愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

熊取町 成合の茅葺民家

2014年08月31日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)大阪府

前日紹介の泉佐野市の東隣、熊取町で見つけた茅葺民家。

熊取町の南端、大池と阪和自動車道に挟まれ、なだらかな棚田地域の旧農村の家並の中に残されて居た。

ほん近くまで住宅開発が進んでいるとは言え、この集落には古い格式ある民家が多く残って居た。

この茅葺民家は一般農家だったのだろうか??それにしても四方廻りの庇は本瓦で葺かれていてなかなか立派。

入り母屋の茅葺き屋根は葺き替えて間もないらしく凛としてるが、下屋がだいぶ覚束無い感じ・・・

前面が空き地に成っているが元々大きな屋敷庭にでも成っていたのだろうか??

撮影2013.12.4


泉佐野市 旧向井家住宅

2014年08月30日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)大阪府

大阪南部泉南地域、泉佐野市の文化財に指定された民家です。

役小角により開闢、元山上と呼ばれる犬鳴山七宝瀧寺(しっぽうりゅうじ)への道筋、府道62号線沿い、阪和自動車道を潜って直ぐ左手に茅葺屋根が見える。

この茅葺民家「旧向井家住宅」は、関西空港自動車道の建設工事により、泉佐野市上之郷机場(かみのごうつくえば)から、平成5年この地、土丸(つちまる)へ移築、復元された。

現在一般開放され、内部土間で地産農作物販売もされ、利用されている。

この「旧向井家住宅」は、泉南地域の江戸期建築様式の特徴をよく残す建物で、棟木(むなぎ)に享和(きょうわ)2年(1802年)建立の墨書があり、母屋もその頃に建てられたと考えられています。

茅葺き入り母屋造りの棟には大きな雁振瓦(がんぶりかわら)を乗せ、庇は本瓦葺で葺き上げ、格式を窺わせる。

こうして何とか保存された建物の影には、消え去った庶民の茅葺民家もあったのだろうが??

