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何年か前にNETで始めて見かけた この芦ノ尻道祖神の姿は僕にとっては驚きでした。
ここ何年か近畿地域の勧請縄を追いかけてあちこち廻って来ましたが、信州の道祖神は同様の性格を持つ民間信仰の様です。
芦の尻集落は僕が愛用しているマピオンBBのウエブマップでもその存在すら確認できない辺鄙な山中です。
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たまたまGW前の仕事を前倒し、ちょっと早めの連休を信州の「ドサ周りに旅」と洒落込み、この芦ノ尻の地も訪れれてみた。
前日に泊った千曲市戸倉上山田温泉から7時半に出発、途中姥捨の棚田に寄り山越え山越え、この地に着いたのは8時50分
まったくの馬鹿ナビ任せの運転なので、これが早いのか遅いのかはまったく見当もつかないし、どの辺りに居るのかも凡そ頭に浮かばない。
因みに正式住所は長野市大岡丙芦ノ尻、しかしこんな山の中まで長野市だとは驚き、国の意向とは言え何でもかんでも合併合併では、辺鄙なところはどんどん切り捨てられていくような気がしてなりません。
ここまでの国道403号線と県道12号線は良く整備された道路でまったく運転は苦にならないが雪の時期にはきっと大変何だろうと思ったりする。
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県道が集落へ下る峠横に小さな木立があってこの地方では何処でも見られる二十三夜塔、庚申塔、道祖神などの石塔を集めて祀っている。
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県道に背を向け、はるかかなたの残雪をかぶった北アルプスを眺めてでもいる様にそれぞれの石塔に藁細工の装飾を施している。
中でも異様で特別なのが道祖神石塔に施された人面装飾で、毎年1月7日に造り直され、「神面装飾祭」と呼ばれているようです。
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信州の道祖神といえば男女抱擁型の微笑ましい石像と決まりもののように思っていましたが、このような異様な形相の藁面がどのようにして形成されてきたのか興味深いのですが、意外に歴史は新しく明治の初期だそうです。
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この装飾に使われている藁細工は正月に集落の各家庭で飾られていた注連縄が使われ、一年間、悪霊や疫病より集落を守る守護神とするという。
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この地はかって集落への別れ道であったようで、傍らの松の木間には素朴な勧請縄も掛けられ道切としている。
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もとは各戸の注連縄を下ろし、どんど焼きに持ち寄った注連縄のリサイクルのちょっとしたアイデアから始まったものなのかも知れない??
撮影2009.5.2
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