いつかのブログで、僕の勤務先の友人の戸井クンが、1997年に行われたサッカーW杯仏大会最終予選のイラン戦のビデオを貸してくれと言ってきたので、家で探し出して確認すると、NHK大河ドラマの「新撰組・総集編」がビデオに上書きされていたのでがっかりした…という記事を書いたことがある。その後、もう一度ビデオの山を探したら、今度はちゃんと録画されているヤツが出てきた。2本撮っていたのだ。そして、無事に戸井クンに貸してあげることができた。
僕はそれを戸井クンに渡しながら、
「なんで、こんなもんを急に見たくなったんや」と聞いた。
「いえ、ねぇ。うちの嫁さんが、毎日韓流のDVDを見てまんねん。ほんまに、毎日毎日でっせ。ようも飽きんとあそこまで見よるな~、と感心するくらいで、もうカンカンですわ。アホらしなって、よっしゃ、ほんならボクも何か熱中できるビデオを見たろ、と思って頭に浮かんだのが、あのサッカーW杯初出場を決めた試合ですわ。のんさんがあのビデオを持ってはることを、前から聞いてましたからね」
そ~ゆ~ことらしい。
戸井クンはこんなことも言った。
「のんさんは、古畑任三郎のファンでしたね。ビデオも全部そろえているそうで」
「はいぃ~、そろえています~。う~ん。で、それがどうかしたのですか~?」
と、ボクは古畑任三郎の物真似口調で聞き返す。
「のんさんが古畑シリーズでも特に面白かったなあ、と思っているのを何本か貸してくださいよ」
「あぁ~、それはつまり、奥様に対抗しよう…ということだと考えていいですね」
「えぇ、まあ、そういうことですけど、頼みますね」
そこで僕は、シリーズの第1回作品である中森明菜の「死者からの伝言」や明石家さんまの「しゃべりすぎた男」をはじめ、唐沢寿明の「VSクイズ王」、沢口靖子の「笑わない女」、草刈正雄「ゲームの達人」、堺正章「動く死体」、小林稔侍「殺人リハーサル」、坂東三津五郎(当時は八十助)の「汚れた王将」、木の実ナナの「ピアノ・レッスン」などを適当にみつくろって、戸井クンに貸してあげた。
古畑任三郎シリーズではどの作品が一番ですか…? とあえて問われたら、僕はさんまの「しゃべりすぎた男」が最高傑作だった…と言ってしまうだろう。しかし、実際には、どれも甲乙付けがたく、戸井クンに「のんさんの特選でお願いします」と言われたけれど、さんまの作品以外は、適当に選んだものである。
いつもコメントをくださるyukariさんは、きのう、古畑も面白いけど、「王様のレストラン」が好き、と書いておられた。そうそう、これも楽しいドラマだった。好きな山口智子や、特に好きな鈴木京香も出ていたしね~。
同じ日のコメントで、アナザービートルさんが、大勢の女性に囲まれて生活した男の例として、千石イエスのことを書いておられたけれど、この「王様のレストラン」の主人公である松本幸四郎演じる料理人の名前が、千石、というのであるから、昨日はお二人のコメントを見て、その偶然に思わずクスクスと笑った。
ちなみに、このレストランに、山口智子の演じるシェフが出てくる。
このシェフが、橋幸夫の大ファンなのである。
橋幸夫といえば、僕が小学校上級生のとき、17歳で「潮来笠」でデビューしてまたたく間に日本一の人気歌手になった人である。僕は橋幸夫の歌はほとんど諳んじるほど好きだったし、いまでも橋幸夫本人も忘れているのではないかというような歌(たとえば「舞妓はん」のB面の「祇園ブルース」など)も1番から3番まで、歌詞カードなしで歌える。「子連れ狼」あたりの時期になると、そんな気力もなくなったが、とにかくデビューから数年間の橋幸夫の歌なら、知らないものはなかったし、今でも全部覚えている(なのに、最近の歌は覚えられない。とほほ)。
「王様のレストラン」で山口智子が口ずさむ橋幸夫の歌はただ一曲、「素っ飛び野郎」である。「♪素っ飛びぃ、素っ飛びぃ、素っ飛び野郎…」と鼻歌交じりに野菜を切ったりする山口智子シェフが面白い。橋幸夫の曲の中では、それほど大ヒットした歌でもなかったのに、この歌を使ったのは、三谷幸喜の非凡さというか、マニアックなところであった。
しかしまあ、実際、鼻歌としてぴったりのノリのいい曲であった。
♪ 素っ飛び~ 素っ飛び~ 素っ飛び野郎~ その先ゃ~言うなよ
わかってる~ 旅のカラスでスーイスイ、若くて強くて、いい男~
鉄火娘も、ころりと惚れる 身軽で気軽で腕が立つぅ やるな~ら
なんでもいのちがけ~ 素っ飛び素っ飛び 素っ飛び野郎~
いまでも、スラスラと出てくる(決してネットで調べたのではありませんよ)。
僕自身も、それまで家の中でこの歌を鼻歌で口ずさんでいたので、山口智子が番組で毎回それを歌うのを見て、妻もびっくりしていたみたいだった。
番組の最終回には、橋幸夫もゲスト出演していた。
