愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

兵庫県 篠山市の茅葺き民家-7

2014年05月31日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

在所道を挟んで昨日の民家に隣接して建つ茅葺民家。

ちょうど国道372号線に妻側を向けて建ち、妻部が深い入母屋造りの葺き下ろし茅葺き屋根。

農家の佇まいらしく、玄関先門庭には軽トラックとトラクターが無造作に置かれて居る。

裏側に廻ると前回紹介の隣家と並び建ち、ちょっと時代を超越したような景観・・・。

何たって土塀続きで建つ茅葺き納屋など貴重品・・・おまけに土塀に設えられた竹納屋などは田舎育ちの僕には途轍もなく懐かしい代物・・・

少し胸飾りが湾曲して歪んでいるのが気に掛かる。

グーグルMAPではこの新築隣家の場所はまだ空き地に成って居たのに・・・・・。

撮影2013.1021


兵庫県 篠山市の茅葺き民家-6

2014年05月30日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

西八上に2棟軒を並べる様に残る茅葺き民家。

おまけに脇にも真新しい覆い懸け屋根の民家がもう一軒。

この地方独特の烏脅しや段差の有る母屋側の葺き下ろし。

道路に面して妻側を表に向けた深い吹き降ろし入母屋造りの妻入りで、何とも嬉しい佇まいです。

道路を挟んだ隣家の茅葺き納屋も、今日滅多に見ることは出来ない建物でした。

撮影2013.10.21


兵庫県 篠山市の茅葺き民家-5

2014年05月29日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

八上上、国道372に並行して集落内を突き抜ける旧街道筋の民家です。

旧街道に面して妻入りで建ち、屋敷は腰板白壁塀と棟門を構え、格式高い事を窺わせる造り。

葺き替えられて間もないのか?良く整った大きな入母屋造りの茅葺き屋根には棧瓦の箱棟。

破風飾りには割り竹で造った近江風の前垂れが設けられ、どこか丹波型茅葺き屋根とは一線を隔する感じの茅葺き屋根です。

撮影2013.10.21


兵庫県 篠山市の茅葺き民家-4

2014年05月28日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

篠山市、城東小学校近く、野々垣公民館近くで出逢った茅葺き民家。

前回の辻交差点よりデカンショ街道の国道372号線を約4km程西へ、国道より少し南側山手に入った集落に残っていた。

棧瓦葺きの下屋にこじんまり下茅葺き入母屋造りの母屋を乗せている。

棟飾りは少し丸みをを帯びた山形、丹波型の烏脅しが良く似合う・・・。

門口は平入に成って居るが、妻側に勝手口が有り、妻下部には小さな棧瓦の庇を突き出した「明り取り窓?」が、アクセントに成って居る。

撮影2013.10.21


兵庫県 篠山市の茅葺き民家-3

2014年05月27日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

デカンショ街道の看板が建つ国道372号線、篠山市東部、辻交差付近で見かけた茅葺き民家。

国道に並行して走る旧街道、多分一昔前まではこの道が国道として集落内を縫いながら走っていたのだろう・・・。

旧街道筋と集落内在所道との交差付近に腰板土塀の大きな屋敷を構えている。

在所道側を表に妻入り丹波型葺き下ろし入母屋民家。

敷地内には大きな柿の木も赤い実を付け、懐かしい景観を醸し出している。

由緒有る家系を示すように破風板には家紋の三柏が施されていた。

一昔前の田舎の景観を今に良く伝えて居る。

撮影2013.10.21


兵庫県 篠山市の茅葺き民家-2

2014年05月25日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

もういつ何時崩れ果ててもおかしくない程に傷み果てた茅葺き民家。

少し鄙びた田舎に行くとよく目の当たりにする哀しい現実の姿。

母屋の茅葺き屋根はともかくとして、周りに建ち並ぶ小屋や蔵はまだまだしっかりしているが主をなくした建物は朽ちるに任せて悲鳴を起てて居る様にさえ見える。

撮影2013.10.21


兵庫県 篠山市の茅葺き民家 

2014年05月24日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

