石造美術ファンには必見の五輪塔・・・木津川市木津惣墓五輪塔は新興住宅の角地、小さな児童公園のような空き地の中央にでんと鎮座しています。
ここは近くでも有ることだし何度も訪れていますが、この五輪は大きくて何度見ても素晴らしい五輪塔です。
この五輪塔に就いては以前にもUPしているので詳しくは省きますが、今回は同地にある十一面観音石仏の紹介です。
かってこの地は木津惣墓の在った場所、約1000坪、3000基の広大な墓地群を有したが、昭和7年東方斜面の東山墓地に移転、この地には五輪塔とこの観音石仏や僅かな小石仏、板碑などが残された。
小石仏群はちょうど五輪塔の背後、この観音石仏を中央に西面し、一列に行儀良く起っている。
総高150cmばかりか?台石、反花座、その上に舟形光背を持つ十一面観音を中肉彫りで刻み出している。
十一面観音石仏は、右手錫杖、左手宝瓶蓮華の所謂長谷寺型で像高約1m足らず。
向かって左光背部分に観阿弥の文字は確認できるものの紀年銘は見当たりません。
良く似た像容を持つ南山城村「大河原十一面観音磨崖石仏」の紀年銘からこの石仏も同時代の室町後期の像立だと思われます。
良く似た像容良く似た大きさ・・・・・、ひょっとして同一作者の手に拠るものかも??
撮影2012.2.4