愛しきものたち

石仏、民家街並み、勧請縄、棚田景観、寺社、旧跡などが中心です。

南丹市美山町樫原(かしはら) 石田家住宅 

2015年11月29日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

 

日本最古の農家建築と言われる茅葺き民家です。

 茅葺街道と呼ばれる府道12号線、美山に入ってすぐ大原神社の神木であるケヤキの巨木が迎えてくれるのどかな里山の大原・・・

そのケヤキの脇を通る参道?の奥に屋敷を構える石田家住宅の茅葺屋根。

もう今から7~8年前にもここには立ち寄ったことが有り、その頃には気さくなお婆ちゃんが居て屋内まで気軽に案内してくれていた。

現在では、土日祝日だけの公開と成って居るようで、今回、ここを訪れたのはウイークデーだったので外観のみの撮影と成ってしまいました。

石田家住宅は国の重要文化財に指定され、解体復元工事中に江戸時代初期の慶安3年(1650年)3月31日の墨書が発見された。

建物は急な傾斜を持つ入母屋造り葺き下ろし屋根の、所謂、典型的な初期の「北山型民家」のだと言われて居る。

建物は妻を東西に建ち西側の妻入、桁行9.4m、梁間9.9mとそれ程大きくはない。

しかし、日裏などはすっかり苔生し、そろそろ葺き替え時を迎えてる様です。

内部の写真とこの説明板は2007年の撮影です。

撮影2015.11.4/2007.10.28


京丹波町 升谷の茅葺き民家

2015年11月27日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

国道27号線「和知」から「美山」に通じる府道12号線に沿う由良川左岸の升谷に残されて居た茅葺民家。

付近は如何にも里山風情が満載の片田舎と言う感じ・・・集落内に人影など全く見かけないので、集落内を車で走る事さえ戸惑ってしまう様な・・・・

集落の入口辺には、如何にも、いわく因縁の有りそうな大きい白山神社の鳥居が立ち尽くしており、集落のランドタワーに成って居る。

集落にたった一軒残った茅葺民家は、村はずれの一番奥、道路より一段高く石垣を積んだ上に屋敷を構えて居た。

 深い急傾斜の丹波型入母屋造り、下屋を持たない葺き下ろし屋根は、もう葺き替え時を迎えて居るのか日裏の屋根はすっかり苔生している。

 昔からこうだったのだろうか??・・・間口は道路側、日裏の平入と成って居る。

 

 如何にも農家風情ん佇まいなのだが、日浦の間口がどうも気になる。

もうこの屋根もなんとかしなくては長くは持たない。 

撮影2015.11.4


京都市伏見区深草大亀谷 仏国寺の三面石仏 

2015年11月25日 | 石仏:京都

まだ巨椋池の有った頃・・・・京から宇治へ向かう宇治街道八科峠(やじなとおげ)すぐ脇にある仏国寺。

そんな仏国寺の入口脇にオニギリ型の自然石に刻まれた朴訥ながら、古式に見える石仏が置かれて居る。

総高約60cm、正面は像高50cm、中肉彫りで大日如来と言われて居るようですが???

 

如何にも素朴で阿弥陀如来と言われればそうも見えるし・・・決め手は見つかりません

左方向から見るとこんな風に見え・・・

 右側の石仏はこれ・・・左右共に如来型の石仏には違いないのですが・・・すっかり風化摩耗が進んでしまって何が何やら

左手の石仏は小さく、薬師如のようにも見え無いことはない。

伊豆tレにせよ詳細は不明ながら鎌倉期の造立ではないかと言われて居ます

撮影2015.11.21


京丹波町下山 渡辺家住宅

2015年11月23日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)京都府

 

