音楽の大福帳

Yoko Nakamura, 作曲家・中村洋子から、音楽を愛する皆さまへ

■第5回 カワイ特別アナリーゼ(楽曲分析)講座~前奏曲とはなにか~のご案内■

2009-05-01 11:35:06 | ■私のアナリーゼ講座■
■ 第5回 カワイ特別アナリーゼ(楽曲分析)講座の ご案内 ■
               09.5.1    中村洋子


≪前奏曲とはなにか~バッハの平均律からドビュッシー前奏曲集  まで≫
 
 ・バッハ 平均律クラヴィーア曲集第一巻 1番 前奏曲 ハ長調
 
 ・ベートーヴェン 月光ソナタ(ピアノソナタ14番 Op.27-2) 1楽章
 
 ・ショパン エチュード Op.25 の 1  エオリアンハープ
 
 ・ドビュッシー 前奏曲集 第一巻 1番 デルフォイの舞姫


■日時:2009年6月7日(日) 午後3時~6時

■会場:カワイ表参道 2F コンサートサロン「パウゼ」

■会費:3000円 (要予約)


★バッハの平均律クラヴィーア曲集第一巻 全24曲

(1722~23年頃作曲)は、その後のピアノ音楽に、

大きな影響を、与え続けています。

特に、第1番のプレリュードは、単純にわずか 35小節ですが、

そのなかに、前奏曲の構成法とバスの動き、和音の作り方など

基本原理を、すべて含んでいます。

これを、徹底的に勉強しますと、ベートーヴェン、ショパン、

ドビュッシーの、ピアノ音楽への理解が、一層深まります。


★ベートーヴェンには、前奏曲という形式の曲は、

ほとんどありませんが、バッハの構成原理を、

学び尽くし、ピアノソナタに応用しています。

「月光ソナタ」の 1楽章を、例にとり、

バッハとの共通性や、どこをポイントにして演奏するか、

などを、お話します。

また、ショパンの前奏曲「雨だれ」

Op.28-15との関連にも、触れます。


★ショパンの初期の作品である「エチュード」は、

バッハの前奏曲を、学び、彼独自の音楽に昇華させたものです。

特に、「エオリアンハープ」は、分散和音による曲で、

バッハの1番プレリュードとの関連は、深いものがあります。


★ドビュッシーの前奏曲集(1907年~10年)は、

彼のピアノ作品の集大成の、傑作です。

全24曲の第1曲目「デルフォイの舞姫」には、

バッハとショパンの影響が、色濃く見られ、

それを理解していませんと、構成力の弱い、

表面的な効果を狙うだけの演奏に、なり勝ちです。


★これらの作品の分析により、

共通する点を理解することで、

一曲だけを勉強していたのでは、

見えなかったことが、見えてきます。

音楽史の流れが分かるのです。

それにより、演奏がより深まり、また、

音楽を聴くことの喜びが、より増していきます。


★ピアニストや先生のみならず、アマチュアの方で、

ただ聴いたり、弾いたりしているだけでは物足りないと、

日ごろ、思われている音楽愛好家にも、

是非、お聴きいただきたい講座です。


★『バッハ インヴェンション講座』★

第10回 5月21日(木)インヴェンション&シンフォニア10番 10時~12時半

第11回 6月23日(火)インヴェンション&シンフォニア11番 10時~12時半


                  (写真は、ヤブヘビイチゴの花)
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ■ 第10回 インヴェンション... | トップ | ■チャイコフスキーの「四季」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

■私のアナリーゼ講座■」カテゴリの最新記事