金剛輪寺は滋賀県の所謂湖東三山の一寺で、行基菩薩の開創と伝えられています。
たまたま、去年は秘仏の聖観音の公開もありこの寺院を訪れた。
滋賀県の湖東を東西に走る国道307号線、愛東町、松尾の信号を山手に行くとやがて、金剛輪寺の門前に着く。
総門から、やがて山岳寺院らしい山道の参道となり、本堂までのうっそうとした木立の中を上る事になる。
参道の両脇にはおびただしい数の真新しい地蔵石仏が寄進されていて、石仏に持たせた風車がぐるぐる回っていた。
山門から少し上った左側参道脇に石仏の表示板があって、その奥の仮堂内に阿弥陀如来坐像石仏が祀られている。
仮堂の前は広場になっていて、ここにも参道に林立しているのと同じ地蔵石仏がびっしり並べられ、どうも艶消しの感が否めない。
高さ1.36mの花崗岩に座高83cmの定印阿弥陀像が厚肉彫りされていて、別石の反花座(かえりばなざ)の上に座っています。
光背上部にキリーク(弥陀)の種子があり、左右にア字を六個あらわしていて鎌倉後期の作だといわれています。
急な苔むす石段の上には大きなわらじが両脇に吊り下げられている山門がありその奥に国宝の本堂が建っている。
本堂右脇にある鐘楼横から山手の石段を登っていくとこの地蔵石仏と対面できる。
高さ80cmほどの舟形光背を持つ地蔵坐像石仏で、彫りの丁寧な作風、風化も少なく穏やかな顔つきが優しい。
撮影2006.10.7