非国民通信

ノーモア・コイズミ

日本の政界にはいないタイプの右派

2024-06-16 21:44:48 | 政治・国際

欧州議会選、右派・極右2割超 親EU派は過半数確保(日本経済新聞)

【ブリュッセル=辻隆史】6〜9日に投開票された欧州議会選(定数720)で、極右や右派など欧州連合(EU)に懐疑的な勢力が伸長し、2割超の議席を獲得する見通しとなった。フランスやオーストリア、イタリアなどで国内第1党になったもようだ。

欧州統合を推進する親EU派は全体で過半数を維持するものの、環境政策や移民政策などへの修正圧力が強まる。

欧州議会が各国のデータを踏まえて10日昼に公表した議席獲得予測によると、極右を含めてEU統合の理念に懐疑的で、EU主導の野心的な環境政策やリベラルな政策に反発する勢力が伸びる。

 

 先日は欧州議会の選挙が行われたとのことで、主立った国内メディアからは「極右政党が躍進」などとも伝えられています。ただ獲得された議席数を見る限り、確かに議席数を増やしてこそいるものの「中道」と称される勢力を脅かすには至らず、議会のパワーバランスを突き崩すにはほど遠い結果のようです。それでも大手メディアが警戒を隠さないのは、これが日米欧の既存の支配階級にとって好ましくない結果であるから、でしょうか。

 そもそも「極右」だの「中道」だのとカテゴライズされる基準はどこにあるのか、人権意識の希薄さに関しては大差ないように感じるところもあります。ただ「中道」であれば善悪の基準がアメリカにある、親米勢力のやることであれば擁護し、反米勢力のやることであれば非難するという明確な基準を持つ一方、「極右」に関しては自身の好き嫌いが基準で何を擁護し何を叩くか大まかな傾向はあってもブレが大きいのが両者の違いかな、という印象です。

 日本では政党が極右と呼ばれることは稀で、代わりに「保守」などと呼び慣わされることが一般的ですけれど、確かに日本の場合はどの政党も親米という点では一貫しており、そうした面では欧州の「中道」カテゴリには収まっているのかも知れません。あくまでアメリカを頂点とした排他的仲良しグループによる安定統治を志向するのが欧州の「中道」であるならば、日本の主要政党は全てが中道であり右も左もありません。

 一方で「躍進」と呼ぶには微妙ながらも徐々に支持を広げているのが欧州において右派や極右と呼ばれる勢力で、こちらはアメリカの元に一致団結するのではなく、自国優先主義を訴えることが特徴とされます。アメリカの率いる「陣営」の勝利を優先し、そのためであれば自国の支出を惜しまない中道・保守勢力とは裏腹に、NATO陣営の勝利のためであろうが自分の財布を他国のために使うのはお断り、という考え方をするわけですね。

 アメリカ第一主義を国是とする日本はアメリカ陣営の勝利が何よりも優先、自国の被災地には予算を渋ってもNATOの代理人として戦うウクライナのためなら金に糸目を付けません。日本を含む自国の「陣営」が勝つためには、それも一つの戦略ではあるのでしょう。しかし「陣営」即ちEUやNATOなどどうでもいい、単純に自国の利害だけ見ていれば良いのだと、ある意味で潔さを持っている人々が欧州では「極右」と呼ばれて警戒と支持を集めているのが実態と言えます。

 日本は政治的な対立の少ない国だと、私は以前に書きました。与党も野党も、親米と緊縮財政で志を同じくしており、政権交代が起こったところで外交政策や経済政策には変化がない、日本はそんな国です。左からも変化を起こせる勢力が伸びてきて欲しいところですが、同様に右からも望まれるところはある、「自陣営」の利益と「自国」の利益を切り離して考え後者を優先できる右派勢力もまた政治を変えていく上では必要な気がします。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