旧和知町下山に建つ重要文化財茅葺民家の渡辺家住宅。

 国道27号線下山バイパス、下山信号??を東へ少し入った処に建って居る。

付近は10軒ばかりが山田の中にポツポツ軒を寄せ合う小さな農山村。

しかしそんな集落には不釣合いな程立派な「大福光寺」が目と鼻の先に有って、この地の歴史の深さが窺い知れる。

渡辺家住宅は昭和50年に国の重要文化財に指定された京都北部では最古に属する民家だと言われ、江戸中期享保10年(1725年)の建造。

入母屋造・茅葺・桁行12.8m、梁間9.8m、約120平方m、深い葺き下ろし屋根を持っている。

葺き替えてもう随分経つのか北側に当たる裏屋根は随分苔生し茅が痩せて居る。

妻側から見ると、煙出し部の妻飾りが随分飾りっ気の無い旧式なものに思える。

丁度家の前に居た人に声を掛けると主人だったようで・・・・気楽に中まで招き入れられ話を伺えた。

何と言っても文化財指定の一般民家が抱える苦悩が痛いほど判る話だった

撮影2015.11.4


篠山市今田町 「瀬戸地蔵」

2015年11月20日 | 石仏:兵庫

丹波篠山、 今田町へ茅葺民家の撮影に行き、たまたま見つけた磨崖の石仏。

国道372号線から立杭方面に向かう県道141号線、芦原公民館の少し手前の東条川沿いに「瀬戸地蔵」の看板を発見、これはと思い立ちよってみた。

民家の前、小さな空き地の様な駐車場に車を停めると磨崖仏までは約100m程・・・河沿い崖道を奥へ進むと山手に祠の小さな神社。

神社も有って石仏も有ると言うことは、この川沿い崖道が旧街道だった様です。

高さ3m程の直立する岩盤の、ちょうど眼の高さほどの位置、向かって右側に舟形地蔵石仏・・・

左手には蓮台上、月輪の中に梵字を刻み付けて居ます・・・残念ですか摩耗のため文字までは不明でした。

「瀬戸地蔵」の名前で呼ばれる地蔵磨崖仏は舟形光背を彫り沈めた中に、蓮台に乗る像高40cmばかりの定形地蔵立像を中肉で刻み出している。

駐車場の案内板によると 室町時代のものらしいが・・・随分蓮台が簡略化されて居るような??

多分旅の安全と東条川の安寧をこの石仏と、先の祠に祈って旅を急いだのでしょう・・・・

 撮影2015.10.21

 


南丹市園部町 天引(あまびき)薬師堂

2015年11月18日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

京都亀岡から、丹波篠山に抜ける国道372号線を通るたびに気になっていた茅葺屋根の小さなお堂。

ちょうど京都兵庫の府県境、天引(あまびき)峠へ差し掛かる京都府側、旧園部町の「天引(あまびき)薬師堂」が刈入れの済んだ田んぼの向こうに、

数軒の懐かしい「覆懸民家」を従える様に建っている。

建物は二間四方の小さな板張り・・・上に寄せ棟葺き下ろしの茅葺き屋根を載せ、いかにも童謡の挿絵の様な佇まいです。

薬師堂と言うからには、病に霊験の有る仏像が祀られて居るんだろう・・・

撮影2015.10.21


篠山市 茅葺民家-19 

2015年11月16日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

丹波黒豆畑の向こうに見える茅葺き民家。

この時期丹波篠山を訪れると、街道筋には嫌と云うほど「丹波黒豆」を枝付きのままで売っているが、地元だからと言って全く安くないのはどういう訳か???

篠山市、佐々婆神社(ささばじんじゃ)近くで見かけた茅葺民家 。

屋敷林に囲まれ何棟もの建物を従える様に建つ、どっしり落ち付いた緩やかな入母屋茅葺き屋根。

妻飾りには家紋をあしらい、家格を感じさせる・・

 