そんなことを回想しながら、今はこんな見ていて気持の暖かくなるドラマがいったいどれだけあるのだろうか、と思った。市民病院の閉鎖をテーマにして話題だという日曜夜の「tomorrw」とかいうドラマもちょっと見てみたが、僕らがいま、実際に仕事で直面している赤字続きの市民病院問題からみれば、重要な要素が背景にきちんと盛り込まれておらず、「画餅ドラマ」の感が否めない。こんな、社会派か人情劇かわからないドラマでは病院閉鎖という深刻な問題はあぶり出せない。だいたい、あんな熱血医師がいる市民病院なんて、今の制度の中では考えにくい。
あぁ~。
また、「古畑任三郎」や「王様のレストラン」のような、ひと目見ただけでも楽しくなるようなドラマが始まらないものだろうか。
このままでは、みんなますます韓流ドラマに流れて行ってしまうだろうな~。
なにしろ、韓流ドラマは、今の日本のドラマのようなひねくった筋書ではないし、俳優の男も女も、みんな日本人の俳優・タレントよりけじめ正しそうで、しかも美男美女である。筋書きも、人物たちがそれぞれに自分に忠実な生き方をめざそうと骨身を削るが、そこに立ちふさがる隘路に葛藤するという、人生の基本が織り込まれているところが共感を呼ぶのだろうと思う。ドラマをほんの少し見ただけでも、そのことを感じる。アナザービートルさんも、韓流をほめていた。僕も、見始めると、ハマりそうである。
あぁ、そういえば、昔、88年ソウルオリンピックの前後だったか、ハングルを勉強して、韓国へ語学武者修行に出かけたことなんかがあったなあ。これほど韓流がブームになり、yukariさんのお友達などは、年賀状にハングルを使ってくるというほどの入れ込みようだというから、またハングルを勉強しなおすと、思わぬところで役に立つかもしれない。
ということで。
それではみなさん、よい週末をお迎え下さい。
アンニョンヒ カシプシヨ (さよ~なら)
じゃいさん!そんなとこあるんですか(^0^)
早速、見てみます~
http://dramato.blog98.fc2.com/blog-entry-5198.html
王様のレストラン 第9話 9:30~
「本気だぜ~♪ 好きなのさ♪」が聴けます。
範朝さんの「下り坂」おもしろすぎ・・・
http://dramato.blog98.fc2.com/blog-entry-5492.html
「本物」の歌が一部ですが聴けます。
ご参考までに、どうぞ。
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Discography/A000413/VICL-61713.html
花嫁衣装で裾をまくりあげ、通行人であふれる街の中を全力疾走するあのシーンが目に焼きついています。
古畑のイチローは、何年か前の新春スペシャルで放映されたもので、あのときは、石坂浩二とイチローと松嶋菜々子の3作品が3夜連続で放映されたように記憶しています。今年、またそれが再放送されましたね。
偶然ですが、僕は昨日の夜、松嶋菜々子の作品をビデオで見ました。
ブログで古畑のことを書いたので、また何か見たくなり、その作品を選びましたが、古畑は何回見てもいいですね。今夜はイチローを見ることにします。
松嶋菜々子の古畑は、アナザービートルさんが書かれていたように、古畑の淡い恋心も描かれて、なかなかの異色作となっています。
ちなみに、菜々子さんは、双子の姉妹という二役をしていましたね。
姉妹の名前が「もみじ」と「かえで」です。
ウチのモミィと同じ名前なので、なんとなく親近感を覚えます。
それにしても、山口智子と「素っ飛び野郎」の組み合わせを見て、
「手術台の上でミシンとこうもり傘が出会ったように…」
という詩句を思い出されるとは…
さすがにアナザービートルさんです。
橋幸夫の「本気だぜぇ~、好きなのさぁ~」は「恋のアウトボート」という曲ですけど、橋幸夫の歌の中では亜流の中のまた亜流で、代表作ベスト100にも入らん歌やないかと思います。あのドラマの中で、あんなふうに使われたら「どんな歌やねん?」と気になると思いますけど、正統派の橋幸夫ファンは、あの歌は「あかん歌」やと思てます。
橋幸夫もデビューの頃は独走状態でしたが、2、3年後に舟木一夫が登場し、その次の年に西郷輝彦が出てきて、人気が分散してしまいました。
「本気だぜぇ~」の歌は、橋幸夫陣営が、そんな危機感を打開するための新機軸となる「リズム歌謡」のひとつとして出した歌ですが、その「リズム歌謡」自体、橋幸夫のキャラとは微妙にズレていたし、さらにその中でも「本気だぜぇ~」は全然ヒットしなかった曲です。それが「王様のレストラン」で脚光を浴びたのですから、世の中、何が起こるやわかりまへん。橋幸夫は、やっぱり「股旅」と「青春歌謡」でっせ。
では、よい休日をスミダ。
スミダ…? スムニダのことですかいな?
