音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■【九番習(くばんならい)】とは■(銀座百点 皆川先生 音楽界批判)の付録

2007-12-19 23:16:08 | ★旧・感動のCD、論文,演奏会など
■【九番習(くばんならい)】とは■(銀座百点 皆川先生 音楽界批判)の付録

2006/9/5(火)


★ 皆川先生のお話のなかに出てきましたお能の「九番習」について、

その道に詳しい方にお尋ねしました。お能を理解するうえで参考となりそうです。

★★【九番習(くばんならい)】とは★★

(流儀により多少の違いはあると思いますが)

謡曲(観世流210曲)は、各曲ごとに等級が決められています。

一番上位は【重習(おもならい)】。

これは神歌、望月、安宅、道成寺、石橋、関寺小町など老女物、桧垣、砧などです。

これらは免許皆伝の曲で、プロ能楽師の中でも、本来は宗家以外は、

本当のトップ数人のみが謡う(修める)ことを許されていました。

次の位が九番習で、ここまで修めれば資格を(免状)を取るかどうかは別として、

十分師範になれます。

九番習の曲は九曲のみで、弱法師,定家、松風、鉢の木、西行桜などです。

九番習の後は準九番、一級、二級、三級、四級、五級となります。

お稽古は五級曲である、鶴亀、猩々、吉野天人、田村、土蜘蛛などから始めます。

通常、重習は教えませんので、九番まで修められた方は、190曲ぐらいを修め、

最高峰を極められた方ですね。

なお、【重習】の曲でも謡いだけについては神歌、求塚、安宅、砧など

重習のなかで初伝といわれる曲を稽古することがあります。

ただし、道成寺、石橋、桧垣,関寺小町など別伝、奥伝の曲は、さらに極めた方が

なさるもののようです。


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