心の風景

晴耕雨読を夢見る初老の雑記帳

秋に想う心の風景

2008-11-09 09:40:48 | Weblog
 きょうはモズの鳴き声で目が覚めました。めったに聞くことはないのですが、それでもこの時期、おめにかかります。ときどき、庭のピラカンサの枝に獲物をさしておく「はやにえ」に出くわすこともあります。里山を造成してできた街だからでしょうか。いまでは遠くに見える生駒の山々からやってきます。
 ところで、先週はめずらしく姉から手紙をいただきました。写真も同封してありました。ひさしぶりに故郷の山に登り、紅葉に感動したのだと。お墓参りもしてきたのだと。昨夜電話を入れると、両親のお墓参りもご無沙汰だから、あなたも時には帰っていらっしゃい、と。
 生け花の先生をしている姉は、最近ではずいぶん活躍の場が広がって、全国を飛び回っている様子。海外にまで足を伸ばして日本の華道を紹介してくることもあります。姉は小さい時からお花が大好きでした。私が草花に関心を寄せるようになったのも、ひょっとしたら姉の影響なのかもしれません。
 どうも兄の調子が悪いらしい。私は9人兄弟の末っ子ですから、年長者はもう、70歳を超える世代。考えてみれば、ひと世代違うのです。少子化なんて考えられない時代のことです。まぁ、そのぶん、「家」を背にする必要もなく、のんびりと暮らすことができました。しかし長男兄は違います。40歳前後の働き盛りに、大企業の管理職を退き妻子揃って田舎に戻り、家を継ぎました。いろいろ大変だったろうと思います。近いうちに、いちど帰ることにいたします。
 それにしても、秋は、人の「こころ」をしんみりとさせます。今朝、小雨が舞うなか、愛犬ゴンタとお散歩をしました。紅葉が進み、小さな里山に立つ柿木には、鳥たちに食されずに残った数個の実が淋しそうに小雨を眺めていました。草木もしっとりと濡れて、動くでもなく、じっと秋の深まりを眺めています。
 まぁ、こういう時間もあってもよいか。そう気を取り戻しながら、パソコンに向かいました。きょうは、シャルパンティエの組曲「イタリアの印象」、マスネの組曲「絵のような風景」のLPレコードを聴きながらのブログ更新です。

(注)写真は、バス停付近の斜面を彩る草花です。ここでは、四季折々の花が咲き、バス利用者、そして愛犬ゴンタの目を楽しませてくれます。これを育てているのは、笑顔の挨拶が印象的な老夫婦です。
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