播磨の数ある石棺仏の中でも最大だと云われるている阿弥陀座像 の石棺仏と、これも播磨の石棺仏では唯一、長持ち式石棺を使った地蔵半跏像が共に有るこの山伏峠は石仏ファンならずとも一度は訪れて見たいのではないだろうか??
中国道加西ICを出てそのま南進、玉野の信号をクリアー、道なりに進むと直ぐに小さなトンネルを抜け左手にUターンするような山伏峠への進入路があるのが見えてそれと解る看板も立っている。
道路はアスファルト舗装もされ車も充分通れそうだが車止めが有って進入禁止に成っているが幸いにも付近は空き地だらけで駐車に困る事はない。
ダラダラ登りの散歩道程度の山道を歩く事10分ばかし道路わきに直ぐに石棺だとわかる大きな石が見え、少し奥にも縄掛け突起の目立つ石棺仏、並んでもう一つの石仏も見える。
付近は良く整備されているものの観光地化はしていないので落ち着いていて付近の景観と共に楽しめる。
道路わきの石棺仏は家型石棺の蓋石の内側を利用、、蓮華座上に像高 60cm程の定印阿弥陀座像を薄肉彫していて、「建武四年(1337) 四月十日」の銘文がある。
阿弥陀石仏もさる事ながら、高さ約2.2m、幅1.3m、厚さ40cmの巨大な家型石棺の蓋石で、裏に廻れば石棺そのもの、大きな縄掛けが見事です。
上段 左奥の石棺仏は、高さ2.1m、幅1m、厚さ20cmの長持型石棺蓋石の内面に像高55cm左足を垂らした地蔵半跏像を中央に左右に三体ずつの小地蔵を薄肉彫にしていて、中央の地蔵の顔は幼く穏やかで今でもはっきり思い出せるほどです。
丸い見事な縄掛け突起も特に印象深く、地蔵の穏やかな顔と丸い大きな縄かけ突起がとてもよくマッチしている。
地蔵の向かって左側には高さ1mほどの石棺材を利用した思われる、二重光背を彫りくぼめた中央に薬師如来?、左右に僧形の脇侍を薄肉彫りしている。
しかし何故このなだらかで低い峠が山伏峠なのか、どうしてこの峠に石棺仏なのだろうか??まさかこの地で出た石棺ではないだろうに(近くには違い無いだろうが?)??。
近くには天神宮が有るのでちょっと気に掛かる。
撮影2007.12.8