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心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

忘れていた結婚記念日😨

2019-11-04 21:06:08 | 西国巡礼

 秋の陽を浴びてぼんやり過ごしていた某日の昼下がり、家内が言いました。「きょう何の日か知ってる?」。「えっ?何の日?」。「結婚記念日!」。なんともはや。今年はすっかり忘れていました。指折り数えてみると結婚して43年になります。ひょっとして痴呆症の始まりかも。結婚のお祝いにと知人からいただいたネジ巻きの掛け時計は、今も元気に時を刻んでいます。
 というわけで、どこかに出かけようとネットで探してみますが、11月の3連休を前に人気コースはすべて満室。となると日帰りしかありません。相談した結果、遠そうで近い「姫路」に行くことにしました。
 どうせ姫路まで行くならと、まずは西国三十三カ所二十七番札所の書写山・圓教寺(えんぎょうじ)に向かいました。姫路駅からバスに乗って、その後ロープウェイに乗ってお山のてっぺんに登ります。山頂には、深い杉林の中に点在する大小さまざまなお堂が立ち並び、「西の比叡山」と称される修行の道場に相応しい雰囲気が漂っていました。ふと思い出しました。社会人1年目のとき全国レベルの研修会が、この書写山でありました。ずいぶん前のことです
 本堂にお参りし御朱印をいただいたあと、大講堂と食堂と常行堂が並ぶ広場に向かいました。なんと、以前、映画「ラストサムライ」やNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」のロケ地になったところです。食堂の2階から広場を眺めながら、古き良き時代を思ったものでした。
 お参りが終わると、急ぎ姫路城に向かいました。実をいうと、中学校のとき関西への修学旅行で最初に訪れたところが姫路城でした。それ以来の訪問です。まずは、西御屋敷跡庭園「好古園(こうこえん)」へ。紅葉には少し早いかと思っていましたが、ところどころ色づき始めて、美しいお庭の風情を楽しみました。素晴らしいお庭でした。
 天守閣に向かう途中、三の丸広場では「人間将棋」が開かれていて、大勢の見物客で賑わっていました。天守閣の入口では「ただいま30分待ちです」のアナウンス。連休中でもあり、大勢の観光客が押しかけていました。結局、登って降りるのに40分もかかりました。
 早朝から急ぎ足で姫路の街を見て廻りましたが、なんとなく札幌や仙台、熊本や鹿児島に似た空気感があります。ふと浮かんできた言葉、それは「街の個性」でした。最近はどの都市に行っても金太郎飴のように同じ顔に見えてしまいます。でも、こうした地方都市にはその地域の文化と溶け込んだ顔があります。自力があります。何か根深い時代的な課題を突き付けられたような気がしています。
 夕刻4時。でも、これで帰宅する私たちではありません。せっかく姫路まで来たのだから、明石に寄らない手はないと。昔、明石海峡大橋が出来るまでは、明石港からフェリーに乗って淡路島に行ったことがあります。その街は今どうなっているのかと途中下車することにしました。行き先は当然、商店街「魚の棚(うおんたな)」です。昔ほどの賑わいはありませんでしたが、明石海峡で採れたての鯛と蛸をゲッ
トしました。

 そしてその夜は、明石が誇るB級グルメ「明石焼き」と海鮮料理、そして美味しいお酒が、結婚43周年記念に花を添えてくれました。

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