非国民通信

ノーモア・コイズミ

6/120,000,000

2010-08-05 22:56:45 | ニュース

100歳以上の所在不明48人に…年金支給6件(読売新聞)

 全国で100歳以上の高齢者の所在不明が次々に判明している問題で、新たに、神奈川県内の男性最高齢とされる川崎市の109歳男性や大阪府内の20人が所在不明であることが分かるなど、読売新聞の4日までの調査で、100歳以上の所在不明者が全国で計48人に上った。

 また、自治体の調査と合わせ、所在不明者に年金が支給されているケースが少なくとも6件確認された。

 方々で話題になっているこの件ですが、果たして騒ぐほどのものなのでしょうかね。「世界一の長寿国の根幹が揺らぐ事態だ」みたいに煽り立てるメディアもあるわけですけれど、他の国の管理は日本よりもずっと杜撰だと思います。日本みたいに全国民をきっちり管理したがる国だからこそ所在不明者が大問題になるわけで、戸籍上は存在しない人や戸籍上でしか存在しない人など中国辺りなら万単位で存在するでしょうし、それ以前に戸籍など作らない、人口管理は自治体任せで100%の把握など考えてもいない国は多いはずです。ましてや日本の100歳以上人口は昨年90月の時点で4万人を超えており、その中から100人やそこらが除外されようとも統計上は何の影響もありません。

 ちなみに報道時点の所在不明者48人の内、年金支給は6件しかないそうです。年金受給年齢であるにも関わらず、8人に1人の割合でしか年金を支給されていないということになります。所在不明者の人数は調査の進行に伴い増加中、それに合わせて年金支給件数も多少は増えるものと予想されますが、この程度の割合ならやはり問題視するほどのこともないでしょう。40人が100人に増えても100歳以上人口の0.25%、200人に増えてさえ0.5%です。国税の中でも滞納率の高い消費税などは5%近い滞納があるわけですが、それに比べれば100歳以上人口に占める所在不明者の存在など誤差のようなものです。まして、その中に占める「所在不明者に対して年金を支給していたケース」となるや僅かに4万人中6人、この6人が10人に増えようと20人に増えようと、まぁ些末な話でしかありません。1億人以上の人口が存在する中で、所在不明者の年金を受け取る人が10人やそこらに止まるとすれば、むしろモラルの高さを感じさせる話といった方がふさわしいくらいです。

 神奈川県などによると、川崎市の109歳男性については、市が今年7月、敬老事業として和菓子や米などの記念品を贈るカタログを男性宅に送付したところ、返送されてきたという。このため市の職員が男性宅を訪問したが不在で、転居先は確認できていない。民生委員が2008年秋に訪れた際は、娘を名乗る女性が「(男性は)元気です」と応対したが、民生委員は男性とは面会していないという。

 ちなみに、このようなケースも紹介されています。わざわざカタログを返送するとは、何とも律儀な人ですね。その一方で109歳男性の所在は確認できていないとのこと。娘さんも80歳以上と推定されるだけに、耄碌しているところもあるのかも知れません。肉親の死を受け入れられず、自身も高齢のために何をしていいのかわからない、今さらになって手続きするのも憚られる、そのために届け出をしないでいる人も1000人に一人くらいはいるでしょうか。あるいはテレビの報道によると、「父/母は家を出て行った。それきり連絡がない、会っていない、どこにいるのかわからない」と答える人が多いようです。家族関係に問題があって疎遠になってしまった人となると100人に一人くらいはいるでしょうし、そうなると捜索届けも出されないまま身元不明者としてひっそり死を迎えてしまった人もいる、それが今回の所在不明者に繋がっていると推測されます。とりあえず巷で騒がれているような、年金を受け取り続けるために意図的に死を隠しておいたみたいなケースは非常に少なそうです。

 

 ←応援よろしくお願いします

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする