僕のほそ道   ~ のん日記 ~

  
これと言ったテーマはなく、話はバラバラです。 つい昔の思い出話が多くなるのは年のせい? 

W杯は“人生劇場”

2014年07月01日 | スポーツの話題

サッカーW杯は決勝トーナメントに入り、試合内容も一段とスリリングで激しくなってきた。


中でも開催国であり「絶対に優勝を」と国民が期待するブラジルと、同じく南米のチリとの一戦は、背筋が寒くなるようなシーンの連続だった(僕はいちおうブラジルを応援していた)。


1対1のまま延長戦に入り、延長後半15分…試合終了直前に、チリのビニジャという選手が強烈なシュートを放った。うわっ、入った! と思った瞬間、ボールが跳ね返った。ゴール上のバーに当たって跳ね返ったのだ。ボールがあと数センチ低かったら…。ブラジルは命拾いをした。


120分で決着がつかないままPK戦に入り、まずブラジルの最初の選手がゴールを決めたあと、チリの1番手として出てきたのが、たった今、惜しいシュートを放ったビニジャ選手だった。そのビニジャが、なんとまぁ、PKを外してしまったのだ。そのあと、またチリの選手が外したり、逆にブラジルの選手も外したりして、双方4人ずつ終えて2対2の同点で最終場面を迎えた。最後の選手は、まずブラジルのエース、ネイマールが出てきて、これは見事にゴールを決めた。そして追い詰められたチリの選手が外してしまい、ブラジルは歓喜に乱舞した。


やはりPK戦では、最初に出てきた選手が外すと当然あとの選手にプレッシャーがかかり、この場合も、ビニジャ選手のいきなりの失敗が影響しただろうことは間違いない。ちょっと気の毒過ぎる結末になってしまった。もし試合終了間際のあのシュートが決まっていれば、地元ブラジルはベスト16で敗退という思いも寄らぬ結果となり、地元は言うまでもなく、世界中が騒然となっただろう。ビニジャ選手は祖国チリの英雄だけでなく、W杯の歴史に名を残すことになり、その人生は大きく変わっていたはずである。それが…シュートは惜しくも外れ、おまけにPK戦ではトップに出て失敗するという「敗因」を作ってしまったのだ。まさに「天国と地獄」は紙一重。W杯は人生劇場そのものだと、改めて思った。


ついでに、韓国のことだが、ここも日本同様、2敗1分けでグループ最下位となり、昨日、選手たちは帰国した。空港で、選手たちが記念撮影のために並んだとき、バラバラっと沢山の飴が投げつけられた。飴を投げるというのは、韓国では「飴でも舐めておきな」と、相手を侮辱するときに使われる手法だそうである。また、「韓国のサッカーは死んだ」という横断幕も広げられていた。1勝もできなかったチームに、韓国サポーターの怒りが爆発した、という感じである。


その点、日本では、空港に着いたとき、固い表情で歩いて行く選手たちを、ファンが拍手で出迎えていた。98年のフランス大会で3戦全敗で帰国したときは、FWの城選手が水をかけられたことがあったけれど、今回は温かい拍手の出迎えである。まぁ、日本人は外国人に比べて温厚だから、これはこれでいいのかなぁ、と思わなければ仕方がありませんわね(その代わりサッカーは強くならないけど)。


僕はこの日本選手の出迎え風景をテレビで見ながら、水前寺清子の「どうどうどっこの歌」という昔のヒット曲を思い出した。

どんな歌かというと…


勝った負けたと騒ぐじゃないぜぇ
  あとの態度が 大事だよぉ
  すべる ころがる 立ち上る
  歩く 倒れる ま~た起きるぅ
  どうどうどっこの ひとり旅ぃ~


というものです。


こういうのが、昔からの日本人の心の原点なのかも知れません。
ただし、サッカーW杯では、勝った負けたと騒がなければ、
これはもう、まったくハナシになりませんわね~

 

 

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