目次

2024-06-16 00:00:00 | 目次


なんだかもう、このカテゴリ分けが全く無意味になりつつあります……

社会       最終更新  2024/ 4/14

雇用・経済    最終更新  2024/ 6/ 9

政治・国際    最終更新  2024/ 6/16

文芸欄      最終更新  2024/ 2/23

編集雑記・小ネタ 最終更新  2024/ 6/ 8

 

Rebellion (rebellion0000) は Twitter(現X) を利用しています

 

↑暇ならクリックしてやってください


 このサイトはリンクフリーです。 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

弊社でも起こり得ること

2024-06-09 21:43:44 | 雇用・経済

 じゃんけんのグーで勝ったら「グリコ」と叫んで3歩進む、チョキで勝ったら「チヨコレイト」と叫んで6歩進む、パーで勝ったら「パイナツプル」と叫んで6歩進む、ずっと昔から伝わる子供達の遊びです。勝った手によって進める歩数が違うことで単純なじゃんけんとは異なる駆け引きの要素が生まれる──等と言えば格好が付きますけれど、どうにも私の住む地域では独自の発展を遂げているようで、じゃんけんや歩数の要素を切り捨て、その場に立ち止まってひたすらに「パイナツプル」と絶叫し続ける遊びへと進化していたりします。子供達にとっては駆け引きなんて興味ない、ただ単純に大声を張り上げることが楽しいのでしょう。

 そんな知名度抜群のグリコですが、看板商品であるプッチンプリンなどチルド商品が4月より軒並み出荷停止となっており、2ヶ月を経た今もなお復旧時期は明らかにされていません。発端は4月3日からのグリコ社基幹システムの切り替えにあると伝えられています。このシステム更改は2022年に交代した新社長の肝いりのプロジェクトだったそうで、グリコ社内でどんなことが起こっていたか、ありありと想像できるところです。

 結果として2ヶ月を超えてグリコの一部商品は欠品継続中、既に売り場の棚には他社の商品が陳列されています。このプロジェクトはコンサルティングファームのデロイトトーマツが指揮し、「SAP S4 HANA」へと移行するものであったそうですが、この責任はどこに問われるのでしょうか。SAP社の製品は私の勤務先でも幾つか導入されていますけれど、例外なく品質が悪くどの部署からも歓迎されていません。それでもSAP製品を根付かせるために利用サポートの専任チームが作られたりもしていますが、もうちょっとマトモな他社のサービスを選ぶ良識があれば、こんな無駄は省けたはずです。

 一方デロイトトーマツに関しては職務上で直接の関わりはないものの、同業他社は私の勤務先にも入り込んでおり、業務の攪乱に勤しんでいます。いかにコンサルの影響を最小限にとどめ、職場を守るかに苦心させられるところですが、しかし問題のコンサルは幹部社員の強い推薦でねじ込まれたもののため、社員の声よりもコンサルの提言の方が優先順位が高かったりします。コンサルが阿呆な改革案を提示する、社員がコンサルの案を何とか実現させ、そこで生じた歪みの尻拭いをする、最後にコンサル主導の改革の成功を上長が役員に報告する──これが我が社のサイクルです。

 グリコも、実際に業務を回している社員であれば誰一人としてデロイトトーマツに指揮を任せるようなことは望んでいなかったことでしょう。しかし同様に社長もまた、現場の社員に主導権を与えるようなことは望まなかったのだと思います。新社長としては、むしろ社員の抵抗を振り切って改革を成功させる、そんな実績が欲しかったはずです。だから社外のコンサルに権限を持たせて必要のない変革に大枚を叩いた、グリコに限らずどこの会社でも普通に見られる光景ではないでしょうか。