撮影2013.12.4


愛知郡愛荘町  茅葺き納屋

2014年08月29日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

もう、今時滅多に見られなくなった茅葺屋根の納屋。

愛知郡愛荘町の東端、彦根市や豊郷町と境を分ける宇曽川左岸、旧中山道愛知川宿外れで見つけた嬉しい景観。

中山道に面して建った大きい民家の裏屋敷に建てられている。

棟行三間、梁行二間半、切妻茅葺きの葺き下ろし屋根。

葺き下ろし屋根の荒壁仕上げ面には竹納屋を備え、稲架木(はざき)を収納してたのだろう・・・

もう僕の山城では出会えない茅葺納屋・・・・ここ東近江でも見掛けたのはこれだけ。

こんな小さな納屋にも屋根の葺き替えが行われた形跡が伺われ、感動ものでした。

撮影2013.9.17


東近江市 勝堂町の茅葺民家

2014年08月28日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

現代風建築物の谷間に埋没してしまって表通りからは全く見つける事は出来ない茅葺民家。

敷地に余裕がなく、かと言って先祖伝来の茅葺き屋根を廃棄するのは忍無く、こういう窮屈な姿に成ったのだろう・・・

一方向だけからの撮影ポイントしかなくどうにも成らない。

敷地や付近の状況から見ると庶民の農家だったのだろう・・・・・。

東近江伝統の入母屋造りに函棟を載せ、破風には割り竹の前垂れを付けている。

下屋はそれなりに改造されて居るが現代建築には及ばないのだろう、僕らには懐かしいものであっても、若者が見棄てる気持ちが判らない訳じゃない。

表通りには・・・湖東から湖北に多いベンガラ塗りの民家。

こんな建物もどんどん現代風建物に採って変わって行く。

撮影2013.9.17 


東近江市 南菩提寺町の茅葺き民家

2014年08月27日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

ベンガラの赤い柱に白壁のよく映える下屋を持つ大きな茅葺き屋根の民家。

ここは、「すこやか通り」と呼ばれる県道13号線沿い、前回の横溝町の北隣村。

ベンガラ塗りの支柱を立てた長い焼き板塀で屋敷を囲い、屋敷内への入口には棟門を設え、それなりの格式を窺わせている。

大きな屋敷には松の老木や躑躅の中庭、白壁土蔵・・・

屋根の手入れも行き届き、この茅葺き屋根もしばし揺ぎ無く、この地のシンボルとして存在するに違いない。

撮影2013.9.17


東近江市  横溝町の茅葺民家

2014年08月26日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

湖東米作地帯を貫くように走る県道脇に残された茅葺民家。

湖東地域を代表するような入り母屋、函棟、破風の前垂れと三拍子揃った茅葺民家。

清水街道と呼ばれる県道213号線を走ると嫌が応にもこの茅葺屋根が目に飛び込んでくる。

妻裏側から見るとベンガラ柱に荒壁仕上げの下屋の上に端正な入り母屋茅葺き屋根が載っている。

もと農家だったのだろう?現在若者も同居してるようで下屋の改修もそれなりに進んでる。

妻側には鳥よけの防鳥ネットを掛け母屋表には箱胸から無数のピアノ線を下屋まで掛け渡し、やっぱり鳥避けとしてるのだろうか??

琵琶湖では取れないはずのアワビの貝殻も、母屋の下り屋根にしっかり付けられている。

撮影2013.9.7


愛知郡愛荘町  東円堂の茅葺民家

2014年08月25日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

地名を聴いただけでも由緒正しそうな集落に残る茅葺き民家。

前回の平居からすぐ西隣集落・・・・集落は県道を逸れた南側、狭い網の目状態の在所道沿いに格式ある旧家が建ち並んでいる。

この集落も豊かだと見え、家々は良く手入れされ、見た目も綺麗に整備されている。

全て同じ茅葺き民家なのだが、表の印象と裏の印象が見事に異なる。

この家も「紅葉マーク」の軽四トラックじゃなく若者乗用車が2台も停められて居た。

若者も住まっている様で、下屋は大きく手が加えられ現代風に成って居る。

しかし函棟を載せた破風の大きな盛り上がりはちょっと群を抜いている

撮影2013.9.7


愛知郡愛荘町  平居の茅葺民家

2014年08月24日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

先日の元持集落よリ西に約1km、県道213号線沿いの平居に建つ茅葺き民家。

敷地内に茅葺き母屋とは別棟を建て、二世代同居としているようで、茅葺き屋根も手入れが行き届き、活気が窺われる。

大きな入妻造り、棟は大きな板瓦で押さえ、破風には割り竹の前垂れ飾りを付けている。

玄関庭先には槙と松を植え込み、緑の生垣を目隠しとしている。

湖東の茅葺き屋根も少なくなったとは言え、まだ今なら探せば充分鑑賞に耐える茅葺き民家が残っている

撮影2013.9.7


愛知郡愛荘町  元持の茅葺民家

2014年08月23日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

湖東穀倉地帯の周りを水田に囲まれた古い小さな集落に残された大きい茅葺き民家。

多分庄屋クラスの豪農を先祖に持つ民家なのかも??・・・妻の煙出しには家紋が嵌められ格式を感じさせる。

集落は湖東穀倉地帯の豊かな在所、建ち並ぶ民家はどれも大きな屋敷を持ち、ベンガラの大きな古民家が軒を連ねて居る。

民家の裏側、黄金に染まり始めた稲田越し、白壁土蔵におおきな入り母屋函棟の茅葺き屋根がどっしり納まって居る。

玄関先には植え込みの庭があり、中庭へと続く棟門も備わり格式高さを窺わせる。

屋根も下屋も改修されて間もない様子。

湖東、この近くにはまだまだ生き続けている茅葺き民家も多い。

撮影2013.9.7


東近江市 北坂町の茅葺き民家

2014年08月22日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

先日の茅葺き民家より、名神に並行して約1kmも北進・・・やっぱり豊かな水田地帯に囲まれた茅葺き民家。

東近江北東部、名神高速道付近の集落には現在も生きとし活きる、肩肘張らない普段着の茅葺き民家が実に色濃く残っている。

付近は緑豊かなっ鈴鹿山系の西側山裾のなだらかな棚田地域・・・・・

そんな棚田の中にこんな景観が散在している。

茅葺き民家はほとんどの集落に運良く残っていて一軒。

この集落の茅葺き民家も補修が終わって間もないのであろう??、下屋共々茅葺き母屋も眩いまでによく整えられて居る。

入り母屋、函棟、武者の頬当てにも見える盛り上がった破風。

いかにも現代に生き抜く茅葺き屋根・・・実に堂々とし、凛としている。

撮影2013.9.7

 