妻入りの玄関口を持ち、重厚感の有る茅葺き屋根でした。

撮影2015.10.21


篠山市 今田町の茅葺民家-18

2015年11月14日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

そこまでやるか?と言う程すっくりブルーネット懸けてしまった茅葺き民家。

しかしここまでやってしまうと茅葺き屋根の魅力は半減・・・それでもアライグマに巣喰われたら目も当てられないし・・・

もっと簡単なアライグマ撃退法は無いものだろうか??・・・こんな事に神経をすり減らさないと行けないから益々茅葺き屋根の急減に歯止めが掛からない。

茅葺き農家の、表門口に柿の古木・・・なんとも絵になる佇まいだが、ちょっと艶消し。

動物保護も良いけど良い加減にして貰いたい・・・。

撮影2015.10.21


篠山市 今田町の茅葺民家-17

2015年11月13日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

篠山市今田町、前回の茅葺近くで見かけた茅葺民家

表通り、県道からは前にある納屋が邪魔になり見えづらいので、背後の田圃からの撮影・・・・

表から少し覗けばこんな風・・

丹波型の深い葺き下ろし入母屋造りに成って居ます。

しかしこの茅葺き屋根も入母屋部分が随分痩せて骨が見えて居ます。

撮影2015.10.21


篠山市 今田町の茅葺民家-16

2015年11月11日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

篠山今田町、東条川沿いで見かけた茅葺き民家。

刈り入れ後、二度芽の吹き出した田んぼの向こうに母屋と離れ屋が親子の様に並び建っている。

元は離れ屋が農作業納屋だったんじゃないだろうか?・・どこかそんな佇まいです。

少し裏の高台から見ると裏庭が有るのか?庭木が屋敷を囲んでいる。

もうこんな風に二棟が並び建つ茅葺き民家は本当に数少なく、貴重な景観を提供してくれる

 共に入母屋のひさし付きで、しみじみ田舎風情を満喫できる佇まいでした。

撮影2015.10.21


篠山市 今田町の茅葺民家-14

2015年11月09日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

篠山市今田中学校付近で見かけた茅葺き民家。

丹波篠山も、この辺りまで来るとすっかり丹波型の深い葺き下ろし屋根は姿を消し・・・・

僕の山城と殆ど変わりない、桟瓦の下屋の上になだらかな入母屋茅葺き屋根を載せて居る。

 

それはもうこの辺りまで来るとそれ程雪は深くないと言う証なのだろうか???

表の生垣や、松の木の造りを見てもそんな気がする。

撮影2015.1021


篠山市  今田町の茅葺き民家-11

2015年11月07日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

つい、先だってこの付近を通ったので前回には撮れなかったアングルでの再撮です。

ちょうど秋の中頃、田んぼを挟んで対面を走る国道372号線からの遠景です。

ちょうど約1年後の景観です。

撮影2015.10.21

国道372号線、加東市との境界近く、今田小学校脇で見かけた茅葺き民家。

旧道わきに、この家だけが一軒離れて建ち、道路に面して横長の大きい敷地を持っている。

タバコ店、クリーニング店それに連ねて茅葺きの母屋、その向かって左にも若者の為か離れ家・・

丹波型入母屋で妻入り民家・・・、こちら丹波では妻入りが一般的な建て方のようだ。

撮影2013.11.21


篠山市 今田町の茅葺民家-15

2015年11月05日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

 

茅葺き民家を探してほっつき廻って居ると、やけにヌケガラの茅葺き民家が多いと言う事実を思い知らされる。

勿論茅葺き屋根の残ってるのは、街からかなり離れた若者の少ないそれなりの田舎・・・急速な老齢化と過疎化が田舎の疲弊ぶりに拍車を掛けている。

随分傷んでしまった入母屋の茅葺き大屋根・・・棟かざりなどは見事になくなっている。

 この家が空家なのかは判らないけど、今度この道を通る時には多分もう無くなっている事だろう。

撮影2015.10.21


三田市 母子(もうし)の茅葺き民家

2015年11月03日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

 三田市の北端、篠山市と山一つ挟んで接する山間集落の茅葺き民家・・・

グーグルアース上では2~3軒の茅葺き民家を確認、 篠山市後川より山越え道を20~30分も走って辿り着いた。

母子は山間集落ながら明るく開けた谷沿いに約50軒ばかりが三々五々軒を連ねる農山村・・・・しかし残っていた茅葺き民家はこの一軒だけ。

そんな山村にしては珍しいほど立派な幼稚園と小学校が一緒になった施設の脇に茅葺民家が残っていた。

 一般的な入母屋造りの農家風茅葺民家・・・・さして特徴があるわけでも無いがこうして健在だと嬉しい

しかし帰りがけ、篠山に直ぐに抜けられる峠道は通行止めで抜けられず、来た道を随分引き返し酷い遠回りを余儀なくされた

撮影2015.10.21


篠山市 後川(しつかわ)の茅葺き民家

2015年11月01日 | 茅葺き屋根(上懸屋含む)兵庫県

 猪名川町から県道12号線で篠山に向かう途中篭坊温泉の有る後川(しつかわ)で見かけた茅葺民家。

この付近は相当山間部で、民家はパラパラ山陰に見え隠れするほど

w会人も一緒に住まって居るのか?茅葺き母屋の脇には今風建物・・・

 入母屋葺き下ろしの茅葺き大屋根は、補修を済ませたばかりの様だが、棟終いは全く手が付けられてなく、相当おくたびれの様子

 それでもこうして元気に残ってくれていることに感謝です。

撮影2015.10.21