 結果としてグリコの場合は大惨事を招いています。株主の批判は社長に向かうかも知れませんが、しかし社内ではどうでしょう。往々にして、社長や役員の信頼は社員ではなくコンサルの方に寄せられるものです。コンサルを招いて事態が悪化したのであれば、その責任はコンサルではなく現場の社員にある、よりコンサル主導で物事を変革していく必要がある、世の中そう考えられがちです。だからグリコの場合も、社内では「コンサル以外の誰か」が責任を問われていることと推測されます。デロイトトーマツは正しいことをしているのに、上手くいかなかったのは何故なのか──デロイトではなくグリコ社内のシステム担当者の方がより厳しい立場に置かれている可能性が高いです。

 プロスポーツでもフロントが大金を投じて獲得した選手の起用が優先で、勝手に伸びてきたユース上がりの選手は蔑ろにされる、なんてことがよくあります。「上」の人間が己の実績を作るためには、そうするしかないのでしょう。社員が現場の創意工夫で事態を改善させたとしても、そんなものは会社役員の業績にはならないわけです。「上」の人間がやりたいのは「自ら」ねじ込んだコンサルによる改革であり、まさに「自分の」業績を作ることです。その結果として現場に即した声ほど蔑ろにされ、太鼓持ちコンサルの浸食を許すことになる、グリコの失敗は決して他山の石ではなくどこの会社でも起こりうることと思います。

 

・・・・・

 

6/11追記

 間が悪いのかどうか分かりませんが、グリコの「一部商品」は6/25から出荷再開予定と発表されました。ただしプッチンプリンなどは相変わらず未定だそうです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

よくやった

2024-06-08 21:36:25 | 編集雑記・小ネタ

靖国神社に落書きする動画を投稿 中国のSNSに、称賛の声も(共同通信)

 【北京共同】靖国神社(東京都千代田区)の石柱に落書きが見つかった事件で、男が石柱に放尿するようなしぐさをした上、赤いスプレーを使って英語で「トイレ」と吹き付ける様子を収めた動画が中国の交流サイト(SNS)に投稿されたことが2日、分かった。SNS上では男の行為を「とても美しい」「よくやった」と称賛する声が相次いだ。

 

 これに対して「よくやった」以外に言うべきことがあるなら教えて欲しい。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

本家ジョージアには既にある法律

2024-06-02 21:13:59 | 政治・国際

米ジョージア州、中国など特定の外国人・事業体による農地などの所有を禁止(JETRO)

 米国ジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和党)は4月30日、中国など特定の外国人や事業体による特定の土地の所有権の取得を禁止するために、同州公示法典(OCGA)を改正する法案(SB 420)に署名外部サイトへ、新しいウィンドウで開きますした。同法案は7月1日から施行される。

 

 かつてユーゴスラヴィアから分裂したマケドニア共和国は、古代マケドニア王国を版図に持つギリシャからのクレームで「北マケドニア」への改名を余儀なくされました。では州じゃない方のジョージアはどうなのでしょうか。こちらも本家ジョージアからクレームが入っても良さそうな気がしますけれど、今のところは問題になっていないようです。州じゃない方のジョージアのニュースを機械翻訳にかけると結構な割合で「ジョージア州」と表示されるなど、文脈を理解できない場面では混乱を招いているところもありそうですが……

 

Gov. Kemp signs dozens of bills into law, vetoes others. See the list(GPB NEWA)

SB 368 would have banned foreign nationals from donating in campaigns. Kemp vetoed it because it is already law. 
(訳:上院法案368は外国人による選挙運動への寄付を禁止するものだった。ケンプ知事は、既存の法律にあるため拒否権を行使した。)

 

 本家ジョージアでは特定国の市民または事業者による土地取得を制限する法案が可決されたわけですが、同時期には知事によって拒否権を発動されたものもあります。その一つがこちらの法案で「外国人による選挙運動への寄付を禁止するもの」でした。否決理由は「既存の法律にあるため」とのこと、既存の法律によって対処可能な問題であるにも関わらず、居丈高に新法による取り締まりの強化が必要だと訴える政治家は、我が国でも見られるところですね。

