愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

木津川市鹿背山 西念寺の石仏

2012年02月09日 | 石仏:京都

集落の中心、木津小学校鹿背山分校の在る辻、左西念寺の石碑が有る道をまっすぐ道なりに登りつめて行くと瀟洒な山門があり、詫びた山寺感の強い西山浄土宗「西念寺」に着く。

この寺の創建は古く、往古「百済」の僧がこの地で修行し、のち行基が堂塔を整備して浄勝寺とし、薬師如来を本尊にしたことが始まりとされています。

その後火災や戦禍に巻き込まれ天正17(1585)年この地に再建され、その後浄土宗「鹿背山医王院西念寺」と称したようです。

境内に入って直ぐ右手、鐘楼脇の一角に古びた石仏さんが一列に並んでで居ます。

向かって右から・・・、像高凡そ60cm、舟形光背を背負い、右手に錫杖を持つ長谷寺型の十一面観音石仏。

中央には舟形光背の頂部を失った定形地蔵。

その左には丸彫りで円形頭光背を持つ像高約150cm足らずの定形地蔵・・・

いずれも室町後期の像立だと思われます。

本堂脇から寺墓に進むと・・・・・ここにも古びた石仏や板碑が集められています。

向かって右から施無畏印、与願印を持つ阿弥陀如来立像・・・・室町中期 永正元年(1504)銘を持ち、像高約1m、良くまとまった像容です。

隣には天文八年(1539年)の銘が刻まれた地蔵石仏・・・・小さな集落の鄙びた山寺にしては室町期の石仏がいかにも多く、この地域の古い歴史が偲ばれます。

後々まだまだいっぱい続きま~~す。

撮影2011.7.23