僕の山城から丹波篠山へは亀岡経由、国道372号線で天引峠を越えて篠山市へと入って行く。

そんな篠山市に入って一番最初の集落で出逢った茅葺き民家。

国道から家並の建ち並ぶ旧街道筋に入ると「トタン懸け屋根」があちこちに見え、古い集落である事を窺わせる。

ちょうど運良くか?運悪くか?茅葺屋根の葺き替え中に出くわした。

茅葺き職人さんがのんびりタバコをくゆらせて居たのでそれと声を懸け撮影させて貰った。

話によると職人さんたちは旧丹南町からこちらにまで来ているとか・・・・、まだちょうど裏側の茅を刺し終えたばかり。

やっぱり雪の多い地らしく勾配のの急な入母屋造り葺き下ろしに成っている。

その上街道に妻側を向ける妻入りに成って居て、僕の目には新鮮に映った。

茅葺き屋根と覆懸け家ながら、懐かしい姿の民家が二軒並び建つ景観は何とも嬉しいプレゼントでも有る。

小耳に挟んだ話によるとこの民家も町の文化財指定になるとか??、もうすっかり美しく整えられただろう・・・。

撮影2013.10.21


京都府 宇治市の茅葺き屋根

2014年05月23日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

宇治市観光名所の平等院門前に有る茶店の茅葺き屋根。

宇治川ラインの県道3号線をそのまま下ると、天ヶ瀬ダム湖を駆け下り宇治市の中心街へと入る。

平等院参道脇には宇治茶を商う店々が軒を連ね、その一画に家並と植え込みの緑から頭を覗かす茅葺き屋根が見える

小さな山城風入母屋造りの茅葺き屋根だが、土日ともなるとひと足の絶える事が無いほど賑わい、古都宇治の名物茶店となって居る様です。

撮影2013.6.22


京都府 宇治市の茅葺屋根

2014年05月22日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

宇治川ラインと呼び親しむ府道3号線沿い、宇治川右岸に建つ朽ち果てかけた茅葺屋根。

一昔前には和風レストランとして繁盛していたのだろうが・・・今は荒れ果て見る影もない。

先日紹介の「佐久奈度神社」より下流へ約4km、瀬田川から宇治川へと名前を変えた川沿い府道脇、息も絶えだえ侘しい姿で立ち尽くす茅葺き屋根。

いずれ元々何処からかの移築だったのだろうが???四方棧瓦の下屋の上に小さな入母屋造りの茅葺き上屋を載せている。

もうここ何年もしないうちに解体撤去される運命だとは思うが・・・・滅び行くものの哀れさを感じない訳は無い。

撮影2013.6.22


大津市 佐久奈度神社茅葺き御旅所 

2014年05月21日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)滋賀県

いかにも鄙びた山里の古式豊かな茅葺き屋根の佐久奈度(さくなどじんじゃ)神社御旅所です。

佐久奈度神社は先日紹介の禅定寺より道成に約10分強、琵琶湖より流れ出た瀬田川左岸に建つ式内名神大社で創建は天智天皇8年(669)という古社ですが、現在の本殿は江戸時代の再建され、昭和時代にに現地へと移築された。

本社地より南に約500m、県道783号線を引き返すと左手斜面、若王寺奥手に小さい茅葺き屋根が見え隠れする。

若王寺脇の参道を登って行くと正面に御社とも御堂とも見定め難い瀟洒な茅葺き屋根があり、正面には一対の提灯立てと腰板格子表戸があり、

中央に棧瓦の庇を突き出した切り妻の茅葺き屋根を乗せている。

この御旅所の建築も江戸時代のものらしいが部分的に旧社殿の古材が利用され、向拝の蟇股で牡丹唐草と揚羽蝶の図柄は古式を残しており、鎌倉時代中期の作かと推定され、大津市の文化財に指定されています。

ついこの間、この前を通りかけたら茅葺き屋根は新しく葺き替えられ、凛々しく成っていた。

撮影2013.6.22


京都府宇治田原町 茅葺き屋根(禅定寺本堂)

2014年05月20日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

古い歴史の山里、その滋賀県との県府境に近い名古刹「禅定寺」の茅葺き本堂。

元は東大寺の末寺であり、平等院や藤原摂関家ともゆかりの深い寺院で、本尊十一面観音立像をはじめ、平安時代にさかのぼる仏像群を有する事で知られる山寺。

宇治田原町を貫く国道307号線から府道783号線で大津市石山方面に進むと禅定寺の里、集落外れの峠道斜面にひっそりと建つ名刹「禅定寺」は遠目にも、その古い歴史を窺わせる佇まい。