 なおアメリカの連邦法の一つである「外国代理人登録法」によると、「政治的または準政治的権能を持つ」 外国勢力の利益を代表するエージェントが、その外国政府との関係および活動内容や財政内容に関する情報を開示することを義務付けており、国家安全保障局のスパイ対策室によって管理されているそうです。運用としては主にロシアや中国政府系列のメディアの活動を制限するために活用されているのだとか。

 

ジョージアで「ロシア法」成立へ 反体制派の弾圧懸念 欧米は反発(毎日新聞)

 ロシアの隣国ジョージア(グルジア)で28日、外国からの資金提供を受けた組織を事実上「スパイ」扱いして規制する法案が議会で再可決された。法案を巡っては大統領が拒否権を行使していたが、議会がこれを覆し、法案が成立する見通しとなった。ジョージアが加盟を目指す欧州連合(EU)や米国は反発している。

 与党「ジョージアの夢」が議会に提出し、すでに法案成立に必要な計3回の採決を終えていた。EU加盟への影響を懸念するズラビシビリ大統領は拒否権を行使したが、28日夜の再投票で多数派を握る与党が覆した。その結果、英BBCによると、60日以内に施行できる状態になったという。

 法案は、資金の20%超を外国からの援助で賄うメディアやNGOなどに「外国勢力の利益を追求する組織」として登録するよう義務づけ、規制を強める内容。ロシアが2012年に同様の法律を導入して反体制派の弾圧に用いたことから「ロシア法」とも呼ばれる。

 ジョージアでは市民が1カ月以上、首都トビリシなどで抗議活動をしており、欧米各国も強権的な内容に懸念を示していた。EUのフォンデアライエン欧州委員長は再可決を受け、法案は「EUの基本原則と価値観に反しており、ジョージアのEU加盟への道のりにも悪影響を及ぼす。我々はあらゆる選択肢を検討している」との声明を出した。【ブリュッセル岡大介】

 

 国内主要メディアによる偏向報道の努力の跡が窺えますが、外国からの資金提供を受ける団体への規制法は90年近く前からアメリカで施行されており、その他の国でも決して珍しいものではありません。むしろロシアや州じゃない方のジョージアが後発であることの方こそ伝えられるべきでしょう。この法律を「ロシアの法律」などと呼んでいるのは自国やアメリカの法律を知らないか、もしくは自らが外国のエージェントとして州じゃない方のジョージアの政府を乗っ取ろうとしている人だけです。

 ちなみに上記法案に拒否権を行使したズラビシビリ大統領はフランスの出身で、長らくフランス外務省に勤務していました。そして2004年に州じゃない方のジョージア国籍を取得して同国の外相を兼任することになります。なお外相就任中もフランス外務省を退職しておらず、フランスからの給与支給を受け続けていたことが伝えられており、アメリカの法律に倣えば典型的な「外国のエージェント」だったわけです。ただ、その当時の州じゃない方のジョージアには、これを規制する法律がありませんでした……

 外国籍を持った政治家、というのはどうなのでしょうか。ある程度の期間、政治活動の基盤が同国にあればヨソの国にルーツがあっても許容されるべきではという気もしますが、流石に他国の政府機関に在職中の人間を閣僚に任命するのはイキスギのような印象がないでもありません。ただ、外国のエージェントであっても「送り込む側」からすれば評価は180°異なる、それが今回の州じゃない方のジョージアにおける騒動に繋がっていると言えます。

 これがもし、フランスやアメリカではなくNATO傘下に属さない独立した国──つまりロシアや中国、イランなど──にルーツを持った政治家であったならば、西側陣営での報道はどうなったでしょう。アメリカのエージェントであれば問題視されず、一方で中国に繋がりがあると見なされれば理不尽な批判を受け規制が必要と説かれる、そんな光景は容易に想像できます。まぁ国籍を巡る問題に関わらず、政治家としての資質が疑われる人は排除されてしかるべきですが。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

