非国民通信

ノーモア・コイズミ

なぜかハローワークの満足度は高いらしい

2010-08-08 22:58:13 | ニュース

ハローワーク、サービスはいいけど待ち時間長い(読売新聞)

 厚生労働省は、ハローワークに訪れた求職者を対象に、サービス内容の満足度を問う初の聞き取り調査を実施し、6日、その結果を発表した。

 調査は、利用者の多い全国99か所のハローワークで、聞き取り形式で実施し、5053人から回答を得た。

 発表によると、「満足」「まあ満足」と回答したのは全体の83・8%で、「不満」を大きく上回った。

 一方、改善すべき点については、95か所のハローワークで待ち時間の解消を求める意見があり、「窓口職員を増やしてほしい」などの要望が多かった。また、82か所では「求人票の内容と実際の労働条件が違う」など、就職支援に関する苦情もあった。厚労省では「調査結果をサービス改善に生かしたい」としている。

 ハローワークの満足度調査なんてものが行われていたようですが、「満足」「まあ満足」との回答が83・8%を占めるなど、意外にも満足度は高いという結果が出ました。就職状況に関しては随所で悲惨な数値が上がってくる昨今ですが、その辺から生じるであろう不満はハローワークには向かっていないみたいです。就職は決まらないけれどハローワークのサービス自体には満足している、そういう回答をした人が多かったのでしょうか。

 ちなみに要望としては待ち時間の解消が挙げられています。何せ私の居住区のハローワークなんて、午前中から駐輪場が満杯で自転車を駐める場所がないとか、午後は順番待ちの列が隣の店舗の入り口を塞ぐこともあったほどで、もう新しいハコを建てても良いのではないかと思える有様です。もうちょっと余裕のあるハローワークも多いのかも知れませんが、昨今の就職事情に対応するためにはキャパが絶対的に不足しているのかも知れません。

 また「求人票の内容と実際の労働条件が違う」というのは日本ではよくあることですが、特にハローワークはその傾向が強いのではないでしょうか。マイナビとかリクナビに代表される企業運営の求人サイトに比べると、ハローワークは審査が緩いような気がします。来るもの拒まず、全ては企業側の自己申告に任せて求人を掲載していたりすると、「求人票の内容と実際の労働条件が違う」ケースも飛躍的に増大するはずです。ハローワークは受け付けた求人に偽りがないか、つまり企業が虚偽の申告をしていないかを厳正に調査すべきだと思います。ハローワークという公的機関の紹介なら安心、そう思えるようでなければ十分なサービスとは言えないですから。(参考、ハローワークの求人広告が最も信用できない

 ただ求人内容を審査するにも、やはり人的リソースは必要、増員が必要です。待ち時間解消のために「窓口職員を増やしてほしい」との要望もあったわけですが、どうなんでしょうか、人員増への理解は得られるのでしょうか? ハローワークで働く職員の数を増やせばその分だけ失業者も減るので一石二鳥ではあるものの、それは公務員増、公的支出の増大をも意味します。アンケートに回答したハローワーク利用者の理解は得られても、非利用者からは反発を招くかも知れません。そうでなくとも全体としての公務員数が増えれば、窓口職員を増やして欲しいと回答していた人まで「公務員が多すぎる!」と言い出しかねないのが昨今の風潮です。アンケート結果がサービス改善に生かされる日は遠いような気がしますね。

 

 ←応援よろしくお願いします

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする