愛しきものたち

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木津川市  鹿背山地蔵磨崖石仏(しょんべたれ地蔵)[再UP更新]

2012年02月12日 | 石仏:京都

前回紹介した鹿背山(かせやま)不動尊裏山頂上付近に屹立する大岩に刻まれた磨崖石仏です。

大師堂右手より伸びる踏み分け山道を登ること約5~6分・・・・

すぐ尾根状の少し拓けた場所に突き立つ岩があり、大きな舟形光背の中に地蔵石仏が刻まれている。

石仏は高さ約2.5m 、幅約1m、奥行3m強の大岩、本来なら側面と思われる紡錘形中央に大きく深く舟形光背彫り沈め、岩肌に線彫りされた反華を持つ大きな蓮弁上に立つ定形地蔵立像。

像高約130cm、厚く彫りだされた頭部、光背には荒々しい鑿痕が残っており、胸部は風化のためか判然としません。

地元では「しょんべたれ地蔵」の名で親しまれ、7日間お参りを続けるとこの地蔵さんが子供の寝小便の代わりをしてくれると言われています。

しかし近頃の子供は寝小便をしないのか?殆どお参りもないようですが・・・・・

自然に近い顔容、全体像容や、その蓮弁から鎌倉後期の像立だと考えられ、この鹿背山(かせやま)地域では最古の石仏だそうです。

と、云うことは鹿背山(かせやま)不動尊以前から、この地は何らかの信仰の山だったようです。

撮影2012.1.15