自民党以下

2024-05-31 21:08:01 | 編集雑記・小ネタ

消費税減税で財政パンク 立民・枝野氏(時事通信)

 立憲民主党の枝野幸男前代表は25日、さいたま市内で講演し、「消費税を単純に減税したら日本の財政がパンクする」と述べた。立民は2021年の衆院選や22年の参院選で消費税率5%への時限的な引き下げを訴えたが、次期衆院選の公約原案に消費税減税は盛り込んでいない。

 枝野氏は円安が続く為替市場に触れ、「日本は放漫財政にはしませんと明確にしなければ、ハイパーインフレが起こりかねない。今減税するというのは絶対禁句だ」と強調した。

 

 自由民主党と立憲民主党は基本的には志を同じくしている政党だと言えますが、一つ明確に立憲民主党が自民党に劣っている点があって、それがこの財政についての認識です。自民党には多数派ではないながらも積極財政派が一定の勢力を持っているのに対し立憲民主党は圧倒的に緊縮派が強い、積極財政派の議員は国民民主党への分裂時に出て行ったところも多く、この枝野発言はまさに立憲民主党の精髄を表していると言えるでしょう。

 実際に立憲民主党が掲げる経済政策は自民党のそれに比べても規模が小さいことが一般的で、より財務省寄り、より経済への理解に乏しいことが分かります。今の自民党政治は腐敗が顕著ですが、本当に恐ろしいのは野党第一党がこの立憲民主党であると言うことなのかも知れません。今の自民党政治が続けば日本社会は衰退の一途、しかし自民党政治にNOを突きつけた先で権力を握るのが立憲民主党であった場合、日本の衰退は加速してしまう可能性の方が高いわけです。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

無知は罪

2024-05-28 22:00:22 | 編集雑記・小ネタ

 こちらは「青山学院大学立て看同好会」によるツィート(現X)です。曰く「パレスチナ連帯のため」とのことですが、写真を見るとどうなのでしょうか。左下の段ボールには、3つの旗印が描かれています。左から順番に、台湾の民進党、パレスチナ、ウクライナですね。そして以下は民進党の集会の様子です。

 ウクライナを支配しているゼレンスキーは自身をユダヤ系と称し、一貫してイスラエルとの連帯を訴えてきたことは本ブログでも何度か伝えてきましたが、民進党もまたアメリカ政府の出先機関としてウクライナ及びイスラエルを同志国と見なしているわけです。親イスラエルの民進党とウクライナで獲物を挟み込む、青学の立て看はまさにパレスチナにとって悪夢と言えるでしょう。

 ところがイスラエル支持の2勢力でパレスチナを包囲する図を掲げておきながら、その隣には「パレスチナに自由と平和を」等とも記しているのですから、いよいよ以て意味が分かりません。ここに参加している学生達は、「可哀想なパレスチナ人」に同情する気持ちはあれど、残念ながら国際政治への理解は持っていないようです。まぁ、大学教員でも驚くほど無知な人は多いですので、そういうものなのかも知れません。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

お互いナチスの同盟者なので

2024-05-25 23:23:12 | 政治・国際

 こちらのツィート(現X)、なにやら人権派義士みたいなノリですが、本物のウクライナ大使なのだそうです。日本でも維新あたりが政権を取ったらこういう人間が大使に任命されたりもするのでしょうか。いずれにせよ現在のウクライナがどういう輩によって牛耳られているか、それを象徴する一幕であると言えます。

 一昨年より、ちょっと頭の弱い人々が「ボルシチはウクライナの料理」などと喚いているのを見かけることも多くなりました。ただ仮にボルシチの起源が小ロシア地域にあるとしても、それはロシアからすれば自国の歴史の一部でしかありません。韓国料理店でも冷麺は定番メニューの一つですが、冷麺の発祥は平壌とされています。北朝鮮大使が「三流の韓国料理店で」云々と冷麺にケチを付け始めたら失笑を買うだけでしょうけれど、ウクライナ大使は自身の言動が恥ずかしいものであることを理解できないようです。

