■ Boettcher先生による、無伴奏チェロ組曲の CD録音は、完璧でした ■
2011.12.20 中村洋子
★Cello チェロの Wolfgang Boettcher ベッチャー先生を、
お招きしての、CD録音が、終わりました。
金沢市の隣町・津幡町にある 「 Cygnus Hall シグナスホール 」 で、
私の 「 Suiten für Violoncello solo
無伴奏チェロ組曲 4、 5、 6番 」 を、
最高の演奏で録音していただき、ベルリンに帰国されました。
すべてが、完璧といえる出来でした。
★先生と一緒に過ごしましたこの10日間、音楽、詩、哲学など、
幅広い領域にわたり、さまざまなお話をいたしました。
折に触れ、少しづつ、このブログでご紹介したいと、思います。
★ 「 すべての音楽の根源は、Johann Sebastian Bach
バッハ ( 1685~1750 ) にある 」 と、先生もおっしゃっていました。
Franz Schubert (1797~1828) シューベルトの源泉は、
Beethoven ベートーヴェン (1770~ 1827)。
ベートーヴェンの源は、Franz Joseph Haydn
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン (1732~1809) と、
Wolfgang Amadeus Mozart
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756~1791)。
そしてその源は、 Bach バッハ 」 。
★ Bach バッハ の 「 Johannes-Passion ヨハネ受難曲 」 が、
色濃く、ベートーヴェンのさまざまな作品に、
反映されていることも、教えていただき、
大変に、勉強になりました。
★Mozart モーツァルトは、
Bach ・ Wohltemperirte Clavier 平均律クラヴィーア曲集 の一部を、
「 5 Fugues from The Well-Tempered Clavier, K. 405
平均律からの 5つのフーガ K.405 」 など、弦楽四重奏に編曲しており、
「 それらを演奏した 」 と、おっしゃっていました。
★ Bach バッハ が、イタリアの巨匠たちの協奏曲を、
Klavier 鍵盤楽器のソロ用に、編曲して、
自分のものとしたのと同様に、
Mozart モーツァルトも、同じことをしていたのです。
★ Edwin Fischer エドウィン・フィッシャー (1886 ~ 1960) については、
ご自分からお話をなされ、 「 彼の Wohltemperirte Clavier
平均律クラヴィーア曲集の演奏は、ピアニストのバイブルである。
あるピアニストもそう言っています、よく聴いておきなさい 」 。
★私が 「 Edwin Fischer エドウィン・フィッシャー の
fingering フィンガリングには、曲の構造や、
アナリーゼが、すべて含まれている 」 と、話しますと、
「 まさに、その通り 」 というご返事。
★先生の名器 ≪ Matteo Goffriller ≫ には、
≪ fecit Venetiis 1722 ≫ ( ヴェネチアで 1722年製作 :ラテン語 )
という銘文が、貼られています。
この 「 1722年 」 は、まさに、Bach バッハの 「 Wohltemperirte Clavier
平均律クラヴィーア曲集 第1巻 」 の序文が、書かれた年です。
なにか、啓示のような年です。
★録音も、 ≪ Takashi Sakurai 桜井卓 、 Kazuie Sugimoto 杉本一家 ≫
というお二人、日本最高の Maestro にお願いすることが、できました。
渾身の努力を、傾けていただきました。
さぞ、秀逸な録音になっていることでしょう。
いまから、CDの完成がとても待ち遠しいです。
この春には、お聴きいただけると思います。
※copyright © Yoko Nakamura
▼▲▽△無断での転載、引用は固くお断りいたします▽△▼▲