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年

野田首相の常識を疑う

2012-09-08 10:28:23 | 民主党政権
通常国会が実質閉幕した今夕(9/7)、野田首相は首相官邸で記者会見を開き、民主党総裁選再出馬を表明した。しかしその会見では、先に自民党谷垣総裁と交わした消費税増税と社会保障の一体改革法案が成立した暁には、「近いうちに国民の信を問う」との言質は自ら反故にして、「やるべきことをやり、しかるべき時期に解散」にすり替えてしまった。

一方民主党若手が細野大臣を民主党代表選に担ぐ珍プレーは完全に失敗に終わった。担ぐ若手も担がれる細野氏も消費税法案と原発再稼働に賛成した議員であり、野田首相の路線に直近まで賛同してきた議員である。何をもって野田首相に対峙するのか、まったく大義のない御輿であった。

それでも細野氏が辞退表明するまで一定の支持が集まる雰囲気をかもした。何がそうさせたのか、野田首相では次の衆議院選挙で国民の支持は得られないとの危機感である。細野氏が代表選出馬を辞退してから4人の中堅、ベテラン議員が代表選出馬を表明していることを見ても、選挙での危機感がいかに民主党内を覆っているか察しが付く。

これらの議員は野田首相の消費税増税、原発再稼働に反対してきた議員であり、細野氏と違いそれなりの代表選出馬の大義と理由はありそうである。遅まきながら野田首相も両院議員の反野田の多さにやっと気がついた様である。それに党員、サポーターの反野田勢力を加えれば野田首相も代表選が終わるまでは針のむしろであろう。

しかし仮に野田氏が再度民主党代表となり首相を続投しても、秋の臨時国会を乗り切れるのか全く先が見えない。自公が不信任案を出し他の野党が賛成に回り、数名の民主党議員が造反すれば内閣不信任案は可決される。またその可能性は高い。その場合野田首相が解散総選挙すれば民主党惨敗は確実であり、それを承知で解散はできまい。

おそらく総辞職して、民主党は両院議員総会を開いてまた代表選で新代表を選び、誰かが選挙管理内閣を組閣して、重要法案(赤字国債発行法案、1票格差是正法案)成立と引き換えに解散をせざるをえまい。こう見てくると野田首相が今総辞職して民主党代表選を実施した方がベターであり、野田首相の洞察力を疑わざるを得ない。

「護憲+BBS」「政党ウォッチング」より
厚顔の美少年

「近いうち」とは「いつ」か

2012-08-23 15:01:32 | 民主党政権
先日野田首相と谷垣自民党総裁のトップ会談が行われたが、これも、「消費税増税と社会保障の一体改革法案」成立と「衆議院解散」のバーター取引を巡っての与野党トップ同士の国会対策会談であったと言えよう。その際野田首相は谷垣総裁に、法案成立の暁には、「近い内に国民の信を問う」と言ったことは双方が認めている。ところが「近い内」とは「いつか」を巡って、両者にも見解の違いがあることが明らかになりつつある。またメディアも議論百出である。

しかしはっきりしていることは、国民に信を問う衆議院の解散権は首相の特権であり、野田首相が首相の地位を失えば当然解散権はなく、「近い内に国民の信を問う」との言質も反故となる。しからば野田首相の地位が100%担保されている期間はいつまでか、次期民主党代表選で100%再選されることは保障されておらず、それは民主党代表選が行われる9月21日迄でなければなるまい。そうであれば「近い内」も文字どおりであり、納得できる。よってそれまでに解散されなければ野田首相はまたしても嘘をついたことになる。

シロアリ退治も嘘、魚釣島に上陸した中国人を法律に基づき対処すると言ったことも嘘。これではいくら解散を引き延ばしても、野田首相では民主党は衆議院選挙で大敗であろう。

