名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

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厚労省文書偽造事件で検事が証拠改ざん

2010-09-22 08:43:24 | Weblog
2010.9.22(水)
 厚生労働省の文書偽造事件で村木元局長が無罪判決を受けたことはこのブログの9月10日および11日付けで書いた。この無罪判決に対し、最高検の伊藤鉄男次長検事は21日、控訴を断念し、上訴権を放棄したと発表した。これで村木さんの無罪が確定した。
 一方同じ21日最高検は、村木元局長の部下だった元係長上村勉被告から証拠品として押収したフロッピーディスク(FD)の更新日時記録を、捜査に有利になるように改ざんしたとして、大阪地検特捜部主任検事の前田恒彦容疑者(43)を逮捕した。
 改ざんの内容は、前田容疑者が郵便料金割引制度の適用を認める偽の証明書の作成日について、更新日時が「2004年6月1日午前1時20分06秒」となっていたFDの記録を、地検執務室内のパソコンで「2004年6月8日午後9時10分56秒」へと改ざんしたというものである。この8日に変えたことによって村木氏の容疑を固めたこととなっていたらしい。
 われわれ一般国民にとって細かいことはどうでもよいが、検事ともあろうものが被告の容疑を固めるために偽の証拠を作ったというのだから驚きである。検察官は悪を懲らしめて被害者・弱者を守るという正義の味方として投影されていた。それがこともあろうに、ウソをでっち上げて無実のものを有罪にし、冤罪をつくりだしていたのだから、これは驚きというより恐ろしいことである。前田被告本人もそのデータ変更を認めているのだから救いようがない。
 もっとも検察や警察の証拠の捏造疑惑は過去にもいくつかあったとされている。明らかになった冤罪事件はいくつもある。
 元検事の郷原伸郎弁護士は「特捜部の体質は軍隊。兵士が殺す手段を選ばないように、検事は被疑者に勝つために多少の無理も通す。マスコミは従軍記者で、それを礼賛するばかり」とメディアも責めている。
 こんなことになった真相究明を内部の調査だけで進めていてはいつまでたっても真の究明にならない。また、取り調べにおける可視化の実現も急務になってきたといえる。
 村木さんに対する控訴断念、無罪の確定もこんな事件が明るみに出ては当然のことといえる。

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