きょうは朝から雨。9時過ぎにはバケツをひっくり返したような豪雨となり、その後小康状態が続いていますが、「梅雨の季節」が末期で本領を発揮したといったところでしょうか。こんな日曜日は大音響で音楽を楽しめるから、これも良しとしましょう。
さて、昨日は仕事帰り、市内散策に出かけました。このところ少し酸欠状態にありましたから、気分転換です。まず立ち寄ったのは、例によって中古レコード店でした。シベリウス、チャイコフスキー、ドビュッシーなど5枚ほど手にしました。まだまだ欲しいレコードは山ほどありますが、今後のお楽しみです。そのうちの1枚、シベリウス「クレルボ交響曲」を聴きながら更新作業を進めています。
もう1軒立ち寄ったところがあります。それは天満橋のOMMビルで開催中の古書ブックフェアでした。67の古書店が一堂に会した関西では最大規模の催しだそうで、ずいぶん多くの方々が集まっていました。古書関係のサイトで知ったのですが、この種の催しに出かけたのは初めてでした。
古書を広辞苑で引くと「むかしの書物。古い文書」「古本。新本でない書籍」とあります。古本を引くと「古くなった書物。読みふるした書物」「時代を経た書物。古書」とあります。自分なりには「むかしの書物」が古書、「読みふるした書物」が古本と読み分けています。ちなみに中古レコードの中古とは、「使ってやや古くなっていること。また、その物」とあります。そこに歴史的価値をどう読み取るかは人それぞれということなんでしょう。
ブックフェアでは、ずいぶん高価な古書もあれば、現在も書店にならぶ定価が半値以下の古本まで売られています。前者は、私にとっては鑑賞の域を出ませんが、なかには子供の頃によく読んだ漫画雑誌が高価な値段で取引されていたりします。懐かしさを思う反面、ものの値段ってなんだろうと思うことも。映画のポスター、写真、書。こうなるとコレクションの世界になってしまいます。
で、何を買ったかって?古書ではなく古本を4冊買いました。黒川紀章著「新・共生の思想」(徳間書店)、芦津丈夫・石井不二雄訳「フルトヴェングラーの手記」(白水社)。それに単行本のソロー著「森の生活」、「オペラ名歌手201」。4冊平積みで高さ12㌢。う~ん、読む時間がない。夏の楽しみが増えたということにしておきましょう。
そんなわけで、昨日はビジネス鞄に中古レコード、古本と両手の自由が利かないほどの荷物を手に、最後は大学時代の友人と待ち合わせでした。冷たいビールを楽しみながら、買ってきたばかりの品々を開いては、ああでもないこうでもないと。楽しい時間が流れていきました。そんな彼も、日頃は第一線で活躍するビジネスマン。お互い楽しい時間を共有できたことに満足して帰途につきました。