我が山城に残る、唯一の白鳳期丈六金銅仏が有る蟹満寺と、在所道を挟んで対峙する綺原(かんばら)神社の勧請縄です。
旧山城町(現木津川市)北端に近い綺田(かばた)は、往古渡来系豪族の秦氏がこの地に住し、その始祖「綺氏」を祭祀した云われるのが綺原(かんばら)神社で正式名称はは綺原座健伊那太比賣(かにはらにいますたけいなだひめ)神社と言う古社です。
木津川に注ぐ天神川南辺、小高い西面斜面、緑濃い境内への石段を登りきった所、弐重塔と書かれた勧請石柱に勧請縄が掛け渡されている。
閏年に係わらず、ここでの下げ飾り縄は12個、それぞれの小勧請には樒(しきみ)?の小枝がびっしり取り付けられている。
この勧請縄は居籠(いごもり)祭で知られた涌出宮の宮座「古川座」の人達が涌出宮の勧請縄と同時期に奉納するとか・・・そう云えばこの地域には古川姓の家が多い。
その昔、涌出宮の鎮座地もこの地と同じ相楽郡蟹幡郷と呼ばれていた。
撮影2012.2.21