柳生街道の峠の茶屋を少し柳生方向にくだった処に小さな神社があって、その横手の山道を分け入っていく。
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途中、金網の扉があるが鍵は掛かってなく勝手に押し開けて進んでいく、途中小さな登り下りがあって、次は一気に芳山に向かっての登りになるが、神社からだと約20分足らずの歩きでこの石仏の前に到着する。
ここを訪れたのはもう4年も前の初秋、ツクツクボウシが行く夏を惜しんで盛んに鳴いている頃。
昨年の秋に再度訪ねようと神社付近まで行ってみたのですが、がけ崩れのため通行不能と言うことになっていてしぶしぶあきらめて帰って来ました。
その後のことはわかりませんが、あの道がダメだと成ると何処から入っていけるのかまったく解りません。
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斜面を登りきると前方に平らに開けたところがあって、その奥まった所にこの石仏だけが佇んでいる。
何か、いかにもとってつけた感じがするのですが、ここには一体何が在ったのだろうか??
周りを石組みが囲んで居て建物の礎石らしいものは無いが何かの祭祀跡には違いない。 ![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/34/48f4a59ec6a815edf27f4067897847bf.jpg)
高さ約2m足らず、幅約1.5mの花崗岩の直角に隣り合う二面に壷型後背を深く彫りこみ、その中に各一体づつの如来像を中肉彫りにしている。
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像の位置関係から南方向きを釈迦、西方向きを阿弥陀と呼んでいるようです。
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先ずは正面、東面する釈迦如来だと思われる石仏さん、蓮華台に立つ像高約1.3m、なで肩にすっぽり被った納衣。
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胸元で結ぶ印は中世鎌倉期以後には見かけない特殊な印で狛坂寺跡磨崖石仏に共通するものを感じ無いでもない。
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顔容優しく、どちらかと言うと西面如来より少し長く感じるが??
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西面する石仏も像高、像容共に殆ど等しい。
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正面から見ると・・
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ちょっと斜め後方からは・・・・・
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印相も東面如来に、うり二つ・・
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ただ東面如来よりは、張りの有るまん丸顔に見えますが???。
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後に廻ればこんな様子でひび割れ痕だけ・・・、あとは何も見出せない。
天平後期の様式を示す石仏であるとして高く評価されていて、奈良時代後期の作だと言われています。
しかしあの山頂の平地にあのような石が突出していたとも考えられず、近くから運んだものにせよ、重機のない時代によくもあんな大きな重い物を移動してきたものだと考えさせられた。
石仏としては魅力深い仏さんです。
撮影2004.9/2011.7.9