名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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衆院選 1票の格差2.05倍は違憲!!

2009-12-28 20:01:53 | Weblog
2009.12.28
 政権交代となった今年8月30日の衆院選挙で、『1票の格差』が最大で2.30倍となったのは憲法違反であると訴えた訴訟の判決で大阪高裁は28日、選挙無効の訴えは棄却したが、『格差が二倍を超えた選挙は憲法に反する』との判断を示した。
 判決理由で裁判長は、過疎地域への配慮として人口比と関係なく各都道府県に定数1を配分する「1人別枠方式」が格差二倍超の原因と認定し、『過渡期の改善策としてはそれなりの合理性はあったが、現在は憲法に反する』とし『大多数の国民から耐えられない不平等と感じられている』と指摘した。その上で『いつまでも格差が二倍を超える状態を放置することは、立法府のあり方としては憲法上許されない』と国会の怠慢を厳しく批判した。
 ところで現在の小選挙区比例代表並立制に基づく選挙は1996年に始まった。この方式は小選挙区で300人を選出するが、まず全47都道府県で1議席ずつを割り振り、残り253議席を人口比で各都道府県に配分するというものである。
 今回問題となった有権者数が最も少ない高知3区と最多の千葉4区の間には2.30倍の格差がある。これを少しでも解消しようとすれば、たとえば高知を3区に分割するのではなく、2区に分割する方法でもとれば多少でも格差は解消する。判決はこうした解消の努力をしなかった結果だといっているのだ。
 これは人口の少ない地域の選挙権を重くみるか、人口の多い地域の選挙権を重くみるかの問題であるが、その限界を2倍においたものといえる。
 2005年の衆院選挙における最大格差は2.17倍であったが、この時の訴訟判決では『人口過疎地に対する配慮で、国会の裁量の範囲』とした経緯がある。それが一転違憲の判断となったのは画期的なことではある。
 さてこの判決を立法府である国会がどう受け止め、どう対処するか注目である。

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