旧加茂町、石仏の里「当尾(とうのお)」からは、少し外れた旧い集落の古刹に佇む石仏さん。
集落の名は高田、その中心部にある高田寺はJR加茂駅南方約5km、府道44号線が浄瑠璃寺道と分岐する西側のなだらかな鹿背山丘陵山裾の高田集落にある古刹です。
小さな山門を潜って右手、奥に墓地の広がる白壁土塀沿いに古式な石仏が一列に並べられています。
中でも目を引くのは中央に置かれたこの石仏さん。
二重光背を持つ一見古式地蔵かと思えるような像容・・・しかし頭部には如来特徴の肉髻(にっけい)を思わせるような段差が見え、右手は肩先に挙げ右手施無畏印、左手に持つ宝珠だと思えるものを薬壺と見れば、これは薬師如来石仏??。
でも左手はやっぱり宝珠のようでもあり・・・。
この寺の本尊が国の重要文化財に指定された平安時代造立の薬師如来であるという事を考え合わせると符合するような・・・それでもやっぱりしっくり来ませんが。
像高約70~80cm、下部蓮台は土中に埋もれ確認できません・・・、勿論造立期も確認できませんが、室町期もかなり遡った頃の造立でしょうか??
向かって左隣に立つ、この中では最大の石仏さん。
頭上光背に地蔵の種子、カを刻み込む地蔵菩薩立像・・・・、像高は約1m足らず。
向かって右端の箱型石仏、龕状にかなり深く彫りこんだ中にかなり厚肉彫りの地蔵さん。
時代を感じさせるには充分の像容ですが・・・・・。
その隣には頭でっかちの石仏さん、これも頭のてっぺんが盛り上がってる様でもあり、錫杖も見当たらず何様なのか良く解りかねます。
古い寺には、古い石仏さん。
撮影2011.6.22