大きく膨らませたぷっくり 腹の上に宝珠を抱えて笑って居ます。
鹿背山、なだらかな丘陵尾根を縫う、車が何とか一台通れるような旧在所道、立派な辻堂の中に居る石仏さんです。
石垣に白壁土塀、なんとも里山風情がたまりませんが、とても車の離合などできる隙間も無く慣れない人は乗り入れないほうが無難です。
格子扉の奥を厨子状に板壁で仕切った奥にこの地蔵石仏が安置されており下部足元などは供台が邪魔をして見れません。
全高約150cmばかり、舟形光背を背負う定形地蔵・・・・・
お腹をぷっくり膨らませその腹の上に宝珠を抱える姿は前回紹介の「春日のおばはん」そっくり・・・
信仰篤かったのか、磨耗が激しく目鼻立ちも定かでは有りませんが笑顔満面のようにも見えます。
例の如く紀銘は見つかりませんが室町期の造立でしょうか??
この在所道を道なりに東へ進めば右手、火見櫓の建つ高台にもなにやらお堂がらしき建物・・
格子扉の奥に丸い大きな石、中央には真っ赤な涎掛け・・・
ちょっと失礼、涎掛けを外して・・・・・、中央に何か刻まれています。
素人彫りか風化のためか殆ど像容も定かでは有りません・・・・・、ちょっと見には阿弥陀立像のように見えなくも無い。
像高約30cm、こんなオニギリ自然石にも仏を宿らせたんだなあ・・・・。
今でもしっかり香華は絶えず信仰は篤そうでした。
撮影2011.9.10