愛しきものたち

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木津川市 安福寺阿弥陀石仏/十三重の石塔

2012年02月01日 | 石仏:京都

あの東大寺や興福寺を一気に灰燼と化した南都焼き討ちの総大将として名をはせた「平重衡(たいらのしげひら)」の供養塔の有る寺として知られ、現在もその供養塔には供養法要を引き続けているのを示すように「中将平重衡卿八百二十六回忌」の塔婆が置かれている。

一ノ谷の戦で破れ南都衆に引き渡された重衡はこの地木津川南岸で斬首され、この安福寺(あんぷくじ)に重衡を供養する十三重石塔が建てられ、その引導仏と云われる阿弥陀如来は本尊として祀られ「哀堂」の名で呼ばれています。

京都方面から木津川を渡る泉大橋を越え直ぐに左、その先突き当りの府道47号線を左折JR の高架橋潜ると左手に山門が見える。

山門を入って直ぐ左側に重衡を供養する「十三重石塔」がある。

重要美術品に指定、鎌倉時代の建立で総高4、5m、相輪と直下の屋根は後補されたもの。

建て掛けられた板塔婆の八百二十六回忌の数字がなんとも・・・・当時重衡は29歳で有ったという。

初層軸部に金剛界四仏の種子を薬研彫り、直下基壇にも何か有りそうですが判読不能??。

傍ら土塀脇、一列に小石仏や五輪塔の残欠など・・

向かって右脇の阿弥陀石仏が?ちょっと気になってバシャ・・・・総高1m足らずと小さいですが与願、施無畏印を持っている。

多分室町期造立?のもので、元から重衡の時代とは合わないので無関係でしょうが??良くまとまった像容、はにかむ様な面相に特徴があります。

撮影2011.7.23