鼻先をなくし風化磨耗も進み・・・足元辺りで断裂している石仏さん。
石仏の有る金蔵院は前回紹介の尻枝集落中心部辺り、小高い斜面上に在る小さいながら唐から渡来した金銅十一面観音像を安置する古刹です。
峠道より続くの参道奥に簡素な山門、山門奥右手脇に石塔や板碑と共にこの石仏が置かれている。
取り立てて云うほど良いものでは無さそうですが、分厚い舟形光背を持ち、総高約1mばかし・・・
方形自然石の台石に乗り光背と一体化した薄肉彫り蓮坐上に立ち、分厚く刻み出された阿弥陀如来立像。
像高約70~80cm、どうもぎこちない手印ですが来迎印阿弥陀如来立像・・・足首の上で断裂。
鼻をとられて少し泣きっ面、石仏の多いこの当尾地域では殆ど目立たない存在ですがそれ故、尚愛しい。
多分室町期の造立です。
撮影2011.9.10