「護憲+BBS」「国会ウォッチング」より
厚顔の美少年

野田内閣、増税を諦め居座りか

2012-08-08 10:09:45 | 民主党政権
政局は緊迫して、メディアでは野田首相の自民党への態度表明内容が焦点になっている。ここまで追い込まれれば、結局野田首相は増税を諦め、居座る道を選択するのではあるまいか。即ち、政治生命を賭けると言ってきた「社会保障と消費税増税」を、反故にする選択である。これで中小野党の非難はかわせ、民主党内も丸くとは言えないまでも32角形くらいには収まるであろ。

後は自民党、公明党の次なる一手を見極めつつ、原発再稼働も条件付きに転換するなどして、時間稼ぎをしながら、自民党の総裁選の行方を待ち、最後は出たとこ勝負であろう。09マニフェストを棚上げし、消費税増税を実行しようとしたことに比べれば、この転換の方が未だ国民に対して罪深くないとの見方も、政権与党内にはあるのではないだろうか。

「護憲+BBS」「新聞記事などの紹介」より
厚顔の美少年

つれづれに(2)「これが私たちの望んだ日本なのか」

2012-07-19 17:16:46 | 民主党政権

戻ること叶わぬ過ぎ去った多くの月日。その中での少なからぬ日々を、意識せずとも「徒食」と責めるのだろうか、責めを負う何ものもないはずのに、何故か物憂い。

書棚に目をやれば、もう一年以上前の月刊誌の背表紙、特集企画『これが私たちの望んだ日本なのか』の文字が目に飛び込む。三つの設問に答えた、五十音順に言えば「赤瀬川原平(作家)から綿貫民輔(政治家)まで」。ほとんどがその名を目にした事のある各界の著名人125人の短答・寸言集。だが、その内容のご紹介ではない。

その他大勢の中にある一介の老人の寸感である。

政権交代はなぜ起こったのか。なぜ交代しなければならなかったのか。永田町界隈・それを取り巻くマスコミ界双方に、その本源に触れるような言説が見られないのには、継ぐ言葉もない。戦いに掲げたマ二フエストは正しい。問題は、政権の座を得てからの実行力の欠如、これに尽きよう。

「政治主導」。これを実現する為に「霞ヶ関に永田町から100人を送り込む」。「事務次官会議を廃止」。これからさらに本丸へと歩を進めようとしたか。民主党への支持は、「官治国家からの脱却」への兆しを読み取ったからであろう。しかし、出来もしないマ二フエストに騙されたからという既得権益層擁護のためにする、それこそまやかしの言説を裏打ちするための政官業を上げての反撃に、脆くも崩れ去ったというのが現在の姿であろう。

「政治」は、「滅私の志士」にのみ許される「場」であろう。「私心」優先の「屋」が集う場は、某知事がお買い上げ・献呈下さるという某諸島にでも移していただきたいものである。

「官治・財務省支配」からの脱却は、難事中の難事、超難事であり、生半の覚悟で為せるものではない。それこそ政治生命を賭ける覚悟の一族ならぬ一党が中心となって取り組んでも為せるの保証はない。財布が膨らむことイコール権限の拡大と信じ、擦り寄る政官業を顎先一つで左右出来る快感に取りつかれている百害の元を取り除く。『新しい日本』はそこから初めて始まる。

それにしても現政権には「人」がいないなあと思う。「原発」に関する国民の意見を聞き取るとして始まったあのざまは何なのだろう。原発依存度・~0、15、25。この三者を並列で置き、聴く頭。正気なのか?。~0と後二者は全くの別物。脱か否かが第一段。脱であれば、その後の議論は無用。恥ずかしくて直視に耐えぬ。
 
オスプレイも然り。安全性が確認できたらとは、何たる言い草。地上に置いて何日眺めればいいと言うのか。原発と同列。人の手に負えぬ物は、研究室の外には出さぬが肝要。勇気を持ってそれを実践出来る人を、戴きたいものです。

人は卑しく、往々にして、自分より秀でた人は身辺から遠ざけるもの。自負心と謙虚さ。自負心だらけの人の群れに、『望む日本』を託さざるを得ない今に、物憂さがいや増すこの頃です。

「護憲+BBS」「メンバーの今日の、今週の、今月のひとこと」より
百山