 なお日本のメディアはキーウキーウと連呼している中、ウクライナ大使は「キエフ」と明記しています。キエフはキエフであって汲々とする必要のないことをウクライナ大使が暗に認めている点は大いに結構ですが、他はどうでしょうか。末尾で言及されている「ステパン・バンデラ」を堂々とアピールして良いものなのかどうか、そこはマトモな政府の人間であれば躊躇いがありそうなものです。

 かつて大日本帝国が東南アジア地域に進出したとき、建前としては欧米列強からの解放が掲げられていました。「犬が去って豚が来た」というのが客観的な評価になるのでしょうけれど、一部には日本側のプロパガンダを真に受ける人もいた、欧米支配からの解放者としての役割を日本に期待し、日本軍に協力する現地勢力も存在したわけです。

 同様の構図は東南アジアだけではなく、ウクライナでも見られました。ソヴィエト連邦に侵攻したナチス・ドイツを共産主義からの解放者として歓迎し、これに協力するウクライナ人もいた、そんな勢力のリーダーがウクライナの英雄ステパン・バンデラです。ナチスの同盟者として「ユダヤ人」や共産主義者、ポーランド人の虐殺に加担した組織のトップを国家が公式に英雄認定し、誇らしげにアピールしている、これもまたウクライナがどういう人々に支配されているかを象徴しています。

 ゼレンスキーはユダヤ人なのでナチスであるわけがない、等と宣うこれまた頭の悪い人が大学教員の中にすら存在するわけですが、「ユダヤ人国家」であるイスラエルは長年のパレスチナ人迫害とガザのジェノサイドによって自分たちこそがナチズムの後継者であることを証明し続けています。そして大統領の任期終了後も権力の座にしがみついているゼレンスキーは一貫してイスラエルとの連帯を表明してきました。このような国家への支援を続け、そのプロパガンダに加担してきたことの意味を、もう少し我々は自省するべきでしょうね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

与野党賛成多数

2024-05-19 21:20:09 | 政治・国際

共同親権法が成立 選択可、26年にも開始(時事通信)

 離婚後も父母双方が子の親権を持つ「共同親権」を導入する民法などの改正法が17日の参院本会議で、自民、公明、立憲民主、日本維新の会、国民民主各党の賛成多数で可決、成立した。離婚後は父母どちらか一方の「単独親権」に限る現行制度を77年ぶりに見直す。新制度は2026年までに始まる見通しだ。

 施行前に離婚が成立した人も、家庭裁判所に親権者変更の申し立てをして、認められれば共同親権に変更できる。

 

 さて選択的「共同親権」の導入が可決したそうです。主要メディアの報道からは選択肢が増えるだけに見える反面、弊害となる要素を指摘し懸念を露にしている人も見受けられますが、結果はいかがなものでしょうか。いずれにせよ両民主や維新など野党からの賛成も得られたとのことで民法の改正はスムーズに進みました。77年ぶりの見直しとのことですけれど、政府がその気になれば制度は変えることが出来ることが分かります。

 一方で政府にその気がないために変わることがないものとしては、選択的「夫婦別姓」が挙げられるでしょうか。これも以前から問われている議論であり、むしろ共同親権よりも世間の扱いは大きかったように思うのですが、長らく棚上げの状態が続いています。自民党の中にも賛成の議員はいるものの党全体としては否定的、そして野党第一党である立憲民主党は選択的夫婦別姓の導入を公約に掲げているわけですが──

