顔をすっかり無くしてしまった地蔵さん。
田町集落から小山を挟んで一つ北側の谷を下る棚田の中に集落が・・・・ここも田町と呼ぶのかは解らないけど??その奥入りの少し高台にも地蔵堂が在り、多くの石仏が集められて居る。
棚田を挟んで対面する山裾斜面には城福寺と言う鄙びた山寺が有り、その寺の遺仏達では無いだろうか??
ここでも地蔵堂は土間の上に吹き晒しの覆い屋を掛けた簡素な造り・・・
奥の中央に顔を無くした中型定形の地蔵立像、脇には地蔵や阿弥陀の小石仏が処狭しと並べられて居る。
いずれにしても像容からは室町末期頃の造立・・・・、しかし尊顔はどうしたのでしょうか??
まさか吐山の数ある石仏の中でこの一体だけが廃仏毀釈の餌食になったとは思えないのですが・・・・・。
奥まった隠れ里のような集落は、訪れる者を一気にタイムマシーンに乗せ、過去へと運んでくれたような景観風情です。
撮影2012.5.12