北向き地蔵の在る大光寺参道から寺田地蔵の辻堂までの在所道傍らに大切に祀られている小さな磨崖の石仏さん。
元々この地に在ったものかは不明ですが?形の良い一寸小振りな五輪塔を傍らに置き、簡素な藤棚の下、コンクリートブロックで一画を設えられ、五輪の残欠や小板碑などと共に置かれています。
石仏は幅、高さ共に約1.5mの苔生した三角オニギリ状自然石、表面にそれぞれ独立した長方形枠取りの中、像高約50cmばかりの三尊が薄く刻み出されて居ますが殆ど岩に同化・・・像容も判然としません。
長方形の縁取り枠などは地蔵堂の様式を真似たようにも思えますが?勿論その技量や美意識は月とスッポン・・・
三体は共に定かでない蓮台の上に立つ立像・・、中央は阿弥陀でしょうか?右手はどうも地蔵のように思えます。
左手の一体は全く判然としませんが・・・・。
いずれ近世、近在の素人石工の手に拠るものでしょうが・・・この素朴で単純な姿は周りの景観とも溶け合って、尚愛しくほのぼのとさせて呉れます。
撮影2012.1.22