しっかり晋ちゃんの所信表明なんかもあったようで、そっちも突っ込みどころ満載なのですが長くなりそうなのでまた後ほど。と言うわけで、今日はこの電波ニュースを取り上げます。ええ、タイトルもうそのまんま「学生の茶髪とピアス、やめれば現金1万・続ければ懲戒」、とりあえず笑えばいいのでしょうか? ちなみに当の秋田栄養短大のサイトでは茶髪のおネェちゃんがガンくれてます。
今も大して変わりませんが、学生の頃は自由にできるお金が少なくてせせこましく生きてました。なので私だったらいったん茶髪にしてピアス装着、しかる後にそれを戻して1万円を頂戴しますね。これって回数制限とかあるのでしょうか? 大学の事務管理なんてたいていは杜撰なものですから顔を覚えられないようにしておけば何回か繰り返して貰えるかも・・・
茶髪とピアスは私も嫌いなのでこの理事長の気持ちはわからないでもありませんが、他人のことにとやかく干渉する人はもっと嫌いですね。そもそも学校ってのは本来、勉強する場所なのですから服装だの規律だの道徳だの愛国心だのコミュニケーション能力だの余計なものを持ち込むべきではありません。他人の生き方に干渉している暇があるならもっと勉強しなさい、させなさい、と。勉強以外のことにばかり目を向けていては学力低下を招きますよ!
国歌斉唱の強制は違憲であると判決が下されたときは、国家に盲従する人たちが次々と感情的なコメントを連発していたわけですが、よく持ち出されていたのが茶髪とピアスの例でした。教員が上からの命令に刃向かうことを許しては示しがつかない、それを見た学生達が、茶髪、ピアス、制服なんでも自由にやってよいと勘違いして学校が崩壊する云々と。まあお偉いさん方もこぞって規律の重要性を説き、中にはこんな電波記事もあるくらいです。いいじゃん、反抗したって。我慢するのもいいけど、自分たちが生きやすいように世界を変えていきましょうよ。
まあ今は会社の立場が強くて、一度会社社会に足を踏み入れれば自己決定権の大半が奪われてしまいますし、その会社に属さなければ待っているのは貧困と二級市民扱いです。会社の人間が茶髪の人間は「入社後に不真面目な行動をとり、会社に迷惑をかける可能性が高い」と信じていれば、会社の中ではそれが真理です。会社はあなたの人格と真摯に向き合ってくれたりはしません。決めるのは会社であり、会社社会で暮らしていくということは全てを会社の基準に委ねるということです。だから学生達に会社社会で成功して欲しいと願うのであればただ茶髪とピアスを禁じるだけでは足りないくらいなのです。会社の言葉を信じ、会社の価値観に従い、決して反抗しない、自分で考える代わりに会社の考えに同化すること、疑問を持たないことを教えなくてはいけません。よき会社人になって欲しいと願うのであれば、茶髪とピアスはいけない、と処罰するだけではなく茶髪とピアスはいけない、という価値観を共有させること、組織が決めたルールには疑問を持たずに信じることを教えなければならないでしょう。そりゃ企業が見るのは外見くらいのものですが、外見だけを取り繕ったところで自分オリジナルの価値観が残っていてはいずれ会社で壁にぶつかりますって。