 ただ過去を振り返ると、党が分裂する前の故・民主党もまた選択的夫婦別姓を公約に掲げており、何度は国会にも法案を提出していました──野党時代に。では民主党が政権交代を成し遂げた当時はどうだったのかというと、次期衆院選の勝利が確実視された段階になって夫婦別姓案を民主党は公約から削除しています。「これまでは野党だから(否決前提に)提出できた」と党幹部が語ったとも伝えられるところで、ある意味で民主党の性質が最も良く表れた一幕だったのではないでしょうか。

 その後は事前の予想通りに民主党が自民党を下して政権を奪取したわけですが、議会で多数派を構成し時には強行採決も行われた中でも夫婦別姓を認める民法改正が俎上に載せられることはありませんでした。そしてめでたく民主党が下野、分裂した現在、立憲民主党は選択的夫婦別姓を恥ずかしげもなく公約に掲げています。もしそれが民主党の本当に望んでいたことであったなら、なぜ政権交代前夜に公約から下ろしたのか、与党であったときに封印してきたのか、そこは問われるべきもののはずです。

 与党が政策を改める、あるいは政策の異なる野党が政権を奪取することで政治は変わります。しかし、与党と政策を同じくする野党が政権を奪取した場合にはどうなるでしょう? 「小泉構造改革路線を忠実にやっているのは民主党だ」とは小泉純一郎本人の言葉です。自民党からの闇雲なダメ出しや民主党支持層からの無理筋の擁護が相容れる民主党政権ですけれど、この小泉純一郎の評価こそ民主党政権を最も客観的に表しているように私は思います。悪夢の民主党政権とは、小泉構造改革路線という誤った政治を継承したものであった、と。

 岸田政権は倒れて欲しいですが、同じ親米保守で緊縮財政の志を共有する立憲民主党がそれに成り代わるだけでは、まさに悪夢の民主党政権の再来でしかありません。当面のところ政権交代を成し遂げる最短距離に位置しているのは野党第一党である立憲民主党だとしても、政権交代は政策の異なる政党によって行われて初めて意味があるのがあって、単に政治資金の問題を責め立てる側と誤魔化そうとする側の違いでしかない政党間の政権交代では何の意味ないと言えます。

 故に私は以前より、立憲民主党は故・民主党政権時代の党幹部を除名して当時の過ちを謝罪することから始めるべきだと主張してきました。「今」、選択的夫婦別姓を掲げるのは結構ですが、では何故前回の政権交代前夜に公約から取り下げたのか、自身が政権の座にあったときに封印してきたのか、そこは有権者に説明すべきです。まぁ大多数の国民は10年前のことなんて覚えてもいない、党の政策なんて色眼鏡でしか見ておらず実際に何をやってきたかなど気にしていない、民主党の熱心な支持層ほど自己正当化を図るばかりで過去の反省など興味がないのが実態なのかも知れません。ただ、今のままでは仮に自民党が国民の信を失って民主の残党が政権の座に返り咲いたところで、日本の政治ひいては国民の暮らしが良くなることはあり得ないでしょう。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

どこの国を想定した法律か

2024-05-12 21:35:31 | 政治・国際

 私の勤め先では定期的に、社員とその親族が「外国政府または外国の団体から資金の提供を受けているか」調査が行われます。調査と言っても自己申告で回答させるだけですのでどこまで実態を把握できているのかは分かりませんが、企業としてそれを確認しておくことには意味があるのでしょう。例えば全米民主主義基金からの資金提供であれば何ら問題視はされないと考えられる一方、中国政府からの資金提供を受けていると申告したらどうなるのか、興味深いところです。

 他にも役務や物品の提供については親会社を通した調査が毎年あり、中国やロシア、イラン等の企業からの調達がないか報告が求められます。この辺は制度の改定があって特定国の事業者を指定したブラックリスト方式から、ホワイトリスト掲載国からの調達へと切り替えられているところなのですが、ホワイトリストに掲載されている「国」はNATO加盟国の他ではウクライナ、イスラエル、台湾など非常に覚えやすい分類が行われていました。このリスト、親会社が自身の判断で作ったのか、どこか別の国が作ったものをそのまま使っているのか気になります。

