僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

父の日とサボテンの花

2011年06月21日 | 日常のいろいろなこと

梅雨時だから仕方ないものの、毎日のように雨が降り、うっとうしい。
洗濯物が、なかなか乾かない(笑)。

一昨日は父の日だった。

カーネーションに象徴される5月のさわやかな季節の母の日に比べ、
父の日は、梅雨時のじめじめした時期に、
贈られる物と言えばネクタイやベルトなど、
ギューギューと締めつけられるものばかり。
ちょっと差がありすぎるんと違うか…?

と思っていたら、博識な doiron のブログを読むと、

この父の日の歴史をたどると、
その起源は南北戦争にまで遡り、
アメリカ大統領の演説などを通じて
人々に認知されてきたという由緒正しい日なのです。
決して、「母の日があるのに、なぜ父の日がないんだ」
という親父のひがみで生まれたわけではないので、
父の皆さんは胸を張って主張してください。

…と書かれてあった。

そ~か。 なるほどなぁ。 ひがんではいけないのだ。

その父の日には、次男のお嫁さんから毎年プレゼントをもらう。
現役の頃はネクタイをもらったこともあるが、最近はお酒が多い。
僕が何を一番喜ぶかを、彼女はよ~く知ってくれているのである。

しかし、今、僕はお酒をやめている。

先日、次男夫婦が1歳半の子を連れてわが家に遊びに来たとき、
僕が禁酒中だと告げると、次男のお嫁さんは、
「えぇ~! ほんまですか…? じゃぁ、父の日には何を…?」
贈ったらいいのだろう? という、とても困った顔をした。

僕はそんな彼女を気の毒に思い、
「わざわざ気遣ってもらわなくてもいいから、何もいらんよ」 
と言ったけれど、19日の父の日の午後、贈り物が届いた。

中身はサボテンだった。
お礼のメールを送ると、
「お酒以外に思いつかなく、最終的に私の趣味に走らせてもらいました」
という返信が来た。彼女はサボテンは可愛いので好き、とのことだった。



   

 

サボテンは、実は僕も好きなのである。

5年ほど前、ホームセンターで鉢植えのサボテンを買ってきて、
窓際に置いて、毎日それを眺めて気分を和ませていたことがある。

でも… それにしても、サボテンはいっこうに大きくならなかった。
そのことを近所の園芸通のおばさんに話したことがあったが、ある日、
「これ、しばらくお家に置いといて」と、サボテンを2鉢持って来てくれた。
「夜に花が咲くのよ。楽しみにしておいてね」
近所のおばさんは、僕を慰めてくれるように、そう言った。

これまでの人生、いろんなものを人から借りたけれど、
サボテンを借りたのは、後にも先にもこれ一度だけである。

そして、夕食後、それはそれは見事に、サボテンの花が咲いた。



  
  左端が買ってきたサボテン、あと2つが、借りてきたサボテンです。
   


その昔、1969年に 「サボテンの花」 という米映画が公開された。
熟年男と若い女との恋愛に、熟年女が絡む一級のラブ・コメディだった。
熟年男のウォルター・マッソーと熟年女のイングリッド・バーグマン。
2人の恋が実るラストシーンは、多くの映画ファンを魅了した。
そのラストシーンで、鮮やかに咲いたサボテンの花が映し出されるのだ。

サボテンの花言葉は、遅咲きの恋…?

そんな昔のことを、思い出したりする。

財津和夫の歌にも「サボテンの花」というのがあった。

約20年前に放映されたTVドラマ「ひとつ屋根の下」の主題歌でもあった。
(ドラマには江口洋介、酒井ノリピー、福山雅治らが出ていた)

「サボテンの花」の歌は、ちょっと切ない。

「ほんの小さな出来事」から、彼と彼女の間の愛に傷がつき、
彼女は、編みかけの手袋も、洗いかけの洗濯物もそのままにして出て行く。
彼は彼女のことを忘れられない。
やがて彼女の育てたサボテンが小さな花を咲かせるが…
それでも彼女は戻ってこない。 

サボテンの花言葉は、叶わぬ恋…?

そんなサボテンにちなんだ面白い話がある。

「サボテンは、毎日怒鳴ったり、ののしったりしたら、よく育つ」 というのだ。
 
つまり…

サボテンに向かって、「こら! お前なんか大嫌いだ。バカバカバカ!」
などと、来る日も来る日も叫び続けると、やがてサボテンが怒りだし、
トゲが攻撃的になって、屈強かつ美丈夫なサボテンに成長する。

逆にあまりに可愛がると、サボテンにトゲがなくなり丸くなってダメになる…
ということなのだそうである。 いまは亡き中島らもさんが、そう書いていた。

ほんまかいな…?

しかし、父の日にもらったサボテンに「バカバカ~」なんて怒鳴っていれば、
それを見て次男のお嫁さんは、
「お父さんは、やっぱりお酒以外のものはみんな嫌いなんや」
とガッカリすると思うので、決してそんなことは言いませんけど。

さて、このサボテン。 花が咲いてくれるのは、いつ頃だろうか。

 

  

 

 

 

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神様がくれた(?) Tシャツ  | トップ | 「一人だけの男」 の井戸端 »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
引用 (doiron)
2011-06-21 21:39:28
ありがとうございます~
博識なところをもうひとつ。
職場の先輩で家でイチジクを育てている人がいました。
その人が言ってたのですが
イチジクは、根元を鉈でカツンと
傷つけてやると、
「ああオレはもう傷つけられて死ぬんだ」と思って、慌てて子孫を残さねばと、いつもよりいっぱい実をつけるんだそうです。
打たれて強くなる。そんな植物を
見習わないといけませんな。
打たれて強くなる! (のん)
2011-06-22 07:36:00
へぇ~~~~
イチジクもねぇ。えらいもんですな。
これからイチジクを見る目が変わりそうです。

しかし doiron の知識は幅広いですね~
勉強になりますわ、ほんまに。

サボテンの場合のように言葉で怒らせて鍛え上げるという手法もいいですけど、
イチジクにカツンと傷つけてやる手法のほうが、さらに効き目がありそうですね。

打たれて強くなる…という言葉は、わが身にずしんと響きます。
打たれ弱い性格ですからね~、ボクは。
少しはイチジクを見習えたらいいのですが。

コメントを投稿

日常のいろいろなこと」カテゴリの最新記事