東近江市 読合堂町の茅葺き民家  

2014年08月21日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

 

前回の旧愛東町上中野より田んぼ道を辿って北に1km・・・絵に描いたような茅葺屋根の民家が有った。 

村はずれ、田圃の中の一軒家ではないが・・・・、周りを刈り入れの住んだばかりの稲田に囲まれ、茅葺母屋を中心に多くの棟が寄り合っている。

駐車している車を見ると今風若者も同居しているようで、懐かしい景観にも活力がある。

複雑に入り組んだ下屋の様子からは、この家自身、そう古いものでは無さそう・・・

茅葺入り母屋造りに棧瓦の函棟を載せ、破風にはあの近江独特の割り竹前垂れを飾って居る。

この茅葺き屋根は当分このままの姿を見せてくれそう。

撮影2013.9.7

 


東近江市 旧愛東町の茅葺き民家-2

2014年08月20日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

前回と同じ集落の道路を挟んで2~3軒離れて対面するように建つ茅葺民家。

建物自身にもそれほどの古さは感じないから昭和期の建築だろうか・・・

まだまだ骨組みも確りしていて母屋の茅葺屋根もよく手入れされている。

茅葺母屋は入母屋造りに棧瓦の函棟を載せ、破風は分厚くせり出し、煙り出しは小さく奥に引っ込んでいる。

この在所の茅葺民家には近江独特の割り竹前垂れは見られなかった。

民家の前には庭木の植え込みが有り、農家であっても上級農家の屋敷構え・・・・・

下屋には棟続きで土蔵が設えられ、ちょっと珍しい建物になって居る。 

撮影2013.9.7


東近江市 旧愛東町の茅葺き民家

2014年08月19日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

今までにも何軒か見たことのある妻側に防鳥ネットを懸けた茅葺き民家。

そりゃあ、このネットを掛ける事によって野鳥が巣を作ると言う事は無くなるだろうし「アライグマ」からの被害も避けられるかも???

国道307号線池之尻信号を東に左折、名神のガードを潜って田圃に囲まれた小さな農村。

集落の出会い辻脇に残された農家風民家・・・取り立てて云う程大きくはないが、屋敷共々よく手入れされ、現代生活に対応するように補修されて居る。

入り母屋造りの茅葺き母屋に棧瓦の函棟を載せている。

この屋根ならここ当分はこのまま残りそう・・・。

撮影2013.9.7


日野町 清田の茅葺き民家

2014年08月18日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

先日の迫(はざま)より北へ約1.5km、日野町清田で見かけた茅葺き民家。

人が棲まないヌケガラ状態では傷みも早く・・・

母屋の萱葺きと棧瓦の函棟の間に大きな隙間が有って相当草臥れ果てている。

近づいて正面に廻るとこんな状態・・・・。

空家になってそれほどの時間が経っいるとは思えないのだが・・・・また一軒、茅葺き民家が消え去ろうとしている。

近く、国道307号線、近江鉄道踏切横にあった茅葺き民家は、すっかり撤去され更地に還って居た。

撮影2013.9.7


木津川市山城町 小林家住宅(2014-夏)

2014年08月17日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府
 
我が南山城に残された代表的な茅葺き民家。
 
 
つい先日屋敷の裏をチャリで通ったので序でにバシャバシャ撮影してきた。
 
それも持ち合わせが無く、「ポケットコンデジ」だけの画像ですが・・・・
 
 
 腰を下ろして出穂を控えた青稲越しの大きい大和棟をバシャ・・・・
 
 
永らく掛かっていた表の屋根もすっかり新しく葺き替えられ、眩しいほど・・・
 
 
 
夏空に大きい茅葺き屋根は実に堂々と揺ぎ無く建っている。
 
 
撮影2014.8.15