なんのこっちゃ、スムニダ。
「王様のレストラン」最終回に三谷幸喜も出ていましたね。
あかべえさんは、僕よりひと回り年下だとお伺いしていましたが、
なるほど「潮来笠」の年にお生まれになったわけですね。
僕は、熱烈な橋幸夫ファンではありましたが、最近は記憶がぐちゃぐちゃになり、
「雨の中の二人」がいつ頃の歌だったのか、わからなくなっています。
あかべえさんが小学校低学年の頃なら、僕は大学の頃だったのかなあ、
…とも思います。
♪ 雨が~ 小粒ぅのぉ真珠なら~
恋はぁ ピンク~のバラの花ぁ
…と、口ずさみながら通学路を歩くランドセルしょった小学生…。
なかなかのものでしたね(笑)
びっくりするようなセンスですよね。
さすが三谷幸喜ですね。
私の友人に、三谷氏が好きな40代がいましてね。
本当に良く知ってますよ。
三谷のセンスは並大抵じゃないんでしょうね。
それから、古畑のドラマでは、特別篇でイチローが殺人者の役で出ていたの、覚えていますか?
芝居もプロ並みで、びっくりしたのを覚えています
。
それから、この作品に前後して、松島奈々子が犯人役で出ていたのも、何か印象に残っています。確か、古畑が惚れたりして--。
韓国ドラマは最近は避けてます。
その純粋さ、日本で言うなら、昭和の、みんなが今よりももっと貧しかった時代のなかで、ドラマが進んでいるような錯覚がします。
多分、作品に依ったら、大はまりする可能性があるので、避けてます。何なんでしょうね。日本人の持つ、美しさ、可愛さとは全然違う、韓国の俳優連のそれは--。ノンさんも確か(今日のブログでお話して
いるように)以前ハングル勉強して、かなりマスターしていたのではありませんか?まさに韓流ブームの先行ってましたよね。
それにしても山口智子に橋幸夫の素っ飛び野郎ですか?(何度も言いますが)
フランスの18世紀位の詩人で、シュールリアリズムの元祖みたいに言われている、ロートレアモンの{マルドロールの歌}という長編詩集がありますが、その最初の有名な書き出しが---------------
手術台の上でミシンとこうもり傘が出会ったように美しい--というのがあります。
その詩句を思い出しました。要は考えられないような組み合わせはインパクトが強いのでしょうね。山口智子に素っ飛び--ちょっと超えてますよね。
ノンさんもいい週末を。
「王様」は当時、主題歌が気に入り買ったのを覚えてますが、それが平井堅のデビュー曲だったんですよ!
それと、山口智子らがみなで練習していた橋幸夫の「本気だぜぇ~、好きなのさぁ~」という曲も頭から離れません!のんさんならご存知かなぁ?あれも、すっ飛び野郎の一節かな?
それと、韓流と言えばブームがくるちょっと前に、民放の深夜に「秋のワルツ」をやっていて、毎週かかざず見ては号泣してました。。その時はまわりに言っても誰も「知らん。見たことない」とかゆってたのに~~。。確かに韓流にハマる気持ちは分かりますねこの夏ドラマで人気なのは医療ドラマの「コード・ブルー」(山ピー主演)らしいでっせ。
では、よい週末をスミダ。。。なんのこっちゃスミダ。
橋幸夫の曲も思い出深いです。「潮来笠」の年にオギャーと泣いて、母親の「いつでも夢を」を子守歌に育ちました。(しみじみ)。
といいながら、小学校低学年の当時、帰宅途中よく口ずさんだのは実は「雨の中の二人」でした。ませていましたねぇ。(汗)