心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

お伊勢参りで「おかげ犬」に出会う

2017-02-05 00:28:11 | 旅行

 ブログ「心の風景」を立ち上げた頃は、いくつかのカテゴリーを設定していましたが、テーマを絞りづらくなって以後、「Weblog」に統合していました。でも、昨年の夏、四国八十八ヶ所遍路の旅を始めてから記事にひとつのまとまりができてきたので、カテゴリー「四国遍路」を設定しました。そうこうするうちに検索機能を駆使して「旅行」「ウォーキング」「古本フェア」「愛犬ゴンタ」と相次いで細分化を試みました。あと「音楽」「読書」あたりもできそうですが、残念ながら的を絞りにくく、当面はこのあたりで留めておくことにします。細分化の作業をしながら思ったのですが、私ってこの10年、ほとんど成長していないなあと。同じところをぐるぐる回っているような、そんな気がいたします。

 さて、今週は現役時代に顔を出していたお勉強会のOB会がありました。会場は大阪駅のお隣「福島」界隈でした。物珍しく街並みを眺めながらお店に向かっていると、ビルの片隅に菅原道真公を祀る福島天満宮がありました。ずいぶん古い神社でしたが、このあたりは大昔、大阪湾だったはずです。どんな変遷を経たのでしょう。
 福島界隈で呑むのは2回目です。キタのお洒落さはないけれど、一歩細い路地に入るとお店の提灯があちらこちらにあって、かつリーズナブル。集まった仲間たちは、長い仕事人生を終えて新しい「時間」というものに少し慣れ始めた頃です。すっかり腰を据えて夜遅くまで呑み語らいました。
 ところで、今週もお出かけの多い一週間でした。そんななか昨日と今日は、家内のお供(?)で、お伊勢参りに行ってきました。お寺とは異なる神秘さを肌で感じる境内を歩いていると、自然に背筋が伸びてくるから不思議です。
 お参りのあと、おはらい町通りを散策していると、おかげ横丁の太鼓櫓のあたりに人だかりができていました。なんだろうと行ってみると、豆まきが始まろうとしていました。そうなんです。節分の日でした。頑張って2個ほどいただきました。豆まきなんて何年ぶりでしょう。とんだ贈り物をいただきました。
 その帰り、おかげ横丁のお店で、「おかげ犬」のお人形が目に留まりました。その由来をネットで調べてみると、病気や様々な都合で伊勢に行けない人が、伊勢参りに行くという人に自分の犬を預けて連れて行ってもらうことのようで、中には道中で誰かが犬を連れて行ってくれることを期待して犬一匹だけで送り出されることもあったのだとか。ワン君は人々の善意に支えられ、伊勢へと送り届けられたと。真偽のほどは定かではありませんが、お人形の「おかげ犬」の愛くるしさが何とも言えません。やはりヒトとワン君は互いに寄り添って生きています。
 この日泊まったのは鳥羽の温泉宿でした。遠くに夜の海を眺めながら、そして美味しいお酒をいただきながら、まったりとした時間を過ごしました。次の日は、鳥羽湾を巡る屋形船で美味しい昼食をいただいて帰阪いたしました。
 ところで、この小旅行のなかで、私は一冊の小説を読み終えました。玉岡かおるの「虹、つどうべし~別所一族ご無念御留」(幻冬舎時代小説文庫)です。織田信長の命を受けて播磨平定に乗り出した羽柴秀吉と別所一族の悲惨な戦いを題材にしたものですが、織田方から別所一族の居城、三木城に送り込まれた女間者(まわしもの)・希久を軸に、のちに黒田と名を改める小寺官兵衛らも登場するという意味で、スケールの大きな、玉岡さんらしい小説でした。播州・三木は玉岡さんが生まれ育ったところです。ふだん、歴史小説を読むことの滅多にない私ですが、戦国時代の人の生きざまがひしひしと伝わってきて、いっきに読み終えました。

追悼

 「虹」と言えば、以前ご紹介したブログ「愛犬まるの風だより」http://blog.goo.ne.jp/aikenmaru-kazedayoriの主人公・愛犬まるが亡くなりました。「突然ですが・・・愛犬まるが、2月3日午前6:32に虹の橋へ旅立ちました」。このブログには愛犬まるの気持ちを飼い主さんが九州弁で代弁する「愛犬まるのつぶやき」という1行コメントがあります。その何とも言えない言葉が読む者をほっこりとさせてくれました。最後になった「愛犬まるのつぶやき」には、こう記されています。【ボクは、21才と3ヶ月14日やったとよ~。みなさん、ほんとに長い間応援してくれてありがとう!】 。ご冥福をお祈りいたします。

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