石仏行脚の際、たまたま見つける事の出来た勧請縄です。
名阪国道針ICの有る旧都祁村(現奈良市)は鄙びた奈良大和高原にあっての中心地、そんな中、藺生(いう)町は隣町桜井市と境を接する純里山集落。
この藺生は大和でも早く開けた地であり、葛神社も九頭・国津に等しくこの地域には多い神社で祀雨神、水の神として出雲建雄神を祭祀する。
集落の奥まった南外れ、宮池と言う溜池の南端に式内葛神社が鎮座、前を通る道路上には勧請縄が掛け渡されている。
縄は約7~8m、神社境内脇の勧請木柱から路上を跨いで対面斜面、大樫の勧請木まで吊渡せられている。
髭の生えた太縄中心辺りの三対の小勧請が吊り下げられ常緑樹の小枝が付けられています。
こうして有るべきところに有るべくして有ったという感の強い勧請縄・・・、単純な造形だがやっぱり嬉しい。
撮影2012.2.22