すばらしい自然美と造形美の融合、「あらぎ島」の棚田は巨大なあこや貝のような形をしていると形容される。
僕は巨樹や野の仏(石仏)などが好きで辺鄙?な里山や山郷に出かけることが多い、そんな土地土地でよく見かけるのが山の斜面にしがみつくように開墾された棚田や段々畑。
耕して天に至るの言葉どおり、山の斜面1面に作られた水田が稜線通りに描く曲線の美しさには美そのものと、ノスタルジックな農村風景がそのままに残されている。
このあらぎ島は和歌山県有田郡有田川町大字清水にあって、聖地・高野山から流れ下る有田川蛇行地に沿った半島状の河岸段丘上の穏やかな傾斜地に54枚の棚田が造成されているものです。
R480で高野山を目指すと有田川沿って上流域に遡上していくがやがて道の左手に小さな道の駅「あらぎの里」につく。
あらぎ島のビューポイントはこの道の駅手前を左手に入る旧道沿いにあって駐車場は無いので車はここに乗り捨て歩いていくほうが賢明。
小さな集落を越えた有田川沿いに小さいながら展望デッキがもうけられていてこのあらぎ島の全景が俯瞰位置から見れるようになっている。
遠くバックに見える橋や道路は古い写真にはなく、つい最近開通したものだろうか??
6月中旬、田植えが終わったばかりの水田は早苗が風にそよいでいた。
棚田の景観や風情としては特に珍しく美しいもので、いつまでもこの景観が失われないことを願わずにはいられない。
撮影2009.6.13