府道脇の駐車場に車を乗り捨て石段参道の奥、山門を潜ると境内庭園を挟み大きい茅葺き屋根の本堂と対峙する。

ひっそりとした山内に普段の日なら人影を見る事もなく、外部からは自由に拝観出来る。

戦国時代に荒廃していた寺は、江戸時代に入り現在の寺観を整え今に至っている。

両脇に観音堂と庫裡を従える様に中央に一際美しく、歴史を感じさせる茅葺き屋根は実に堂々とした佇まいを見せている。

大きな茅葺き屋根は山城風入母屋造りだが、向かって左側妻脇から落ち棟の切り妻茅葺き小屋根の突き出す造りで印象に残る。

裏山の寺墓よりみると左右対称の大きな入母屋造り。

静かな山里の風情あふれる山寺景観を楽しめる、名古刹の茅葺き屋根です。

撮影2013.6.22


京都府宇治田原町 永谷宗円生家(茅葺民家)

2014年05月19日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

京都府宇治田原町に在る煎茶製法の祖と言われる永谷宗円生家の茅葺き屋根。

永谷宗円は、現在「お茶漬けふりかけ」などで名を馳せる株式会社永谷園の基礎を築いた人物として知られる。

昭和35年(1960年)に地元有志により、明治まで永谷家が存在していた場所に製茶道具やほいろ跡を保存するため、建てられた茅葺き民家で記念館として利用されている。

宇治田原町は宇治市の南、大阪と滋賀東部を最短距離で結ぶ国道307号線沿いの山里でその東端は滋賀県の信楽と接している。

そんな宇治田原町湯屋谷集落奥のどん突き、宗円自身も「茶宗明神」として祀られている「大神宮神社」に隣接している。

昔の生家をそのまま移築したものでは無さそうですがそれ程規模の大きくない山城風の茅葺き入母屋造り。

葺き降ろしの茅葺き屋根ですが、見る者の目からするともう少し吹き降ろしが深ければと思ったり・・

しかし何にせよ、こうして記念館として土日には内部の見学も可能に成っている。

勿論無料開放で宇治田原町の指定文化財に成って居る。

撮影2013.6.22


京都府  亀岡市の茅葺き民家:3

2014年05月18日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

先日紹介の穴太からの帰り道、集落の家並に茅葺き屋根が見え隠れ・・・・・・。

一方向からは建ち混む付属の屋根に隠れて全容を窺う事が出来ない。

方向を変え裏の方から見ると深い入母屋の?葺き下ろし屋根・・・・茅葺きは相当痩せて肋骨が飛び出し、もう葺き替え時期を逸して居る様にも。

下屋の雰囲気が懐かしい農家の面影を良く残し、今に伝えて居る。

やっぱり僕の住む山城とは随分屋根の角度が違う丹波型茅葺き屋根です。

撮影2013.10.21


京都府  亀岡市の茅葺き民家:1

2014年05月17日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

先日紹介の走田神社近く、茅葺き農家が一軒残って居た。

西国三十三ヶ所札所の穴太寺直近、我が山城の入母屋造りとは違い傾斜がきつい。

妻側から見るとその違いは一目瞭然・・・やっぱりこちらは丹波、僕の山城とは気候風土を異にしている。

棟飾りは鉄板製に帰られているが、白い和障子が昔人間には嬉しい。

撮影2013.10.21


京都府亀岡市 「走田神社」茅葺き社家

2014年05月16日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

京都縦貫道、亀岡ICで降りてすぐ、走田神社脇に建つ茅葺き屋根の社家。

走田神社は社伝によると和銅四年の勧請と言う古い歴史を有する式内社、社殿は深い鎮守の杜奥に鎮座している。

社家は鎮守の杜外れに長い腰板白壁土塀を配し、中央に棟門を設け出入り口とし、土塀外に白壁土蔵を配している。

歴史有る社家らしく勇壮で大きな屋根をを持つ入母屋造り。

破風端の隅に丸みを帯びた造りがどことなく一般民家とは趣を異にしている様な・・・・。

民家として機能しているようで家人達は正面の門からは出入りせず、もっぱら裏口から出入りしているようでした。

撮影2013.10.21