寒い時期に取材し始めて書き始めた勧請縄も、ちょっと季節をはずしてしまった様な感じがしますが・・・。
しかし今年のものは今年のうちに記録しておかなくては。
灯台基暗し、京都市内伏見区の竹田に「エンザサンザ」と呼ばれる勧請縄があることを、取引先の社長から聴かされた。
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たまたま仕事場でこの勧請縄のブログページを開いてる所を見られ、これと同じものが竹田小学校の正門前にもあると言うことを聴かされた。
それも今は、その社長の実家も含めて、たった九軒でこの勧請縄を伝承しているという。
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ここ京都市伏見区竹田は、今では名神高速道路の京都南インターに接し、近鉄京都線の竹田駅に面し、交通の要所として激しい喧騒の地となっていますが、平安時代の末には白河上皇が壮大な離宮(城南離宮、鳥羽離宮)を造営して院政を開始、上皇の御所や御堂、また貴族の宿所などの建物が建ち並び、人々が行き交う様子は都遷りのようであると形容された様で、白河・鳥羽・後白河・後鳥羽上皇と4代150年にわたり政治・文化の中心となった土地でした。
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「エンザサンザ」と呼ばれるこの勧請縄は近鉄京都線、竹田駅前の竹田小学校正門前にある大きな二本のケヤキ??ムクノキ??の間に渡されています。
形態形状は近江地方にある勧請縄のスタンダード版となんら変わることがなく、極めてオーソドックスな道切り縄です。
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縄中心の絵馬型木札には左右にセーマン、ドーマンの印を、中心部には願文、又その左右には6枚づつの剣先木札に十二神将の名前を書き込みそれを扇型に付けている。
小縄には榊の小枝を付け、それぞれ左右に六本づつの計12本を吊り下げている。
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今年はうるう年なのだけど、やっぱりいくら数えてみても12本。
近頃では、年末最終の日曜日にこの縄をつくり、年明けの1月8日に安楽寿院の住職が祈祷して、綱掛けをするという。
竹田小学校は、明治に廃社された「山王権現大宮社」と言う神社の跡地に建てられたそうで、この大ケヤキの場所は元、この神社への参道だったところだと思われる。
因みにこの縄を作る集落の鬼門に当たる位置にある。
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この縄から南南西に500m程行った近鉄京都線脇の小さな小川にも二本の青竹を立てて勧請縄が張られている。
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ここの縄ははケヤキの大木の勧請縄をミニチュア化したような縄で、むこうが表鬼門なら裏鬼門に当たる位置です。
このような街の真ん中にあって、こうした伝統的な文化を継承していくことは大変なことだと改めて思いました。
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延座参座というのは多分、廃社になった山王権現大宮社の座組織で、その座の人たちがこの勧請縄つくりをしていたのでは??、それがそのまま勧請縄自身をも「エンザサンザ」と呼ぶようにになってしまったのではと??。
撮影2008.2.10
MAP
空撮