 

「セキュリティークリアランス」法律 参院本会議で可決 成立(NHK)

経済安全保障上、重要な情報へのアクセスを国が信頼性を確認した人に限定する「セキュリティークリアランス」制度の創設に向けた法律が、10日の参議院本会議で可決・成立しました。

セキュリティークリアランス制度は、漏えいすると日本の安全保障に支障を来すおそれがあるものを「重要経済安保情報」に指定し、これらの情報へのアクセスを民間企業の従業員も含め、国が信頼性を確認した人に限定するものです。

制度の創設に向けた法律をめぐっては、衆議院で、自民・公明両党と立憲民主党、日本維新の会、国民民主党が協議した結果「重要経済安保情報」の指定や解除の情報のほか、国が信頼性を確認する際の調査の運用状況を毎年、国会に報告することなどを盛り込んだ修正が行われています。

 

 さて与野党の合意によってセキュリティークリアランス制度が可決したわけですが、私の勤務先で自主的に行われているようなことが一定の強制力を持って政府主導で進められるようになるのでしょうか。「国が信頼性を確認」する基準は今ひとつ明らかにされていませんけれど、想像すること自体は容易ですね。むしろ明示していないことによって暗黙裏に、アメリカの意向にひれ伏さない国との関係を躊躇させる、という意味合いもあるのかも知れません。

 昨今は「経済安全保障」なる掛け声の下で一層のアメリカ依存とサプライチェーンからの中国外しが推進されています。端的に言えば古の「ブロック経済」を復活させる試みですが、これは当然ながら自由貿易の理念にも反しますし、世界経済の発展を妨げるものでもあります。もちろん利益よりも理念を重んじる我が国としては経済の発展よりも「アメリカの敵」と対決することを重要視するのでしょう。もっとも実際には孤立主義者であるトランプが政権を奪い返せば、はしごを外される未来が待ち受けているのですが。

 州じゃない方のジョージアことグルジアでは外国から資金提供を受けている団体を規制する「外国の代理人」法案を巡って激しい対立が続いています。類似した法律は他の国でも普通に見られるものの、グルジアはウクライナと並ぶNATOの標的であり、対ロシアの前線基地とすべく西側諸国から相応の工作が行われていると推測され、問題の法律が施行されれば欧米の支援を受けた団体による反ロ工作が難しくなる、そうした意味で強い反発があるようです。何でも野党側はこれを「ロシアの法律」と呼び、代案としてロシアからの資金提供を受けている団体を規制する法案を提出したとのこと。

 反対にロシアからの資金提供を受けた団体の活動が活発であったなら「外国の代理人」法案は受け入れられた可能性が高い、日本を含む西側諸国でも安全保障のための当然の法制度として肯定的に報道されたことでしょう。しかし実際にグルジアへ入り込んでおり法による規制の対象となるのは欧米が資金提供している団体であるとなると、それは途端に悪法として糾弾されるものとなるわけです。中国でも全米民主主義基金の資金援助によって設立された政治団体と創立メンバーである周庭氏を巡って一悶着ありましたが、この時に我が国のメディアは事態を公正に伝えてきたでしょうか?

 日本ではNTT法の改正なんかも議論されています。これによって日本政府による株式の保有規制が緩和され外国企業への売却も可能になると目されており、アメリカの投資ファンドの名前が噂されていたりするわけです。もしNTTの大株主となろうとしているのがアメリカ企業ではなく別の国の企業、要するに中国あたりの企業であったなら、間違いなく政府の方針も変わることでしょう。アメリカの企業が乗り出すならばNTT株を売り渡せるようにしておきたい、中国企業が出てくるならNTT株は外国には買わせないようにしたい──法律の条文には明示せずとも国によって扱いを変える、そんな準備が出来ているように思われます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする