東大寺大仏殿の裏、大仏池を掠めて、奈良奥山ドライブウエーが御蓋山(三笠山)頂上へと通じている。
若者や家族連れの観光客を乗せたマイカーがひっきりなしに通りすぎるていく道路わきに、小さな三体石仏と書かれた案内板が立てかけられては居るが殆どの車は目にも止めずに過ぎ去ってしまう。
勿論付近には駐車場なども無く、車で訪れた場合には道路わきにでも駐車しなくてはならない羽目になる。
ドライブウエー脇から、道などない原生林の中を暫く下っていくと石柵に囲われたこの三体石仏が見えてくる。
昼なお暗い、原生林には散り積もった枯葉を踏みしめる音と野鳥のさえずり以外に聞こえる物音も無く、森閑とした佇まいです。
ここを訪れる人などまったくいないような佇まいで、その形跡などまったく見つけることが出来ません。
カンナボ石を高さ1.4m幅1.5m舟形に削りだし、阿弥陀を中尊に右に十一面観音、左に弥勒仏を脇侍にした厚肉彫りの阿弥陀三尊石仏です。
容姿も整い風化磨耗も少なく、鎌倉末期の作だといわれています
撮影2007.5.12